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いてくれてありがとう

人はやがて去っていく。

今日退職の相談を受けた。前々から、人間関係やら今後の進路やらでこの先あまり長くいてくれることはないだろうな、となんとなく予感はしていた人からの相談。

まだ若く、これから進むべき道を見据えての決断ということもはっきり伝えてくれたので、引き留めようもない。
それで別に良いのだ、と思いつつ、

あなたがいてくれるだけでありがたい。

相談中自分から自然と出たこの言葉を、なぜこれまで一度も言ってあげられなかったのだろう、と間抜けな顔で俯瞰する自分がいる。

リスペクト。
この歳になると、その人の立ち居振る舞いから、人や場に対してリスペクトを抱いているかどうかは分かるようになってきた。

ただ、それを自分がちゃんと人や場に対して表現できているかといわれると…
少なくも言葉にして言えたことはほとんどなかったのだと気付かされる。

「職場で傷つく」という本を読んでいて、職場だろうが家庭だろうが、存在への謝意がないと必然関係がギスギスする、と書かれていた。

職場で傷つく~リーダーのための「傷つき」から始める組織開発 https://amzn.asia/d/4UqgWjK

当たり前の積み重ねの先で組織が色々なことを成し遂げられるとして、追い求めすぎた先で(足元で)人が落胆し傷ついているなら、そこからはできる限り目を背けたくない。

まだすぐにこの場所を去るわけではないから、せめて少しでもことあるごとに「ありがとう」と伝えよう。
この想いがまた別の人に伝播すると良いな。

少しナイーブすぎるかもしれないけれど、そんなことを思った日だった。

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