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やる気はやらなきゃ出てこない

丹羽文雄が『小説作法』という本の中でこんなことを書いてるんですけれども。

芸術的感興が自然とわき出るのを待っているわけにはいかないのだ。そんなものがいつ来るか判らない。来たとしても、果してそれがすぐれた感興であるかどうか、自分にもよく判らないはずだ。そんなたよりない感興を待っているよりは、テーマをつかみ、それを小説的構成に発展させ、まとめ上げることに努力した方がよいのである。机に向かい、原稿紙を埋める努力をした方が利口である。毎日機械的でも、何枚かを書くように意志の持続につとめるべきである。

丹羽文雄『小説作法』(講談社文芸文庫)

物書きというか、創作者にとっては耳が痛い言葉かもしれないんですけれど。「気分が乗ったら原稿やろう」とか、「やる気が出たら作業に取り掛かろう」とかって言ってるようじゃダメだっていうことですから。そんなこと言ってる暇はない、机に向かえ、原稿用紙埋めろ、というのがこの文章のメッセージです。

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