雪の日。
新学期が始まり、子どもの通学班の集合場所で見送ってから近くのサイクリングロードを歩きはじめた。
少しでも社会復帰するためだ。
少しずつ歩く距離を延ばしている。
1日8000歩を目指しているが、なかなか到達できない。
雪が降った日、いつものように歩こうとした。途中、高齢のおばあさんがゴミ出しに行こうとしていたので、『私が行きますよ。自宅に帰る途中なので…』と代わりにゴミを出した。なんだか嬉しくて気持ちが高揚した。スノーブーツを履いて準備万端のはずだった…子どもには『歩幅を小さくして歩くのよ』と声をかけたのに、高揚した気持ちが抑えきれず、ぐんぐんと歩いたせいか、すこーんと滑って尻もちをついてしまったのだ。
周りには誰もおらず、あははと思わず笑ってしまった。
笑い終えると気持ちが冷めてしまい、歩くのが億劫になって帰宅した。
明日晴れたらまた歩こう。自分のために。