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会員紹介(幹事長 二藤泰明)

神道稲門会幹事長
二藤 泰明

(平成21年 政治経済学部政治学科卒業)

Q1.まず、二藤さんの生い立ちについて教えてください。

 壇ノ浦の戦いや明治維新、下関条約をはじめ様々な歴史の舞台となった海峡のまち、山口県下関市に生を受けました。かつて祖父は広島で事業を営むかたわら町議会議長を務めており、累代の社家ではありませんが、父は約30年に亘り亀山八幡宮権禰宜として奉職していました。

 山口県立下関西高校を卒業し、「首都・東京で我が国の政治や古今東西の歴史について学びを深めたい」との強い思いを持って平成17年(2005年)、早大に入学しました。
 在学中は政治学・政治思想を研究する一方、自民党学生部で第46代委員長を務め、同部設立40周年を記念して、現職議員やOBへのインタビューをおこないオーラルヒストリーをまとめた記念誌を製作したほか、TOKYO自民党政経塾を修了。防衛相や文部科学相、外相など要職を歴任された政策通であり、高校の先輩でもある林芳正議員の国会事務所でインターンをさせていただき、政治の現場を学びました。

 当時は小泉純一郎政権下でいわゆる郵政解散と呼ばれる衆議院総選挙が行われ、日本中が熱狂するような「政治の季節」を体験。党の政務調査部会では、皇室典範の改正、道州制や認定子ども園の導入等について活発な議論が行われていました。そしてその後を受けて就任した、地元山口県選出の安倍晋三内閣総理大臣が、防衛庁の省昇格、教育基本法の改正、国民投票法の制定など、戦後保守政権が意欲を示しつつもなかなか取り組むことができなかった国家の根幹に関わる課題に積極果敢に挑戦されたことをよく覚えています。

終戦記念日に自民党学生部OBとして靖國神社に参拝


Q2.大学卒業以降に取り組まれてきたこと、また最近の取り組みについて教えてください。

 大学卒業後はNHK記者を経て、皇學館大学神道学専攻科で神職資格を取得し、神社本廳に入庁しました。平成25年(2013年)には、20年に一度行われる伊勢神宮式年遷宮に奉仕させていただく栄に浴し、その後は神道政治連盟中央本部に異動。

NHK記者として地域のニュースを伝える 

 そして平成27年(2015年)4月、自民党公認候補として大阪府議会議員選挙に挑戦し、有権者の皆様から19,081票(得票率47.3%)ものご信託を賜わりましたが、次点にて落選。現在も皆様のご期待に応えるべく、捲土重来を期して様々な活動を続けております。 

地域の皆様との意見交換
安倍元総裁・石破総裁との演説会ポスター

 最近では、数年をかけて「中堅神職研修」の全課程を修了したほか、さらに視野を広げて社会の事象を捉えることができるよう、一念発起して「宅地建物取引士資格試験」を受験。無事合格を勝ち取ることができ、リスキリング(学び直し)の大切さを痛感しました。

 これまでに介護職員初任者研修や子育て支援員などの資格を取得してきましたが、今後も学び、得られた知見を深めて政策を研鑽しながら、保護司や地方自治体の公募委員として務めるなど、常に弛まず社会奉仕への挑戦を続けてまいります。

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※地域活動、これまでに拝命した委員等
・保護司(法務大臣より委嘱)
・【港区】更生保護女性会 賛助会員、地域保健福祉推進協議会委員、環境審議会委員(2期)、区立図書館サービス推進計画検討委員会委員、子育て・家族支援者(子育て支援員)、傾聴ボランティア、ヤングケアラー支援サポーター、介護予防サポータ、認知症サポーター
・【国】厚生労働行政モニター
・【新宿区】基本構想審議会委員​
・【東京都】ライフプランアドバイザー(中高年勤労者福祉推進員)、消費生活調査員、都営交通モニター
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新宿区基本構想審議会委員として
法務省主唱「社会を明るくする運動」への取り組み


Q3.最近持たれている社会への問題意識、また政治に対する思いについて教えてください。

 大学進学のため上京して以来、約20年という月日が過ぎました。両親も齢を重ね、父は持病の悪化に伴い、週に3回程度デイサービスに通っていたところ、容体が悪化し寝たきりに。要介護5の認定を受けました。実家に住む老親の「老老介護」問題に直面し、一人っ子・長男である私も、故郷を遠く離れ見えてくること、想うことが増えてきました。 

下関市・火の山より関門海峡を臨む
山口市・瑠璃光寺

 内に過疎化、高齢化、人口減少社会、産業や社会構造の変化、外に我が国を取り巻く国際情勢の複雑化というまさに未曾有の国難の時代を迎え、今や「保守」や「リベラル」といった価値すら揺らぎつつあります。まずは政策を進めていく上で最も大切な基盤となる、国民の皆様の政治や行政に対する信頼を取り戻さなければなりません。憲法改正、自治体外交、水と緑の住みよい環境や防災・減災のまちづくり、子育て・教育・福祉の充実、経済・産業・観光振興、行財政改革やICT化の推進など、責任を持って取り組むべき重要なテーマは多岐に亘っています。

 とりわけ新型コロナ感染症は、私たちの生活様式や働き方、社会のあり方に大きな変化をもたらしました。医療・保健の脆弱さや社会の分断・対立、経済的な格差、望まない孤立・孤独、いわゆる「デジタル敗戦」など、新たな課題も浮き彫りになりました。国民の命と暮らし、一人ひとりの幸せを守り抜くため、得られた教訓をしっかりと活かしながら、新たな感染症や頻発する自然災害をはじめ、今後起こり得る危機にも備えられる体制を構築していく必要があります。

 また、これからの保守は、我が国の歴史や伝統・文化に立脚することはもちろん、郷土の詩人・金子みすゞが「鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい」と言ったように、多様性を活かして社会の変化に柔軟に対応しながら、しなやかで持続可能な国づくり、地域づくりを目指さなければなりません。コロナ禍を経て、改めて「心の過疎」が指摘される中、斯界が果たすべき役割は重要であると思います。 

Q4.当会のメインテーマである「神道」について教えてください。

 神道は、地震や風水害といった自然災害、飢饉や疫病、また火事や戦乱といった幾多の災禍にあって、皇室祭祀、神宮祭祀、各神社・鎮守の杜における祭祀を通じて、国の隆昌と世界の共存共栄とを祈ってきました。地域共同体の人々の心を支えながら、「敬神崇祖」という日本人の生き方、暮らしぶりとして受け継がれてきた民族信仰であり、先人が踏み歩んでこられた道でもあります。

 そして今、気候変動への対応をはじめ地球環境問題が世界的な課題となる中、我が国において育まれてきた自然と調和しながら共に生きる心や生活態度は、国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)にも繋がり得るものとして、世界からも注目を集めています。 

Q5.最後に、当会会員や皆様へのメッセージをお願いします。

 新しい令和の御代を迎え、日本の歴史や伝統・文化の核である神道を次の世代にどう繋いでいくかを神道稲門会の皆様と共に考えてまいりたいと思っております。引き続き皆様のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

祭典への奉仕
奉務神社におけるジャズバンド活動
2024稲門祭に向けて!

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