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シングル女医のキャリア形成

一旦は大学病院の医局に属して大学病院勤務医としてのキャリアを歩んでいましたが離婚のため急遽そのキャリアを離脱していまは地方都市の公的病院で勤務医をしています。
もし離婚や転居によるキャリアの再検討をしている女性医師の参考になればと思います。


まず簡単な経歴ですが

  • 未婚 公立病院研修医〜専攻医時代
    3時救急病院であり時間外労働は200時間/月で年300日オンコールの状態でした。救急当直は週2回でした。

  • 子なし 大学病院医局員時代
    時間外労働は減ったのですが業務時間内にやらねばならないことが多く帰宅時間は23時ごろでした。本給が少なくアルバイトをしなければならず、週1日遠方の病院の外来を任されていましたので朝5時には出勤していました。

  • 妊娠〜出産 大学医教員時代
    妊娠中に持病が悪化し、当直を免除していただいたのですがそのあたりから風当たりが強くなると同時にいわゆるマミートラックに乗せられて希望していない部署に移動されました。
    近くに家族がいない私は 先輩子持ち女医たちから「こども熱出たらどうするの?」と言われましたが「病児保育使うか、親のどちらか休むしかないでしょう」としか思っていませんでした。

    子供の発熱のときもその先輩女医たちは実家の母親に来てもらったり、実家の母親に一部屋用意してほとんど同居しているなんて人もいました。
    サポート希薄のまま妊娠している私を見かねて心配はしてくれていたのですが私のキャリアを本当に考えてくれているひとは一握りであって、多くの人は急な欠勤による皺寄せがくることを危惧していました。

    ただ育休復帰するときには夫にも協力してもらえばどうにかここでキャリアを積んでいけると本気で思っていました。

  • 産後 育児休暇
    育休手当は本給の2/3ほどだったかと思うのですが手取りのほとんどがアルバイトの給与だった大学医局員の育休手当は雀の涙です。インカムがないことはとても精神的に不安定になりますし、できれば早く復帰したいと思っていました。そのあたりで夫との関係が悪化していき、離婚することになりました。

  • 地方都市で転勤
    幸いなことに避難先ですぐに転職先が見つかり、今は週4日勤務 月2回の救急当直で大学病院医局員時代の本給とアルバイト合わせた額と同額程度の給与をもらえています。
    移住先の賃貸物件も元々の賃貸の1/3程度であり、生活費が下がったことで1馬力でも安定した生活はできています。教育費などのことで心配なこともありますが自分が健康で勤務継続できればこどもの大学までの学費は用意できそうです。あとは老後の資金は投資をしながら確保しようと考えています。



問題は今後のキャリア形成です。地方に移住して今までの恩師や指導医に直接指導いただくことはやはり難しく、学会やセミナーも直接参加することがどうしても難しいです。
このままではinputが少なく、古い知識しかなヤブ医者になってしまいます。
なので、可能な限り他の医師と話す機会を増やして
セミナーや学会のオンデマンド配信があるものに積極的に参加していくことを自己投資としてしていきたいと思っています。

外科手術や内視鏡など指導医がいないため技術的な能力を獲得していくのはもしかしたら難しいのかもしれないのですが知識はupdateできます。今は目の前の患者に真摯に向き合っていけばどこかでまた私にしかできない仕事 やりたい仕事をまた見つけられるのではないかなと思います。

どうしても離婚して生活レベルを下げざるを得ないのは致し方ないのですがその不便さも楽しみながらしなやかに強く生きていきたいと思います。

自分ならできると確信していますので、今後さらに楽しい人生になると思います。

もし離婚でキャリア形成をあきらめないといけないと考えている人も
新しい土地で自分の人生を切り開くチャンスだと考えて前向きにいきましょう。

今日はここまで。ありがとうございます。

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