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広島お好み焼き屋【皐月】の看板娘のリムは実は竜の姫巫女様でした! 第10話 初めてのドラゴンでの宅配! (1)

#創作大賞2023
#お仕事小説部門


 第10話 初めてのドラゴンでの宅配! (1)

「よーし! ついた!」と。

 リムが独り言を呟けば。

〈ボン!〉だ。

 ボン! と言った効果音と共にリムは。

 ドラゴンから人の姿へと上空で、大変身──

 人の姿へと戻れば。

 リムはそのまま急降下──。

 だからみなさんは、リムの姿を見て、『あれ?』、『大丈夫なの?』と思うに違いないけれど。

 リムは竜神さま、竜の姫巫女だから平気──。

 自身の背にパラシュートなどなくても平然……。

 かすり傷一つ負うこともないから心配をしないでねと。

 リムが説明をすれば。

 リムは地球の重力に引かれ──。

 あっ! と言う間に。

 リムは地上に着いたよ。

 だから〈トン!〉と小さな足音を立て、地面へと降下すれば。

 広島お好み焼きの注文を頂いたお客さまの家の、玄関の前だから。

 リムは玄関先まで、〈トコトコ〉と足音を立てつつ。

 お客さまの玄関先へと到着すれば。

〈ピンポーン!〉

 玄関のチャイムのボタンを押し、家の中にいらっしゃるお客さまを呼ぶの。

「はぁーい。何方ですかぁっ!」

 するとこの通りだよ。

 リムが押した、玄関の呼び出しブザーの音を聞いて──。

 お客さまが声を出しつつ、こちら。

 家の玄関先へと向かってくる足音がリムの耳へと聞こえてきた。

 だからリムは緊張しつつも。

「すいませんー! 《《広島お好み焼き》》のデリバリーの注文をいただいた《《皐月》》ですー! 商品をお届けにきました」と。

 リムはお客さまへと大きな声、はっきりとした口調で。

 女性のお客さまへと告げると。

「はーい。お疲れ様」と。

 商品、広島お好み焼きをデリバリー。

 届けにきたリムへと労いの言葉をくれた。

 だからリムは、女性のお客さまへと。

「ありがとう、ございます」とお礼を告げる。

〈ガチャン!〉

〈ガチャ、ガチャ〉

〈ギィー!〉と。

 音を立てながら玄関が開く。

「あらあら、今回は、これはまた可愛い娘さんが……。それも外国の娘さんが、お好み焼きの宅配なんて、ちょっとびっくりですわ」と。

(カクヨム)
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