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人間の想像力に関する覚え書き

最近、人間の想像力に関する文章をいくつか読んだので、備忘も兼ねてここにまとめておきたいなと思うんですけれども。
1つ目は山際寿一・鈴木俊貴『動物たちは何を喋っているのか?』という本です。この本の中で、動物行動学者の鈴木さんは以下のように発言をしています。

「人間とはなにか」を言葉から探るのが次のお題ですが、最近思うのが、ヒトの言葉と他の動物の言葉を隔てる決定的な違いは、やはり目の前にないものについてどれだけ饒舌に語れるか否かだと思うんです。

山際寿一・鈴木俊貴『動物たちは何を喋っているのか?』(集英社)

また、山際さんの『動物にはストーリー化する力がほぼないと感じる』という発言を受けて、鈴木さんは以下のようにも答えています。

前に僕が、動物と人間の言葉の一番の違いは、「今」「ここ」にないものを語れるかどうかだと言いましたが、それは、まさにこの「ストーリー化」の能力と関係していると思うんです。

山際寿一・鈴木俊貴『動物たちは何を喋っているのか?』(集英社)

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