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短期留学

 幼い頃から、自己表現することや、言葉で人にものを伝えることが苦手で、とても消極的な子でした。幼稚園の先生は、私のことを「おとなしすぎる子ね。」とよく言われていました。

 何をするのも遅くて、目立たない存在の子でした。中学生になり、英語の授業が始まり、習っていくにつれて英語が好きになり、初めて英語をもっと勉強したいと思うようになりました。英語が好きになればなるほど、英語を主な言語とするアメリカやオーストラリアなどに行って、英語が話せたら良いと、憧れを抱くようになりました。

 高校2年の時に、ある英語のテストを受けました。そのテストの合格者にはオーストラリアやアメリカなどの短期留学ができるというチャンスがあります。何としてでも、このテストに合格してオーストラリアに1ヶ月間の短期留学したい、と強く願い勉強をしていました。

 願いが叶い、オーストラリアに行くことが決まり、今振り返っても人生最大の喜びを感じました。現地の人の話は、思っていた以上に話すスピードは早く、聞き取ることは難しい。それでも現地では、なるべく単語を並べて英語で伝えようとしました。

 言いたいことは、相手に何となく伝わるものだと思いました。見るもの聞くもの何もかも新鮮で感動的な気分でした。現地の先生からは、知らない人でもなるべく英語で話しかけて、少しでも英語に慣れるよう教わりました。

 異国の食事・文化・歴史を通じて、人々のあたたかさにも触れ現地でしか感じられない感動があります。

 そして、社会人となり、カナダ、アメリカ、イギリスなど、約8カ国をほぼひとりで旅行を楽しんできました。
 ひとり旅をしていると、現地の人と話す機会が多く、どこの国の人々もとてもフレンドリーで、消極的な私でもすぐに仲良くなれます。カタコトの英語で何とかコミュニケーションがとり、視野も広がったように思います。

高校生の時に、短期留学する機会がなかったら、海外旅行にすら、行くことはなかったかもしれないです。今でも、短期留学したことは貴重な体験で、消極的だった私の性格を、180度変えてもらったように思います。


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