【おとなりさんちの話】子どもの居場所きざとわたげ@鳥栖市
佐賀県で第3位の人口規模となっている鳥栖市。交通アクセスの良さから様々な企業が集まっており、他県から来ている方も多いとか。中には転々と色々な地域を転勤している家族も少なくない。初めての場所で暮らしをすることは、場所に縛られない快適さもある反面、時に孤独を伴う。
そんな地域で約半年前に、こどもたちの居場所が開かれた。
場所は鳥栖市に複数箇所ある、まちづくりのための施設、まちづくり推進センター。ほとんどが近所の小学校から歩いてすぐの場所にある。
賑やかなこどもたちの声が聞こえてきた。「お邪魔します」と中にあがると
こどもたちが好きなことをしていて、保護者の方はスタッフとのんびり話をしている。「うちは、いつもこんな感じ。ごちゃっとしてるけど、のんびりです。」と迎えてくれたのが、発起人の内田真弓さんと欄所良美さん(以下、内田さん、欄所さん)だ。
こどもたちは、誰かが来ようがお構いなし。自分の自由なことをして過ごしている。
例えば、「学校の宿題をやらなきゃ!」と一生懸命に鉛筆を握る男の子。
「見てもいい?」と聞くと「いいよ」と言って、ちょっぴり自慢げにノートを広げた。
こっちでは、夢中になってゲームをしている同士。話しかける隙間もないほど盛り上がっていて、大爆笑の渦に包まれている。まるで、家で遊んでいるかのようなくつろぎぶり。
置いてある、カードゲームをし始めるこどもたち。遊びはふいに始まる。
「ねえ、これやろうよ〜」「いいよ!」
一人でボールを投げて遊んでいる低学年の女の子。高いところにボールがくっついてしまって取れなくなってしまった。ちょっぴり緊張しながら、大人の方に目配せをして、取って欲しそうな表情を浮かべる。「取ろうか?」と声をかけられると嬉しそうにして、再び遊びだした。
それぞれのこどもたちが、自由に遊べている理由には何があるんだろう。そんなことを思いながら、ぼんやりと部屋を見渡していると、ここにいる大人がのんびりしているから、ということに気づいた。
地域の特性もあり、居場所には保護者の方も一緒に来ることが多いと欄所さんは話す。「今日来ている保護者の方も全て、鳥栖出身の人ではないみたいんなんですよ。こんな時にはどうしてるのかと、ちょっと聞きたいことをみんなで話している印象です。」
「こどもが小さいと、誰かに話を聞いてもらったり、もてなしてもらったりすることって、ほとんど無いんです。だから嬉しくて。」と隣で話をしていた私たちに、お母さんが笑顔で伝えてくれた。
内田さんや欄所さんは、そんなちょっぴり不安を抱える保護者の方の話を聞きながら一緒にこどもたちを見守っている。
「県外から来ているのもあるのか、こどもに少し厳しいお母さんも中にはいるんです。でも、ここに来ると表情が和らぐ気がしています。」欄所さんは自身に余裕の無かった子育て時代を振り返り、こどもたちの気持ちをもっと尊重していきたいと思ったことがきっかけで居場所をスタートしたんだとか。
安心して誰かに頼れる先が大人にあると、育っているこどもにも優しい眼差しが注がれる。だから、頼り先はちゃんとあるよ、とできる人が伝えていける地域があるといい。欄所さんや内田さんが、ここで待っています。
来てほしい皆さんに語るような大きなことはなくて
「のんびりしにおいで。」
ただ、それだけを伝えたいです。
同じ場所で月に1回はこども食堂も実施しています。最近は、お父さんも一緒に家族で来ることが増えているそう。こどもに関わる大人の表情が確実に和らいでいるのを実感しているといいます。
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子どもの居場所きざと わたげ/子ども食堂 たんぽぽレストラン
おとなりさん:内田さん、欄所さん、夢路さん
おとなりさんち:基里まちづくり推進センター(鳥栖市曽根崎町1362番地)
きざとわたげ:毎週金曜日15:30-17:30
たんぽぽレストラン:毎月第一日曜日12:00-14:00 ▷ こども無料、大人300円
Instagramでは写真を、noteでは文字を中心とした読みもので「こどもたちのおとなりさん」を発信していきます。
▶︎アカウントはこちら https://www.instagram.com/kodomo.otonarisan/
こどもをまんなかに、ほっとできる瞬間がそばにある社会を皆んなで緩やかにつくっていきませんか。
編集・書き手・写真 : 草田彩夏(佐賀県こども家庭課 地域おこし協力隊)
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