君は何で毎日ここに居るのかな
今日 仕事から帰ってくると、(外から一見したら)部屋に明かりがついていた。案の定Miyukiちゃんがまた来ていた。彼女の進学問題が解決してから、彼女はほぼ毎日うちに来ている。まあ うちの合いかぎを持っているし、PCをいじりたいと言う気持ちはわかるのだが。
部屋に入るとやはりつきママ達のお出迎えはない。彼女がいるとネコ様達は彼女から離れない。奥から彼女の明るい声がする。また誰かいるかと思ったが、PCを使ってリモート学習していたようだ。
「あっ、お帰りなさい。冷蔵庫のプリン勝手に貰いました。」
元々それは君が買ってきて、勝手に冷蔵庫に入れたモノだから全然かまわないのだが。う~ん。客観的に見ても「自宅」感 満載。膝の上のつきママ様は片目だけ開け私を見る、そしてまた彼女の膝の上で気持ちよさそうに寝てしまった。
これでは私が部外者みたいだ。
「君は受験生なのに毎日うちに来ていていいの。例え 絵の学校でも油断したら大変なことになるよ。」
「ご心配なく。私 夏以降成績が良くなっているんです。教えてくれる人がいいから。」
「それってもしかして私の事かい。君に聞かれたから君のテキストを読んで、君にレクチャーしただけなんだけど。そんなことで簡単に成績て上がるものなの。」
「事実そうなんです。私が何回 テキストを見返しても解らない問題もなつめに教わった後 それをやると嘘の様にできるんです。」
「じゃあ 今日も勉強のことできたの。」
「いいえ、私がいないと寂しいだろうと思って。と 言うのは冗談です。Noteに書いてあった泉さんてどんな人なのかと思って、今日は来ました。」
「泉さんは30前後の松嶋菜々子似の人(?)だよ。」
「私には見えないんですか。この間の声の人だったら、直接お礼を言いたかったんですけど。」
視線を感じたのでそちらに目をやると、部屋の隅に泉さんが腕を組み 苦虫を潰したような顔をしてこちらを見ている。母性本能から私に関わる彼女を助けてしまったが、ちょっと後悔している様だ。
いい子なんだが自分が興味があるもの対して固執してしまう癖がある。それが彼女の唯一の欠点だ。
私の眼の動きから そこに泉さんがいると察したMiyukiちゃんは、その方向に向かって話し出した。
「この間は助けてくれてありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」
泉さんが困った顔をしている。
「じゃあ また来ます。」と言って帰っていった。
でも 明日の子の時間にはまた居るんだろうと思ってしまった。
私のようなものをサポートしてくださいましてありがとうございます。