S I N G A - 深掘り - "問題"と呼ばれるものへの根源的なアプローチとして
S I N G A 歌う瞑想は、声と音を使った瞑想法です。
S I N G Aの核となるのは、真我の状態で奏ででられた音楽に乗って、声を出すプラクティスとなります。
もともとは、maishintaの二人が音楽制作の際に、深く自分自身にダイブするための日常的なプラクティスとして、2018年から6年に渡り実践してきました。
音楽に乗って、身体を揺らしながら母音を発声していくことで、思考のおしゃべりが静まります。その状態を数分間持続することで、ぽかんとした真我の状態が現れます。
では”真我の状態”ってさらに具体的にいうとなんでしょう?
思考のおしゃべり(モンキーマインド・自動思考)が鎮まり、本来の自分の望みや感覚が真っ直ぐに表出してくる状態が、人間のニュートラルな状態、すなわち真我であると捉えています。
このニュートラルな状態に、意識的に至るために設計されたのが、< 歌う瞑想 S I N G A >なのです。
それで”真我の状態”になったらどんないいことがあるのでしょう?
このニュートラルな状態に入ると、過度な未来への心配や不安、過去の後悔に囚われることなく今ここの自分に率直に、生きやすくなります。
私の場合は、例えば、過度な完璧主義的傾向から離れ、のびのびと音楽と作ったり、創造性を開花させることにつながっています。また雑多な思考に囚われることが少なくなるので、仕事や日常生活における集中力や明晰さ、あるいは瞬発的な判断力なども、発揮しやすくなります。
さらにいえば、細胞レベルの幸せな感覚や、豊かな気持ちが、透き通った柔らかな水のようにして常に自分を満たしていることに気づき続けることができます。
そんなふうに生きていると、その意識状態は波紋のように外界へと響き渡り、その人を囲む環境や人々へ平和や豊かさをもたらします。
結果として、人間関係や、健康、さまざまな実際的な問題と呼ばれるものが、問題で無くなっていくという現象が立ち上るのです。
それは幸せなように見えますが、実際、そのような状態で現代の社会を生きていけるのでしょうか?
はい、大丈夫です。私たちはむしろ明晰さを持って現実界の事象を見つめることができます。
そして、現代において、情報化が過度に発達し、人間の言葉による思考を模倣し、人間以上の処理能力を持つAIの登場によって、ますます、人間は、真我を生きる他ならなくなっていくのだろうと思います。
真我を生きるには、私たちは内部化された「誰かの思考」からの自由になる必要がある。
とはいえ、私たちは、この現代の社会を生きる上で、さまざまな社会通念や、無意識の思い込みを、生まれてきてから、家庭や学校、メディアを通じて、飲み込み、実際に脳神経回路や、身体の癖として自らに取り込んできました。
厄介なのは、そうした内部化された社会通念や、思い込みによって、あたかも自分声のように振る舞う思考が、本来の自分ではないことに、気づきにくいということです。
そうした本来の自分ではない、「誰かの思考」によって、本来の自分の声や感覚を分かりずらくさせているのが、現代の状況であると私自身も体験してきました。
そしてこのような人間の囚われた思考、それによって生じる行動そのものが、地球全体においても、また個々の人生においても、同じ問題を再生産し続ける事態、終わりなき輪廻ともいうべき現状を、産むのだと、私は捉えています。
過去の遺物である囚われた思考の枠から、問題を解決しようと現象にアプローチしても、姿を変えて、また同じ問題が起こることを、私たちは自分の人生、また人類の歴史を通じて体験していますよね。
では一体、繰り返さないためにどうしたらいいんですか?
かねてからこうした事態に対処するための、根源的なアプローチは何かということを、探究してきました。
私の場合は、音楽を創作するという体験の中で、自分自身が一新されるような体感を重ねることで、徐々にその仕組み、カラクリに気がついていきました。
頭で、いくら考えても、同じ思考のフィールドで問題と思っているものを、解消することはできないのです。
それには、いったん自分自身を0ポイント(ニュートラルな状態)に戻ってくる必要があります。
時に私たちは、無自覚にそのような時間をとります。圧倒的な自然の景色に包まれた時、旅先で思わぬ誰かの優しさに触れた時、あるいは物語の中で世界の真実にふれ感動した時、マラソンやサウナで意識が身体の躍動をすみずみに感じている時...
そんな時、私たちは、過去の思い込みや未来への不安、あるいは囚われた思考から、ひととき、自由な状態にいるのです。その時ふと浮かんでくるアイデアは、過去の思考の枠の外からやってくる生命全体が現在進行形であなたという個体を通してこの世界に表出させようとしている”感覚的な情報”なのです。
S I N G Aは生命としての人間のキャパシティをどこまでも押し広げる試みでもあります。
この"感覚的な情報"にアクセスすることで、私たちは、一新されるのです。この感覚に浸ることで、もはや、「誰かの思考」に囚われることなく、本来の自分である真我の状態に居続けることが、このS I N G Aの実践によってもたらされる最も最良な結果であります。
それが起きた時、あなたは、この世に生まれてきたことの本当の意味を自覚することとなり、誰かの真似事でない、オリジナルの個体としてこの世界にやってきた使命を生き始めることになります。
そしてその使命は、どんなに小さなことに見えても、そこにはこれまで地球になかった角度のあり方をもたらすことになり、この世界を豊かにそして美しい場所にしていくのです。
その歩み全てが、切り離された”私ごと”としてでなく、全体性を伴った”私たちのこと”として成される感覚に溢れ、安心と喜びの旅路となるのです。
S I N G A Founder 酒本信太
2024/6/26
Updated in August 2024