どうでもいい近況と振り返り
花譜ちゃんの「guiz」を歌っていると、ふと歌詞の
「本性を暴くたび、真実に足掻くたび、知っていたことを知っていく。君が良いんだ。」
というフレーズに引っかかった。何回も眼を通すと、まさしくその通りと思わず叫んでしまった。
初めて聴いたときから真の意味を理解するまでに4年も月日が過ぎた。時空を超えて感動する感じがエモかったので記事を書いてしまった。
ここ最近の恋愛で、まあ色々あって恋愛感情を抑圧し、理性でコントロールしようとしていたわけだが、最近歯止めが効かないくらい感傷的になってしまって、結局最初から薄々分かっていた「好きだ」という気持ちが浮き彫りになってきた始末だ。
取り留めもない思い出を記していく。
特に楽しかったのは9月初頭、2学期のスタートとともに席替えがあり、現在の好きな子は俺の前の席だった。
初めは相手からの好奇心が強く、ここまで好意的な態度をされるのは人生でも稀だったので、圧倒的な爽快感を覚えている。
ある日、彼女が少し読書をかじっていることを知り、典型的なパリピと勘違いしていた自分を驚かせた。話は弾み、彼女が感動したという本を貸してくれることとなった。これまた新鮮な体験で、高揚していたので二日で読んでしまった。内容は自分には薄く感じたので、ありのままのレビューをしてしまったのだか、本についてはあまり盛り上がらなかった。話し合えるように根拠も用意しておいたのに。しかし、より深い関係を望んだ結果の行動なので後悔はない。
名前はよくわからないが、彼女のあほ毛治しの匂いが好きだった。柑橘系の爽やかな甘い香り。
彼女が授業に飽きてしまったとき、度々体をのけぞらせて眼を合わせてきた。何度恋に落ちたことか。改めて考えてみると、わかりやすいくらい脈ありだったのかもしれない。おかげで授業どころでは無かったので中間テストは高校生活史上最低点になってしまい、ライバルに苦杯をすする思いで適当な言い訳をした。
ホームルーム前の時間に絵しりとりをしようとふっかけたが快くのってくれた。あまり集中しているような様子では無かったが、その後のある日、彼女と友達がやった絵しりとりの痕跡をくれた。目立つロケーションだったので見栄を張って何回か断ったが、相手が折れることは無かった。家で舐め回すように見てから、しおりに使ったりもして、今は保管している。あの丸っこい絵柄で時々訳の分からない物体が出てくるところが愛おしい。
彼女は俺の中の「猫」像そのものだった。越谷オサムさんの「陽だまりの彼女」を読んでくれている人なら言いたいことは共感できるはずだ。あのENFP味の強い魅力だ。
そんな彼女とも今は疎遠だ。間違いなく全て自分が悪い。
好きであるという感情が一定以上に達した時、どうやら突然不器用になって理性100%のガチガチ人間になってしまうらしい。
信頼してくれていることはわかっているが、自分から生まれる異性への好意には過敏になってしまい、隠し通してしまう。嫌悪ですらあったかもしれない。出会った時から多かれ少なかれ自分を偽っていたが、だんだんと関係が深まるにつれ、相手に好かれる自分を演じるようになり、いつしかそれは表面上を覆いつくす。反比例して好意が募っていくので、内なる気持ちはマンネリ化してきて本当の欲望が荒唐無稽に思えてくる。
いつしか「好かれたい」は「嫌われたくない」に転じ、より保守的になってしまった自分に魅力を感じないのも当然だ。
ただ、自分が決別を選んでしまったのは別の理由だ。
彼女の新しいお友達は自分と相性が悪かった。それだけだ。少し愚痴になってしまうがご了承願いたい。面と向かって話したことは無いが、彼女は思ったことを全て口に出すタイプで、自分の弱いメンタルをえぐりにえぐるのだ。俺の友達が吐き捨てるように、もしくは笑いの種にしようと何か言われているのを見て度々悲しくもなる。mbtiでいうと理解は容易だろう。俺はINFJで相手はESTPなんだろうな。社会にこういう人間も必要だと思うし、いくら分かり合えなくとも人格否定はやはり避けるべきだか、未だに折り合いはつけられない。
乾いた心に募る一方的な愛情の目の前には批評家がのさばる獰猛な環境が立ちはだかる。行動をしない自分が悪いのは承知だが、怖すぎて一歩が踏み出せない。踏み出しては行けないサインなのかもしれない。いっそ片思いの彼女には5年後とかに再び会ってみたりしてなんやかんやできたらいいなとさえ思うが、現状を無視することは現実的ではない。下手したらあともう一年もともに過ごすのかもしれない。いや、その一年の方がチャンスはあるのかもしれないのか。
考えれば考えるほどじれったくなる。こうしてまた意識的な無関心に走ってしまうのか自分。一体どう生きれば良いのだ。あの日の思い出だけがひとりでに熟れて甘くなっていく。
とても読んでもらえたような記事ではないが、最後までご覧いただいたことに感謝する。あなたの奥の甘い思い出を引き出せたのなら嬉しい限りだ。