人外「柳一」から学んだ、覚悟の磨き方
漫画「左ききのエレン」に出てくる、一番悪い奴。主人公の上司であったデザイナーの柳一(やなぎはじめ)だ。
一部ネタバレを含むが、柳が人外であることを象徴するシーンがある。
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当時の柳の上司、山下のお母様が急に亡くなったときのこと。
山下が急きょ仕事ができなくなったことで、自転車操業であったその会社は、キャッシュが回らず、倒産の危機に追い込まれた。
(正確には描かれていないが)その時、柳は「上司である山下を降格させ、自分が上司になること」を条件に、山下の分の仕事をすべて引き受ける。
その後山下が仕事に復帰し、柳の部下になることが告げられた時の会話だ。
柳 「甘いわ、親が死んだくらいで。」
山下「てめぇ!!!人間かよ!?」
柳 「はぁ、そらそうや」
「僕人間ちゃうわ、デザイナーや」
(文章・画像引用:
「左ききのエレン3」ジャンプコミックス)
他のシーンでも徹底的に性格が悪く描かれている、まさに人外。
でも、柳のこの言葉には、自分を変えたいと思う人に向けられた、大きな示唆がある。
自分を「誰」と思うかで、生き方が制限される
僕たちは無意識のうちに「自分はこんな人間である」ということを決めつけている。
これをセルフイメージと呼んだりしている。
セルフイメージは普段「俺、こんな人間だからさ」とパッと思いつくものとも違って、潜在意識の中にあるもの。
恐ろしいのは、自分の潜在意識にある「セルフイメージ」によって、自分の行動が制限されている、ということだ。
例えば、自分が女性にモテると自信を持っていれば、気軽に女性に声をかけがれるが、自信がないと声をかけようと思ってもかけれない。そればかりか、自分が合コンなどの場にも足を運ばないようにしてしまう。セルフイメージによって、行動は大きく影響を受ける。
もちろん、潜在意識は、無意識のもの。簡単に変えられるものではない。しかし、これを変えられる方法もある。
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セルフイメージを変える2つの方法
セルフイメージを変えるために、僕は2つの方法を実践している。
①「自分はこうだ」という思いこみの”例外”を探す
今現在、自分の行動を制限しているような「自分はこんな人間だ」というイメージを見つけよう。
自己探求をしたり、親しい人に相談をすれば、「才能がない」「○○が苦手」など見つかってくるはずだ。
そして、その例外を、意識して見つけよう。
「あれ、俺才能あるかも」「苦手っておもっていたけど出来たかも」
人間は、自分はこんな人間だ、と思っていることに合致することばかりが目につくように出来ているらしい。そのため、その逆、例外を意識して見つけることは、自分のブレーキを緩めることに繋がる。
②新たに「自分は誰だ」というイメージを持つ
自分はどうでありたいか、をイメージし、言葉にしよう。そしてその言葉の通りに振る舞えるよう、心がけよう。
今度は、こうありたいという「自分は誰だ」に合致することを意識的に集めていく。それによって、潜在意識にそのイメージが刷り込まれ、なりたい自分の行動のアクセルが踏まれ、加速されていく。
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柳は「デザイナー」としての自己像に忠実だった
何かを覚悟する。決意する。
それは、自分が誰であるかと、誰でないかを決めるとだ。
そしてそれに忠実に生きることだ。
冒頭に出てきた、デザイナーの柳は確かに人としてひどい言動や行動をしていた。しかし、それは人であること以上に、彼が自分の中に持つ「デザイナー」という職業に、すべての行動を注ぎ込んだ結果だった。だからこそ、上司をすぐに追い抜くこともできた。
友達グループのメンバーである自分。
女の子からもてたい自分。
多趣味な自分。
だらだらしていたい自分。
これらは、もしプロの道を行くのであれば、ときに何かをあきらめないといけないのかもしれない。
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あなたは誰か?僕は・・・
あなたは誰だろうか?そこに、自分の多くを注ぎ込めてるだろうか。
僕は十分に出来ていない。いろいろなことに挑戦することで、中途半端であることから目を背けていた。だからこそ、この柳の言葉に、強く心を打たれるのだと思う。
今年も半年が過ぎた。
僕はコピーライターとして、覚悟を決めて残り半年を過ごす。
そして半年後、指名で仕事をもらえるようなコピーライターとして評価されるよう、コピーライターとしてふさわしい行動を続けていく。
最後に。左ききのエレンのキャッチコピーを、あなたに。
天才になれなかった全ての人へ
なりたい自分にふさわしい行動を、続けていこう。
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