【文献解説】心因性頻尿が治った事例と考察がなされた文献紹介+追加考察
お疲れ様です、羽田野です。
今回は、日本の文献で、少し古いですが、神経性頻尿から改善した事例を考察とともにまとめられた文献を紹介したいと思います。
いずれも取り扱っている例が10代の思春期のものであるため、年齢層に合わない部分もあるかと思いますが、共感できる部分も多いかと思います。
結論としては、精神科にかかることが一番の治療になるかと思います。
実際に治る病気ですので、なかなか精神科に行く勇気が出ずに困っている人の後押しになったり、治らない病気ではないんだなあということがわかると大変嬉しいです。
また、症状によっては、こんな方法で改善できるかもしれないことも提案してありますので、ご参考になればと思います。
こちらが今回の紹介文献となります。気になる方はぜひ一読してください、かなり共感できる部分が多いかと思います。
思春期に見られる神経性頻尿-対人恐怖との類似について-
笠原俊彦、佐々木淑子、shinshin-Igaku:27,421-428,1987
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/27/5/27_KJ00002399950/_pdf/-char/ja
簡単にまとめますと、尿路感染症やたまたま授業中にトイレに行ったことがトリガーとなり、心因性頻尿となり、原因の特定は非常に難しいです。
いずれの症状でも、他人との関わりがある場所で切迫性を感じているケースが多く、授業中にトイレに行くと、周りから変な人に思われてしまっている、トイレに我慢できない恥ずかしい人だ、と考えてしまい、悪循環な状態に陥っています。
一方、自宅やいつでもトイレに行けるような環境では、特に切迫性を感じることは少ないため、症例1の14歳男性のように、家族のような身近な人からは、ズル休みしているような印象を持たれてしまい、無理やり学校に行かせようとするケースも少なくなく、自責の念に駆られるようになり、引きこもってしまうことにつながります。
いずれの症例についても、全て精神科に通うことによって、回復しているため、治療には精神科の力を借りる必要があることが見て取れます。
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