元ポルトガル駐在員のお勧め#3 マデイラ島
リスボンから飛行機で約1時間半、大西洋のモロッコの沖合に浮かぶマデイラ島で咲き誇るジャカランダの花は有名、一見の価値あり。
是非紹介したいところ第三弾、ポルトガルで訪れてほしい処がマデイラ島。少し前に大規模な山火事のニュースが報じられたが、とても心配。その復興サポートも兼ねて訪問するのも如何でしょうか?
以前TV朝日系列の土曜朝の”旅サラダ”で紹介されたので、ご覧になった方も多いのでは? 常春の穏やかな自然と特に冬場の暖かさで、自国は勿論のことヨーロッパ、特にドイツからの訪問者が非常に多い島である。
現在は地元の英雄から名付けてクリスティアーノ ロナウド空港と呼ぶらしいが、その空港のロケーションと外観がすごい。海岸沿いの崖から海上に突き出した滑走路から離発着するが、安全対策を目的としての大幅改修の前は限られたパイロットしか降りられなかったとか・・・
過去に大きな事故も発生していて、今も着陸した瞬間の拍手がポルトガルの他の空港に比べて大きいことも頷ける。
3月初めに訪れた時には、昼も夜もカーニバルの行列に遭遇してとても賑やかだった。本国のポルトガルの人々よりちょっと人懐っこい感じ。ブラジルの人々との繋がりはここの方が深いのかな?
冬場の寒く乾いた本土から比べるとまるで別世界。南国風の果物や花が溢れかえるラブラドーレス市場が有名で、中を巡るだけで口元が綻ぶこと請け合い。そして海岸ではトップレスで日光浴するドイツ人(?)がたくさんいて、慣れてない日本人には開放的過ぎて目のやり場に困るかも・・・
タクシーを雇って山岳部の観光に出かける。島の背骨を形成する山々の急斜面を上り下りして、奥地へ分け入ると大きな滝に遭遇する。更に登って頂から見下ろすと、海岸沿いの市街地はポルトガル定番の、赤い屋根に白い壁の家々が立ち並ぶ景色が広がった。
とてもシンプルだが、スリリングなアトラクションが楽しめる。山の中腹から一気に海岸の町まで滑り降りる木製のソリ”トボガン”。何世紀もの間、荷物や人を運んできた運搬手段が観光客に供される。
後ろに乗った二人が息を合わせてコーナーを攻めながらスピードを調整して下るのだが、前に乗っている乗客には狭くてくねくねした坂道の石垣が目前に迫って来て、思わず声を上げそうになるほど・・・下の町に着いたらジットリ汗をかいていた。
有名なマデイラ刺繍を売る店では、そこのおばちゃんと色々話しながら品定め。値引き交渉は中々タフだが、買う数を増やすとにっこり笑ってまけてくれるかも・・・いずれにしてもかなり値が張るので要注意。
知る人ぞ知るマデイラ ワインも、色々試飲して自分好みの味わいと香りを探せる。個人的にはお馴染みのポルト ワインよりも甘みが抑えられている様で気に入り、リスボンでは食前酒として楽しんでいた。
そうそう、近ごろ日本のうどん屋さんがここに進出して製麺しているとNoteの投稿記事で知った。旅の土産話に試してみるのも一興、かなり本格的なモノだそうですよ。
いずれにしても、買い物や散策で疲れたら、道沿いのカフェ”タベルナ”のテラスで特産”Coral"ビールか、エスプレッソ ”ビッカ”とパステル デ ナタでのんびりと一息ついて島の風をじっくり楽しめる。
そして、冒頭のクリスティアーノ ロナウド空港からの安全フライトをお祈りします❢❢