「なぜあなたの町は廃れるのか?-商店街衰退と、観光が進まない自治体が気づかない本当の『原因』-」
🔴本書を読み解くヒント①
地域おこしがしたい、交流人口を増やしたいのに、地域おこし協力隊に入って有効なアイディアを生み出せないのは、折角外部から入ってきたのにその町の人同様に車で移動して車からの景色しか見ていないからでは?
🔴本書を読み解くヒント②
広島・山口に帰って来て今後2050年までに無居住化する自治体の多くが集まるこの中四国地方でまだ大して対策も大方針も打ち出せていない。携わる人が住人が「なぜこんなにまで漫然としている」。
🔴本書を読み解くヒント③
「感情から抜け出す」。「大衆の落としどころから抜け出す」。「みんながしていることから抜け出す」から、新しいことが生まれる。「人」ではなくなることからすべては始まる。
・なぜ商店街に人が減ったのか?
皆さんはなぜ、商店街に空きテナントが増え、地方の目玉だった百貨店への客足が減り長年続いた、地域のスーパーマーケット含め閉店していくのか、その原因をご存じだろうか?
大体の方は「郊外にイオンが出来たから」、「時代が変わったから」の2つの理由で商店街の衰退と百貨店、地元の商店の閉店を片付けていませんか?
ちょっと「お前誰だよ」、「何様だ?」、「偉そうに?」と思われた方。
そう思われても無理ありません。
今回お伝えする内容は日本の99%が気づいていない事実で、たまたま低学歴で才能の無い私が「地域で観光が進まない理由」や「商店街が廃れていった理由」と合わせて合致が行く理由を偶然にも見つけたからです。
「文面が偉そう」で「嫌だ」と思われた方、再度お伝えしますが地方の大学を出たくそ真面目低学歴なアホな奴の文章と思っていただければ助かります。
・「見えない原因」
私が10年前から町おこしをして地域に足りないものの一つは「デザイン性」が足りないということは明白でした。だからフォトコンテストを足掛かりに同じ地元の祭りであってもデザイン性の高い写真を次の祭りのポスターに使うことで近隣の自治体よりも移住して欲しい若い世代に向けての情報発信をすることができました。
しかし、もう一つ「町おこし」において重要だと気付いていたのは「歩ける町」であるかどうか。
「観光客」を呼び込みたいなと思った時に、名所の一つを車で行ってちょっと歩いて終わりだと一か所しか人は寄ってくれませんし、滞在時間も伸びません。また、どれだけ美味しい和菓子屋さんがあっても名所を車で行って、そこから離れた和菓子屋さんに人は気づいてくれません。
だから「歩けるコース」を見つけ出し、そこに和菓子屋さんが含まれるようにすれば滞在時間も伸び、地域の魅力に気づいてくれるとずっと思っていました。
しかし、東京→福岡→東京→神戸に転勤を繰り返し、移住した先の町を見て確信しました。
商店街が廃れる理由は昭和後半に始まった「車社会」が原因なのだと。
・「町おこししたい」と願うくせに車で町を通りすぎる地域おこしの人々
地方史というものが各自治体の図書館にあります。
それを見ていると多くの自治体では昭和初期から中期まで商店街が賑わい、それ以降に「イオン(元:ジャスコ)」が代表するような大型のスーパーマーケットやモールの誕生によって商店街が廃れた経緯が見受けられます。
歴史的事実というか、時間の経過とイベントだけに目を向けると確かに多くの方が「商店街が廃れた理由」は大型スーパーの誕生がその原因の様に思われます。
しかし、低学歴アホですがはっきり言います。
車社会が定着した結果、「車を止めにくい」から商店街に人は行かなくなり、移動に便利な車を活用して「楽に」買い物に行ける大型のショッピングモールが便利になった。
なんだ「ショッピングモールが原因なんじゃん」、「偉そうに」と思った方への迎合はそろそろ捨てますね。
物事には「原因」があります。
一つだけ、釘を刺しておくと90%以上の人は、大衆で出回っている言葉に安心します。
なんで賃金が上がらないのか、「日本は少子高齢化で税収が苦しくて税金が高い」、「政府がしっかりしていないから」。
そういうニュースで出回るような「大衆の共通認識に着地することで、『事実が異なっていて』も自分自身をも納得させています」。
なぜなら「みんなそうなのだから」と自分自身も納得しやすいからです。
ここで話していることは「社会の認識の外」で「出回っていない事実」です。
低賃金で辛い「自分自身を納得させる理由を揺らがされた」とお怒りになる方、「それでは地域は興せません」と改めて釘を刺させて頂きます。
露払いはこれくらいで本題に話を戻します。
皆さまが思われているのは、
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・商店街が賑やかだった
↓
・大型スーパー/モールが出来た
↓
・商店街が衰退した
■結論
原因は大型スーパー/モールが出来た
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だと思います。
しかしながら、根本的な原因は違います。
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・昭和初期から中期は自家用車がなかった
↓
・乗り合いバスを使ったり、歩いて行ける商店に通っていた
↓
・商店街がある場所はアクセスしやすい場所だった
↓
・だから商店街は発展した
↓
・個人で車を持てるようになりバスを使わなくても遠くに行ける様になった
↓
・最初は遠くに買い物に行くようになり商店街離れが起きた
↓
・車が止めらる駐車場がある便利な商店街の様なスーパー/モールが出来た
↓
・商店街には車を止める場所がない、大型スーパーは車を停める場所がある
↓
・商店街よりも安く、新しいものもある
↓
・利便性&アクセス&価格&品揃え🗝
↓
・商店街<大型スーパー
■結論
車で移動する利便性がキーとなり商店街のメリットが薄まった
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これが本当の実態です。
今でも商店街に人が賑わっているのは車社会ではない、都市部の電車で移動が基本となっている都市圏です。
地方の商店街が衰退するのは、衰退が加速したのは、「車社会が定着しきって、歩かない文化が定着した」からと断言します。
そして、地域を歩いて回るような観光が激減したのも「車社会化」が原因で、人が来なくなっています。
地方に帰って来て最初に違和感を感じたのは生鮮スーパーの数十メートルとなりにドラッグストアがあり日用品が安く売っている。「数十メートルなのに歩いて移動する人がほとんどいない」、「数十メートルも車で移動する」という都市部では考えられない「異常な光景」でした。
都市で働いている方々の足は「電車」です。それ故、駅から歩くしかありません。「車」を持とうにも駐車場は駅近くなら屋根付きで50,000円/月しますし、維持費、通勤で電車が使えるなら週末に使える贅沢品でしかありません。
だから言い換えるなら都市部では「歩く」が当たり前なのです。
観光も「電車」かちょっと豪華に「飛行機」に乗って移動して「電車」や「バス」を利用してその間は「歩く」が当たり前なのです。
しかし、田舎のベースは「車での移動が基本」。
ここに「廃れている自治体になぜ観光客が来ないのか?」の答えがあります。
人口のほとんどは「東京」、「名古屋」、「関西」の三大都市圏、九州においては「福岡」に集中しています。そこにも勿論車を所有し、車で移動する方が居ますがそれは「一部」です。「収入・車を持つコスト」から、多くは公共交通機関を使って移動しています。
つまり、地域おこしをする人は車で移動するのがベースで車社会にドップリ浸かっていて、大都市圏の「歩く」文化の人々のことを理解していないのです。
車に乗って移動するのが昭和後半から当たり前になり、親も先代も当たり前のようにしていたから自分自身が自然とそうなっていることに気づいていないし、違和感を持たない。
「落とし穴」というのはこういうことを指すのでしょう。
「移住者を呼びたい」、「交流人口を増やしたい」と願う自治体や地域おこしをする人は多いのですが、自分自身は車で目的地まで移動して自分自身が暮らす町を歩いていない。
だからこそ、「歩く人」が来ない町なのではないでは?
地域おこし協力隊に入って有効なアイディアを生み出せないのは、折角外部から入ってきたのにその町の人同様に車で移動して車からの景色しか見ていないからでは?
・「落とし穴」からの脱出は簡単か?
話を一旦整理すると以下のようになります。
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■現状
・関係人口/移住者/観光客を増やしたい
↓
・人口の多い旅行に行く人が多いのは大都市圏
↓
・大都市圏は「歩く人」「公共交通機関」を利用する人
↓
・地域おこしする当人は「車社会の人」
■結論
多くの人にとっては「公共交通機関を利用」し「歩くのが観光」。
しかし、地域おこしをする人は車での移動が基本。
観光を生み出すにも背景が全く違うことに気づいていない。
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今、現状と本書での意見を取り込んでまとめを作りました。
次にすべきことはお分かり頂けたと思います。私はいつも「伝えているつもり」になる悪い癖があります。「これだけ言葉を重ねているのだから」と。
最後に、この章のタイトルにしている「落とし穴からの脱出は簡単か?」という命題について触れます。最後まで読む力がある人だけ、日本人は文章を読めない人が多いとホリエモンさんが言っています。
少子化を止める方法を書いても少しの人しか読まない。
文才もあるのは認めます。私は才能無い。
ただ、それとは別でどちらも誰も書きも気づきもしなかった、当事者の前明石市長の泉房穂さんですら気づいていない少子化を止める方法について記述しています。泉さんに直接お会いして会合で質問して突っ込みましたが、ご本人はご自身が生み出した別のメリット、少子化を止める方策があることに気づいておられませんでした。
泉さんは別件として、
貴方は商店街が廃れる理由、構造理解できました?
まだ上から「言われているようだ」と感じる方もいらっしゃると思います。
私は変わらず言いますが、「アホです」。
しかしながら、「こんなことを考えては...」、「私なんかに町おこしなんて…」と10年這いずり回りました。
紐づけできる人は気づけるかもしれません。
「感情」が「状況の把握を邪魔しています」。
だから、町おこしは進みません。
皆、辛い状況にある。苦虫をかみ殺している。それを納得させ自分を自分自身たらしめているのは「みんなと同じ『大衆が認識している共有できる』嘘か本当かわからない情報です」。
「感情を納得させる材料」と、「現状を変える視点」は違います。
この違いを感情や無意識に所属する車社会から客観的に自身や皆様が属される町を眺めることが出来れば視点はもちろん変わり、決定的な差を近隣の自治体と生み出すことが出来ます。
「うちは大した観光資源がないからそんなこと言われても」。
と仰られる方も居そうですが、
それとこれは別です。
貴方はあなたの町を救いたいから町おこしを頑張っているのでしょう?
観光資源は「歩く」を視点に掘り起こす。
無いなら「作る」までです。
それでも奮起できないのなら、言いたくはない現実ですが。
これからは少子化が加速し、人口も加速します。
何もしない、していて有効な手段が見つからないのなら「消える」だけです。
少なくとも私は狂ったように「自分の先祖が生きた土地が消える」と感じた10年前から、「自分が祖父に連れられて歩いた夕方の散歩道」を「一緒に歩いた記憶も光景も町が消えることによって消されたくない」。
その悔しさ、自分の存在意義だけの為に行ってきました。
ただ、広島・山口に帰って来て今後2050年までに無居住化する自治体の多くが集まるこの中四国地方でまだ大して対策も大方針も打ち出せていない。携わる人が住人が「なぜこんなにまで漫然としていられるのか?」を踏まえて考えるうちに「無意識な車社会」と「郊外化」による「商店街の衰退」と「観光の自爆」を知りました。
すべては感情による思考統制に始まっています。
具体的に皆様の土地で「何をすべき」かはお考え下さい。
歩けるマップが出ている自治体もあります。
しかし、この考えをベースにした自治体、感情論から抜け出せない、アイディアに向かえない、前例踏襲の自治体は消えて欲しい。
私が力を貸す自治体が生きる。
感情から抜け出す。
大衆の落としどころから抜け出す。
みんながしていることから抜け出すから、新しいことが生まれる。
「人」ではなくなることからすべては始まる。