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香港留学記 #23

ずっと「あーもう早く過ぎ去ってくれ」と思ってたリーディングウィークがついに今日終わる。今日は課題を進める予定だったけど、リーディングウィーク頑張ったご褒美ってことで1日中ダラダラしてた。

怒涛のリーディングウィーク

今週はすごい濃かった。カメラロールの月曜の写真を見て、あれからまだ1週間も経ってないことが信じられない。リーディングウィークのスケジュールはこんな感じだった。

土日:月曜から絶対疲れることを見越して、寮でゆっくり。
月曜:観光政策の授業のフィールドトリップ → 授業 → 友達の寮でごはん
火曜:本当は教育学の授業の先生が紹介してくれた教授(ICUで教員経験もある京大の教授)のイベントに行くはずだったけど、教授からメールが返ってこず場所も時間もわからず断念。1回会った時に、来てくれたらめちゃ嬉しいって言ってくれたのに、あれはきっとお世辞だったんだろうな。結果、家でごろごろ。
水曜~金曜:授業の実習で、香港の高校に人生設計教育を提供している団体でのインターン的なのをしてきた。金曜は、香港の人生設計教育の会議みたいな大きなイベントに参加させてもらった。
土曜:違う授業の実習で、香港の中学生たちにワークショップ → 友達の寮でごはん
日曜:やっとリーディングウィークから解放されてゴロゴロ。

こうやって見ると、割とゴロゴロしてるな。

最近、忙しくなるといかにゴロゴロできる時間を取るかを考えてしまう。働き始めたら、ゴロゴロする休日を過ごすようになりそうだな。アクティブに動かなきゃ。

関係ないけど香港あるある。
工事現場で竹使いがち。

香港の人生設計教育が面白い

水曜~金曜の実習で驚いたのが、香港の人生設計教育がだいぶ進んでること。

水曜と木曜は、香港の人生設計教育のリサーチとそれへの提案をしたんだけど、まず驚いたのが、全ての高校で人生設計教育が義務付けられてること。各学校にキャリアアドバイザー的な人がいたり、職業適性を測る短時間のテストを受けるらしく、9割程度の学生がその効果を実感しているそうだ。改めて、教育における政府、行政の影響力の大きさを感じた。

金曜日のイベントでは、政府、OECD、香港の銀行のお偉いさんとか色んな人のスピーチを聞けたんだけど、「学問、成績重視の中華圏特有な伝統的な成功観と、新しい時代の成功観を上手くブレンドしていきたい」っていう香港の人生設計教育に対する姿勢にハッとさせられた。自分は、「日本の偏差値至上主義とか、大手志向とか嫌だし、なくなった方がよくない?」って、ちょっと盲目に日本の教育制度とか価値観を批判しちゃいがちな気がする。でも、伝統的な価値観にも長所があること、国際的に見たら強みであることを認めたうえで、その欠点を新しい価値観も上手くブレンドさせて補っていこうよっていう香港のニュートラルで現実的な考え方がすごく勉強になった。

また、職業訓練教育に関するパネルディスカッションでも印象的な言葉があった。
"Vocational education is not the second choice, but the alternative choice."
つまり、職業訓練教育と大学での教育は優劣関係にあるのではなく、並列関係なんだよと。最近、香港では大学に代わる選択肢として職業訓練教育がメジャーな選択肢になりつつあるらしいが、今後はもっと2者の境界があいまいになっていくだろうと語っていた。日本では、専門学校が職業訓練教育にあたると思うけど、やっぱり大学に劣る選択肢って見られがちなのが現実だよなあ。

あと、OECDのお偉いさんのスピーチでは国際比較の文脈の中で日本の話が結構出てきた。改めて思ったのが、日本ってすごく極端な国だってこと。全体的に見て、日本は優等生だけど、評価の観点によっては最低レベルのことも結構ある。だから、国際比較のグラフだと、だいたい右端か左端どっちかにいる。例えば、学業成績とか成長志向だともちろん世界トップクラスなんだけど、教員が助けになってくれていると感じている生徒の割合、生徒と社会人の交流頻度、自習に対する自信、学校でのデジタル機器の使用時間などの項目ではOECD加盟国の中で最低レベル。こういった課題を将来解決したいな。

会場に入るトンネルでは、オレンジと青の道で、伝統的な中華圏の人生と新しい時代の人生を表現していた。

上司ガチャ

学びもたくさんあったけど、リーディングウィークを通して働くのがちょっと億劫になった。っていうのも、水曜~金曜の実習の上司と、土曜の授業の先生への不満が、、、

まず、水曜~金曜の上司。とっても優しい人だったし、色々教えてくれた。特に、教員→政府→今の団体っていうキャリアを辿っている人だったから、「教員になってもマクロに教育は変えられえないし、政府に入っても自分が持ってる声は小さくて影響力持てないけど、外部からだと政府って意見も聞いてくれるもんなんだよね意外と」っていう教育の変革者としてのリアルを教えてくれてすごく勉強になった。でも、振ってくれるタスクがちょっとハテナで。

最初の2日間は、香港で使われてる職業適性テストの特徴とニーズを調べて、改善のための提案をしてっていうタスクだった。でも全く資料もないまま2日間ほぼほったらかしにされて、「てかそもそも香港の人生設計教育どころか教育の全体感とかなんもわからんのだけど」って感じだった。まあ、ここまでに関しては完全に自分の知識・経験不足だからいいとして、やばかったのが3日目。まずそもそも、自分の団体はあくまで協賛の立場だから、イベントの詳細が分かっていないと。んで、課されたタスクが、"参加者の中から校長先生を探して、自分たちのプログラムの宣伝をせよ"。「んーと、え、それならなんで2日間かけて改善案を考えてプレゼンをさせたの?え、てか2日間しか働いてない、プログラム全然理解してない、しかも交換留学生に、校長先生への宣伝を任せるのやばくね?」ってわけがわからなくなってしまった。会議の途中に、正直に「このタスク、自分がやるのはふさわしくないと思うんですけど、、」って言ったら「タスクにふさわしい、ふさわしくないなんてなくて、やってみなきゃわからないんだよ。それは心理学的にも実証されてるんだ」って言われた。え、そういう問題じゃなくね??結局、そのタスクは流れて、普通に会議に参加しただけになったから、いいんだけど、ちょっとモヤモヤした。

あとは土曜日の実習。これは先学期から続いてる授業の実習だったんだけど、授業全体の構成がハテナ。先学期は、10週間もかけてヨガとか瞑想に近いようなマインドフルネスのセッションを受けて、今学期は、そのマインドフルネスに関連するテーマの授業を香港の中学生に提供しようっていう構成。10週間かけて習ったマインドフルネスの作法を教えるならわかるんだけど、そのテーマに関して授業をするってことで、どのチームも10週間のセッションとはほぼ関連のない授業を無理やり関連付けて授業をして、不満をこぼしていた。なのに、実習の最後の時間には、みんなに感謝し合いましょう、この授業で学んだことを共有し合いましょう、みたいなハッピー空間で終わらせてて、さらにモヤモヤしてしまった。

この2つの不満を通して、①優しさより正しさが欲しい、②自分に厳しい人がいいと思った。少し感じが悪かったり怖くても、論理的な人に付いていきたいし、自分に甘い人からのアドバイスにはやっぱり説得力を感じない。

うわー自分すごく嫌な部下になりそう。人の批判する前に自分のこと見直せよって感じですよね。こうやって、ちょっと他人に対して「え?」って思うと、その人への不信感100%になっちゃう自分の悪い癖直したい。

子供にやってもらった、ストローとテープを使ってなるべく高いのを作ろうっていうゲーム。
子供はかわいかったけど、だいぶマインドフルネスに関係ない(笑)

まだ書くことあるけど

リーディングウィークに関してもう少し書くことあるけど、長くなるからまた来週にしようと思う。
明日からまた切り替えて頑張りたい。


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