雪の中踏み出す
ここ数年、長い文章を書いていなかった。
空想の世界に入り込み過ぎて現実世界を疎かにしがちだった少女時代は、日々小説のような創作物や身バレしそうな危ういブログなどを書いて過ごし、出来はともかくそれなりの量の文章を頭の中で練ってつづっていた。
現実世界でも一応、友だち同士で漫画を貸し借りして感想を手紙にしたため交換したり、苦手ではあったが授業や試験で作文や小論文を書く機会もあった。
もともと話すことが苦手なため、書くことで発散していたのかもしれない。
ペンの持ち方が下手ですぐ疲れて字も汚かったが、書くことが好きだった。
我が家に初めてパソコンが導入されると、狂ったように何かしらの文章を打ち続けていた。
キーボードを使うと手書きとは比べ物にならないほどさくさく言葉を打ち込めて、とても楽しかったことを覚えている。
古のインターネット時代、mixi時代を経て30歳を過ぎた現在は、Twitter(いまだにXと呼ぶのは気恥ずかしい)で日々思いをつぶやいている。
だいたいの場合はあまり考えないまま、その瞬間の感情や頭に浮かんだ言葉を打ち込みネットの海に流している。
長文となっても140字以内。
逆にうまくまとめられず連投してしまうこともあり、フォローしてくれている友だちには気持ち悪がられていると思う。
保育士の仕事をしていた頃に文章を書く機会はあったが、保護者とやりとりする連絡帳はスペースが少ないためできるだけ伝わりやすい短文で済ませてしまう。
おたよりも書籍などを参考にする部分がほとんどで、自分の考えを伝えなければならない部分は少なかった。
面と向かって話すコミュニケーションを必要とする場面がかなり多い職業だったため、自分の考えや思いを話して伝えることにはかなり慣れた。
話し下手、コミュニケーション下手がよく務まったとつくづく思う。
仕事を辞め、専業主婦という身分になり早数か月。
暇と焦りが極まっている。
良くも悪くも刺激的な毎日を送っていたのでなおさら。
子どもはいない。
ゆるく妊活中で、最近は暇すぎて期待ばかりが高まり想像妊娠のような症状に苦しんでいる。
(妊活を経験していると割とあることだと知って安心した)
もともと家にいることは好きなのだが、のんびり過ごしているとふと「社会に貢献していない」「稼いでいない」「貯金を食いつぶしている」など自分が自分に語りかけてくる。
昨日は寒さもあってかかなりネガティブな気持ちに襲われたので、気分転換に髪でも切ろうと美容院の空きを確認し、雪の中不要不急の外出をした。
雪の中を必死に歩きながら「精神衛生上良くない状態だな」としみじみ感じたので、気軽に新しいことを始めようと思いnoteに登録した。
ここが何を綴るべき場所なのか、結局わからないまま書いている。
クリエイティブな何かは書けないが、今の何もない私の考えや思いに向き合いアウトプットする練習場所とさせていただきたい。