M5 Timer Camera Fを使えるようにする

はじめに

M5 Timer Camera Fは、親指ほどのサイズの筐体に、視野角120°のカメラとESP32、バッテリが内蔵された、自作Webカメラには最適なデバイスです。
ただし、2022年2月現在、使えるようにするにはひと工夫必要でしたので、その方法の備忘録を残します。

環境

  • M1 MacBook Air, MacOS 12.1 (Monterey)

  • Arduino IDE v 1.8.19

問題点

メーカ公式のチュートリアルにある方法では、サンプルプログラムでもコンパイルエラーが出てしまいます。

解決策

  1. Arduino IDEのボードマネージャで、最新版ではなくバージョン1.0.9のM5Stackボードマネージャをインストールする。

  2. こちらのサイトにあるように、~/Library/Arduino15/packages/m5stack/hardware/esp32/1.0.9/platform.txtを以下の通り修正する。

修正前
tools.esptool_py.cmd = esptool.py
tools.esptool_py.cmd.linux = esptool.py
tools.esptool_py.cmd.windows = esptool.exe
修正後
tools.esptool_py.cmd = esptool
tools.esptool_py.cmd.linux = esptool
tools.esptool_py.cmd.windows = esptool.ex

解説

公式チュートリアルでは、

  1. M5stackのボードマネージャのインストール

  2. ライブラリ(Timer-CAM)のインストール

  3. サンプルプログラムのコンパイル&書き込み

という手順が紹介されているのですが、何も考えずにM5stackのボードマネージャの最新バージョン(2022年2月時点で2.0.2)をインストールすると、サンプルプログラムのコンパイル時に、fd_forward.hがないというエラーが出てしまいます。
公式チュートリアルのスクリーンショットを良くみていると、インストールしているM5stackのボードマネージャのバージョンは1.0.4となっています。
どうやら、仕様変更により最新バージョンのボードマネージャではM5 Timer Camera Fのサンプルプログラムは動かなくなっているようです。しかし、現時点では1.0.4は、バージョンを選択するドロップボックスに表示されず、インストールできなくなっています。そこで、ボードマネージャのバージョンを一つずつ落として検証していくと、バージョン1.0.9でコンパイルエラーは解消されました。
しかし、次は書き込み時にesptool.pyがないというエラーが出てしまいます。これについては、こちらのサイトのとおり、設定ファイルを修正することにより解消できました。
なお、Timer-CAMライブラリは、最新バージョン(2022年2月時点で0.0.2)をインストールしても問題ありませんでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?