あの夜のこと①
朝は普通に出かけていく二人だけれど、帰りはいつも遅い
息子たちが大学生だというのもあるけど、夕ご飯は21時
おおむね私が帰ってきて大急ぎで作ることが多いけど、
パパもご飯が作れる人だったので、私が遅いときは作ってくれる
ともに50代、仕事に家庭に自分の時間に、フルに活動している日々
そんな感じで、ふたりとも忙しいのはいつものこと
その中でもその週はとても忙しく、私はイベント前の準備でバタバタ
パパは東京に出張(車)していました
12時近くに帰ってきたパパ
「先にお風呂入る?」と聞くと
「ちょっとゆっくりする~」という返事
缶ビールをプシュッと開けてる彼の横に転がって、わたしはスマホをポチポチ
しばらくすると、彼の苦しそうな息遣いが聞こえてきた
「また食前に筋トレでも始めたのか?」(たまにある)と思い
振り返ると、完全に横たわって呻いている
苦しそうに、痛そうに、胸を押さえている
「救急車呼ぶ?」
「うーーーーん」
「やっぱり呼ぶ?」
「うん」
すぐに119して救急要請
近くに救急車がいないので少し時間がかかるといわれる
待つ間にお風呂に入っている長男を呼び(スマホ持っててよかった)
二階にいた次男を呼ぶ
そうこうしているうちにパパの顔色はどんどん悪くなり
「背中が痛い」と言って寝返りを打とうとする
でも思うようにならず、わたしが抱きしめるような形で体制をかえる
次は「腰がだるい」と言い出した
(ああ、、、これは大動脈解離というやつか?!)