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詩 - 時間の外側から

途方もないね。

途方もなくって仕方がないや。

今日ぼくは、見たんだ。

瞼の裏に映る銀河に。

あるひとの一生の姿が虹のようにかかるのを。

それは、それは、綺麗な彗星のようだった。

卵からそして、幾つもの細胞を産みながら

赤子になって、空気にふれ

泣き笑い、立ち、歩いていった。

その一つの人の時間ですら、途方もないのに

あっちもこっちも、数えきれない程に、

人々が彗星の如く煌めいていく様が見えた。

ああ、思ったよね。僕には手に負えないって。

僕一人には到底手に負えない、何かが、今巻き起こって、いるんだって。

生命の果てしなさに、途方もなくなって、

その銀河に煌めく彗星たちの軌跡を辿っていけば、

何かにたどり着くのかと思ったけれど、

世界が二人の人間から始まったのでなく、

もっと途方もない始まり方をしていると僕は直感したんだ。

何かの采配によって、私たちは現れでた。

人間という種族の不思議。

本当にどこから来たんだろうね。

私もあなたも、君も。

元は辿れは一つと言うけれど、本当の本当はわからないや。お手上げさ。

そう、それが今日、僕の瞼の裏の銀河に見えた景色。

Outside of Time

時間の外側から、私たちのことを見つめる眼差しは

一体なんなんだろう。

僕という彗星もまた煌めき去っていく

けれど、時間の外から見たら、その軌跡は永遠に観測され続けている。

この時間の外側の眼差しから。

うん、途方もないね。

Poetry by Shinta SAKAMOTO
2024.9.25 14:08


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