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こんな音楽を聴いてました日記【2023年12月】

リアルタイムで編集して、月末に投稿しているnoteシリーズです。
・新譜
…1か月以内にリリースされたアルバムやシングル
 (シングルはあまり書かないかも)
・旧譜
…先月以前にリリースされたアルバムなど
初めて聴いたアルバムを中心に感想を書く
ただ、何度も聴いているようなアルバムは書かないかも
…「友と聴いてくるシリーズ」は休止中
・プレイリスト
…AppleMusicやSpotifyのプレイリストの視聴履歴です
・動画
…YouTubeとかで、公開されている(なるべく権利関係クリアな)音楽動画
・注目
…よく聴いていたアーティストとは別に、注目のアーティスト
・良い記事
…読んでよかったと思った記事
・ライブ
…現地やオンラインでのライブ参加レポ
・その他
…気になったもの、手に入れたCD・レコード等、近況報告など
・今月の総括
…一か月の総括をします
・よく聴いたアーティストTOP5
…LastFmの記録をもとに、その月によく聴いていたアーティスト


新譜

odol「DISTANCES」

ジャケとは真反対な都市型インディーロック。落ち着いたアコースティックな曲やM9のようなミニマムエレクトロ曲もまたアルバムのヒットポイントとして映る。 M2にのような現代の都市に住む社会人のぼんやりとした不安や諦観をパッケージした歌詞。今の生活に満足することを許されないような社会。最後まで聴き通すとこっちも不安な気持ちになってくる。人を不安にさせるのは自分でもあり、社会でもある。また、東京という街ならもっと特異な肌感覚があるのかも知れぬ。TwitterのTLのような。

神聖かまってちゃん「聖なる交差点」

M1は内容の重さに反して突き動かすような盛り上がりで、1曲目からボルテージを上げていく。
アレンジとボーカルで爽やかさが増したM2。打ち込みのキックでか!シンセが若干くどいかも。
進撃のOPでお馴染みのM3。このバンドの音楽性の豊かさに改めて驚く。
M4、またもや名曲。エネルギッシュでシューゲイザーなギターロック。前回の音源ではカットされていた”クラッカー”が音アリになっており感銘。聖歌インスパイアのコーラスも最高。
M5、やはりこれ。いつのライブ映像でも神聖かまってちゃんの生き様が変わらずアツく在ることに安心する。いつの時代でも!!
M6、戸川純の振り絞るような歌で苦しさが倍増。オーケストレーションにも気合いが入っているな、良い。
同じテンポ感でシームレスにM7へ。メロディの良さもそうだがベースラインも好き。
打ち込み曲を時系列で追うM8〜10。サウンドの変化も楽しめる。私はロボットノ夜が好きだな〜やっぱ。
一転、M11からはボイチェンギターロックが続く。底知れぬ諦観の先に、しにたい気持ちの先にくるM12。あのちゃんの絶叫もかまってちゃんにマッチしてる。
M13は神聖かまってちゃんらしい”聖歌シューゲイザー”で、歌詞の才に改めて唸る。今こそリバイバルヒットしてほしいM14。
M15はグレーなエバーグリーン、夏休みシリーズから22才。夏休みシリーズではこれが一番好きなんで嬉しい。煮え切らない気持ちが歌詞にも曲にも。
M16は(リリースとしては)新曲。デモよりキャッチーに、アレンジもバッチリだし想像以上にええやん。バイオリンもまたええ味出しとるな。
ベスト盤としては期待以上だったんじゃないかと。前のベストと比べて仕事を丁寧にやったんだと感じた。ワーナーの契約は切れるんだろうがライブもソールド続きだしバンドにいい風が吹くことを願う。

羊文学「12 hugs (like butterflies)」

M4、なんか脱力あって面白い。M6のようなのも珍しい。
すごく自己を啓発するような、前向きな曲が多い前半。そこから内省的で抑えたサウンドが続く。最後の曲FOOLでパッと視界が開ける。そんな感じ。
1回じゃうまく飲み込めぬ…悪くはないんだけどな。
好き→M2,3,5,9,10,12

Midnight Grand Orchestra 「Starpeggio」

音がこれでもかと過密なトラックに力強い女声が響く8曲。この目まぐるしい展開はさすがイノタク。前作と比べ、曲ごとのテーマや音楽性が多様で、色々試しながらアンセムに成りうる曲を作っている段階なんだと感じた。結果成功してるんじゃなかろうか。実際前作より聴いていて楽しいからリピートしてるし、ライブでも盛り上がるんだろうな、と。
なんといってもラストの”夜を待つよ”。Twitterにも制作秘話が語られていたように、比較的ポップで明るい音にまるで「殺人鬼のような気持ちで」歌われた、静かなる闘志を感じる歌声
とても好き→M2,M3,M5,M8

家主「石のような自由」

元ネタまで特定できないけど、60〜70'sテイストがふんだんに出た今作。全体的に朗らかなインディーロック感ある。M3のような家主には珍しいシンセロック調に驚いたり。他の曲も何かにオマージュ元がありそう。ラスト曲はライブでアレンジされて変化しそう。
前作までと比べはっきりとリアリスティックにポジティブ、自己啓発アルバム。星野源の詩を思い出す。でも流石にずっと同じ主題だと後半だるくなってくる。君も君を責めるのやめな?
好き→1,2,5,8,11
追記:やっぱ3曲目が苦手や

Ado「Adoの歌ってみたアルバム」

聴いてみよう!
いや、情緒不安定になる曲順やな!
M3は表現の幅が広すぎてもはや面白い。喉、大丈夫やろうか。要らぬ心配をしてしまう。
M5でめっちゃホッとした。
M6からはM9まではAdo特有のドスの聴いた声が活きた曲が続く。
M9、間奏の歌声サンプリングみたいなやつ邪魔や。
M10、好きな曲ってのもあるけどこういうストレートなギターロックにも合うよね。
歌声のシャウトや歪みの使い方がちと過剰だな、とは思うもバランスが上手い曲もある。一つテーマ性を決めてアルバムを出した方が聴きやすいと思うけどね。アルバムを通しで聴くことを想定していないのかもしれない。なんか惜しい。
ちなみに、私の好きなAdoの歌ってみたは「脳内革命ガール」と「バスケットワーム」です。

SorAZ「Futurity Step」

前半、現代の王道アイドルソングらしい楽曲が続く。
EDMなM5カッコよくてええな。ミドルテンポなネオシティポップM6も更に良い感じ。
終盤2曲でまた王道アイドルソングに帰ってくる。M10はこのアルバムの中でも曲の展開が好みだった。10年前くらいのアニソンみたい。
良い→1,3,5,6,10

旧譜

Egyptian Blue「A Living Commodity」(2023)

こういうキャッチーでキレのあるポストパンク大好きなんだ♪
タイトなギターのリフが頭に刺さる。不思議な中毒性。

camiidae「Music For Bugs」(2023)

虫嫌いの人にはきついだろうジャケに惹かれて。
生き物の鳴き声や森の茂み、雨音などをバックに、インディーゲームのサウンドトラックのような楽曲たち。ピアノやキーボードをメインに、かわいらしくて暖かな気持ちにもなりつつ、自然の険しさも感じ取れる。YouTubeのコメにもあったけど、忌み嫌われがちな虫たちにもプラスなスポットを当てているのがまた素敵。ジャケで無理な人はローカル線の車窓でも見ながらどうぞ。

Stevie Wonder「Innervisions」(1973)

無論、名盤を聴く。
1曲目から知ってる!となるのがスティービー・ワンダーの浸透具合たるや。口ずさめるフレーズが必ずあるなぁ。
途切れることなく次曲でスローテンポなナンバー。
シンセの音もシックに曲を構成していて、エレクトリックキーボードならではの曲に仕上がっている。
これまでに聴いたR&B調のポップソングのあれやこれを思い返した。レディへのKiller CarsはM9のオマージュなのかな。

アナログフィッシュ「Life Goes On」(2010)

前作より、よりメロディアスになった。あと打ち込みやキーボード演奏が増えた。
いつまで続くかわからない生活やバンド活動をやり続ける意志や覚悟を感じる歌詞が多い。
M5、これまでの捻くれた音楽性の共通点あれど歌詞により社会への俯瞰が込められている。
M9、インディーロックに熱いポエトリーが響く。いいね!
締めの曲もいいなぁ、いいコーラスワーク。
2010’sのアナログフィッシュの音楽性につながる転換点をみた。なるほどな。00’sばかり聴いていたから不思議だったが腑に落ちた。

Virgin Suicide「Virgin Suicide」(2016)

TLで見たので。
めちゃ80's〜90's前半の香り。ストレートなシンセ/ギターポップだ。ドリームポップとも言うかな。まるで当時現役かのよう。全曲しっかりポップに仕上がり、サビの開かれるような明るさやよし。
M1やM9が特に良かったかな。M10の吸い込まれるような展開も良い。

18 Wheeler「Twin Action」(1994)

ギターポップ、いいよね(n回目)。草野マサムネさんがラジオで紹介していたので。
中盤サイケっぽくなったり、ジャケも相まってミステリアスなイメージも重なる。M14の終わり方もWET DREAMとだけあってドリーミー。さ、最後のはなんだ?
スルッと聴ける。良質ギターポップ。

The Smiths「The Smiths」(1984)

そういや聴いたことなかった…ということで聴きます
わ、こんなにポップな曲だったとは。ビジュアルと歌詞のイメージが先行していた。ボーカルを差し置けば、わりあい爽やかなギターポップ、ポストパンクに聴こえる。
良い→M2,M5,M6,M10

The Smiths「Meat Is Murder」(1985)

引き続き初見。コンピを除けば2枚目のアルバム。
前作に比べてアッパーなナンバーが多いなぁ
1曲目のイントロからコードの移り変わりにクセがあって好き。てかかなり好きだ。
曲自体ポップだし乗りやすいうえ、そこに朗読のような歌声と強烈なメッセージ。評価の高さへの納得ある。
のっぺりとした歌声にも慣れてきた。
後世への影響は語りつくされているだろうけど、いま初見でこのアルバムを聴くことで何か答え合わせをしているような気分だ。
好き→M1,M4,M7

the band apart「街の14景」(2013)

それぞれの音楽性で違う景色を見せてくれる1枚。
グランジ、プログレ、シティポップぽいものもあればインディーロックやオルタナ周辺だったり。それでいてバンド態はバンアパらしい音。歌詞がかなり移り変わるのは作曲者のメンバーそれぞれが書いてるからなのか。口悪い曲あったな…。

Citizen「Life in Your Glass World」(2021)

アメ村の雑居ビルに入ってるレコードショップで買いました。

エモを通り越して憂鬱気味なインディーロック。
M7は打ち込みのドラムマシーンとベースになり、ここまでと一転した曲調に。そっからM8でもろエモ。静動感じるM10。
他をあまり聴いてないからわからないけど、対訳歌詞見るにもかなり内省的で、もう会えない”君”のことをひたすら歌ってる。

いい、いいけどYouthのほうが好き

Moonchild「Voyager」(2017)

ネオソウルでリラックス…

Citizen「Yourh」(2013)

抒情的なエモ、ううむ良い。
オルタナやグランジの厚みあるギター、どこか耳馴染むメロ。The Hotelier と似たベクトル。ます2週した。
そうそう、これこれ!

Roosevelt「Embrace」(2023)

え、今年新譜出てたんだ…知らなかった
1曲目から前作の続きのようなシックなダンスチューンかと思えば、2曲目から一気にEDMチックに。全体的にはシンプルにシンセファンク基調かな。なんか前作と今作で対になっているような、前作が夜で今作は真昼間。
商品説明の「トロピカル/ビーチ気分」ってのは流石に感じなかったけどね。トロピカルはまだ分かるかもしれないがビーチ…自分がビーチを知らないだけなのか…。

Baker「Halo」(2023)

オルタナでインディーでR&Bでアコースティックでベッドルームミュージック。Bartees Strange好きな方はぜひ。MVの歌い方含めポジティブになるM2や、シンセポップなM4が好み。
ルイヴィトンのモデル!?すご。音楽ジャンルを器用に合わせるそういうセンスか。
好き→2,4,6

手に入れたCD・レコード等

レコード

Stevie Wonder「In Square Circle」
NABOWA「Fantasia EP」
田中ヤコブ「IN NEUTRAL」
Minutemen「Double Nickels on the Dime」
長瀬有花「YUKA NAGASE VINYL BOX “DATSURYOKU PROGRAM”」

CD

神聖かまってちゃん「聖なる交差点」
MORE MORE JUMP!「私は、私たちは/ももいろの鍵」
Midnight Grand Orchestra「Starpeggio」
西寺郷太「Sunset Rain」
downt「SAKANA e.p.」
Citizen「Life in Your Glass World」
SorAZ「Future Step」

観たライブ

「神聖かまってちゃん 結成15周年ツアー 「聖なる交差点」」
2023年12月9日@大阪umeda TRAD

神聖かまってちゃん、見るのは7年ぶり。ソールドアウトとな、嬉しい知らせ!いざ。
ああ、かまってちゃんは変わらずかまってちゃんだな…もちろんちばぎんが抜けてユウノスケ君がサポートにはなったけども、根っからが全く変わらない。無論、monoくんのキーボード演奏や客煽りが上達しているという嬉しい変化はある。曲順の流れもフィーリングにマッチしてるし、MCもgdってない!すごい。
最初のグロい花から黒いたまごへのダウナーな入りからロウな楽曲で盛り上げていく。打ち込みの曲も多めで、聖マリやロボットノ夜など体にリズムマシンとコーラスの音が響きまくって最高。僕の戦争はやっぱ盛り上がるな〜。海外から来たであろう数名の方々もアツくコールしていた。
マイスリー全部ゆめ、やはりいい。自分らしく、やはりいい。初期衝動を頭が空になるまで吐き出させ、本当に4人が出るんじゃないかってくらい盛り上げさせていく。アンコール後は合唱も起き、最後23才の夏休みのサビエンドレスも楽しかった。歌えるもんよなぁ。の子がスタッフに強制退場されながらのきっと良くなるさの合唱も良かった。
神聖かまってちゃん、まだまだ売れます。フェスや対バンもっとくれ〜。そして体は大切に…(めっちゃ命消耗してそうだから)。

NONA REEVES「ノーナとHiPPY CHRiSTMAS 2023」
2023年12月18日@心斎橋Music Club JANUS

2016年から通算7回(2020年は配信)のHiPPY CHRiSTMAS参加!今年もこれがなくちゃね。NONAのおかげで知り合った友達と共に。
今年は00年代のNONAを中心に、ということで00年代かつライブであまり演奏しないレア曲をやるパートがあったが、全体としてはキャリアを横断するようなセトリとなっていた。ベースの林さんもかなりメンバーに馴染んできた。例年通りっちゃ例年通りの、安定して満足度の高いNONAグルーヴ(とハッピーパウダー)を浴びてこれた。
客は去年より人が多かったかな?色んな世代の人がいたな。
ライブ後ではグッズ購入者対象のサイン会があり、NONAのレコードジャケット(DESTINY)にサインを書いてもらえた。いや~満足。マジで大切にします。
西寺さんは2024年ライブが増える、と言っていた。私自身はビルボードのライブも全国ツアーも行けそうにないが、2024年は色々フェスや対バンなどに期待して過ごそうと思う。また来年!

今月の総括

よく聴いたアーティストTOP5

1位:Minutemen
2位:長瀬有花
3位:Egyptian Blue
4位:NONA REEVES
5位:家主

今月分統計

アルバムレビュー
新譜:7枚
旧譜:14枚

Scrobble
1045:曲
175:アーティスト

振り返り

なんか、12月はあっという間感が一番大きい月となった。仕事も別に納められてないし、いつの間にか年末を迎えていて紅白を観ながらnoteを書いている。聴いた音楽としても総括のように"聴き返えす"行為が多かったかも。それも良いか。とにかく2024年は怪我せず健康に過ごせますように。そして音楽を(少なくとも)いつも通りのペースで楽しめますように。では。

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