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広島お好み焼き屋【皐月】の看板娘のリムは実は竜の姫巫女様でした! 第13話 病室です! (4)

#創作大賞2023
#お仕事小説部門

 第13話 病室です! (4)

「ちょっとリムちゃん良いかしら?」

 お母さまがリムへとニッコリと微笑みながら告げ。

 リムをハグする行為をやめるから。

 リムはお母さまの想いが瞬時にわかった。

 だからリムは、お母さまに抱きつき、甘える行為を辞め。

 自身の上半身を起こし、お母さまから離れる。

「はい。お母さまわかりました」と声を漏らしつつ。

 お母さまから距離をとると。

「ライザさんも、そんな大きな声を出して泣かない。家のおとうさんは大丈夫だから」と。

 お母さまはライザ伯母上さまに対して、まるで小さな子供にでも告げるように微笑みながら優しく、ゆっくりとした口調で告げる。

「だってぇ~、だってぇ~」

 でもライザ伯母上さまは、本当に小さな子供が母親に対して駄々をこねるみたいに泣きながら、自身の首を振るから。

「ほら、ライザさんおいで」と。

 お母さまは今度はリムからライザ伯母上さまに対して、自身の腕を大きく広げるジェスチャーをしながら。

 自身の許へとくるようにと誘う。

 だからライザ伯母上さまの口から直ぐに。

「母上様~」と声が放たれ。

 ライザ伯母上さまもリムのように足早に。

 お母さまの許へと足早に詰め寄り。

〈ドーン!〉と勢いよく飛びつくから。

「あらあら」とお母さまの口から声が漏れたと同時に。

 お母さまの身体がヨロリとふらつくから。

 リムは「あっ!」と驚嘆を漏らしつつ。

 お母さまの華奢身体を両手で支えると。

「ライザさん、そんなに泣くと。綺麗なお顔が台無しよ」と。

 やはりお母さまは、ライザ伯母上さまのことを小さな子供でも見るかのように。

 優しく微笑みながら見詰め、言葉をかけ。

 そして終われば。

 小さな子供のように泣きじゃくるライザ伯母上さまを優しくハグしながら。

 お母さまはライザ伯母上さまの頭を優しく撫で、労り始めるのだよ。

 お母さまはまるでライザ伯母上さまのことを。

 本当の娘のように優しく撫でながらだよ。

 だからリムは、実の親子のように見える二人の様子……。

 《《ほっこりとじんわり》》した。

 リムの心の中もぽかぽか温かくなる光景を。

 ほのぼのとした気分に酔いしれながら見詰め堪能していると。


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