シェア
written by Shinta SAKAMOTO Date 約10000年前 Place Somewhere on Earth 茂みの陰から、現れた人が、ホウであることを思い出すまでに、ほんの束の間、一群の風が、ススキを揺らした。 オポノは、落ちていた木の実を拾うことをやめ、ホウの方を向いた。 その顔には、ほのかに笑みと呼べるような。うっすらとした表情の変化が見えた。 ホウは、開けた草原にでたところで、出くわしたオポノのことを見つめながら、古い記憶の角質から穏やかな声