動画撮影前に準備すること(カメラ設定編)
本日は、これからお仕事などで動画撮影をやっていきたい方(カメラの扱いが出来てきたけど現場経験がまだ浅い方)に向けて、撮影のRECボタンを押すまでに準備しておくこと(カメラの設定編)をまとめます。
今回はインタビュー撮影というシチュエーションを想定して記述いたします。
前日までにやっておくこと
解像度、フレームレート、ビットレートを確定する
シャッタースピードを確定する
絞りを仮決めしておく
ホワイトバランスを仮決めしておく
・解像度、フレームレート、ビットレートを確定する
解像度は4KなのかFullHDなのか、フレームレートは24 or 30 or 60、ビットレートはどうするのか。案件によって適切な設定にしてきます。
考え方として、当日の現場ではクライアントとのコミュニケーションなどの現場でしか出来ないことに頭のリソース使いたいので、現場でやらなくても出来ることは事前に設定しておくことをオススメいたします。
ちなみに数分〜数十分のインタビュー撮影であれば4K30Pで撮っておくといいと思います。
・シャッタースピードを確定する
上記でフレームレートが決まりましたので、シャッタースピードもこの時点で確定しておきます。
フレームレートが24 or 30ならシャッタースピードは1/50など。
・絞りを仮決めしておく
絞りは最終的には現場で確定させますが、ある程度仮で決めておきます。
片方の目にしかフォーカスが合っていない等の事故を防止するために、ここでは一旦F4くらいで仮設定しておきます。
・ホワイトバランスを仮決めしておく
ホワイトバランスも現場で確定させますが、万一忘れてしまった場合を考慮して、一旦5500ケルビンくらいにしておくといいと思います。
理由はバイカラーでない(色温度が変えられない)照明の色温度は5500〜5600ケルビンくらいのものが多いためです。
また日中の太陽光も同じケルビンのため、メインの光が自然光の場合は一番潰しがききます。
上記はホワイトバランスを取り忘れた場合の策で、ここからはホワイトバランスを取り忘れない予防策をお伝えします。
その予防策とは敢えて絶対使わないであろう8000ケルビンなどにしておくことです。2000ケルビンとかでもいいのですが、暖色系の照明のお部屋ですとそこまで違和感を感じない場合があるからです。
8000ケルビンであれば、おおよそ違和感のある色味(基本的には赤っぽすぎる)になるため、ホワイトバランスを取らないとって思い出せるはずです。
当日に現場でやること(被写体現場入り前)
構図を仮決めする
露出を仮決めする
ホワイトバランスを確定する
・構図を仮決めする
現場に入ってまず最初に決めることは、撮影場所を決めることです。
いわゆる構図を決めるということです。
構図を決めないと、後に決める「露出」と「ホワイトバランス」が決められないからです。逆にいうと構図を変えたら、「露出」と「ホワイトバランス」を再度調整しなければいけない場合があるということになります。
構図を多少調整したくらいですとそこまで影響はないですが、構図を大きく変えた場合には注意が必要です。
・露出を仮決めする
構図が決まったら露出を仮で決めておきます。
この時点では白飛びと黒潰れがないくらいの適当でも大丈夫です。
・ホワイトバランスを確定する
被写体に当たる光が混ざっていたり、蛍光灯がある場合はグレーカードを使ってホワイトバランスをマニュアル設定するのがオススメです。
光が混ざるというのは、自然光+蛍光灯など光源が2つ以上ある場合のことを指します。
特に蛍光灯は「緑色」が入ってくるのでケルビンだけでは調整ができません。マゼンタを足すなどして自分で調整できなくはないかもしれませんが、それをするくらいであればグレーカードを使った方がベターです。
当日に現場でやること(被写体現場入り後)
構図を確定する
露出を確定する
フォーカスを確定する
・構図を確定する
仮決めした構図を元に、実際の被写体に対して高さなどの位置を微調整していきます。
・露出を確定する
被写界深度(両目にフォーカスがきているか)や背景などのバランスを見ながら露出を決めていきます。露出を決める際にもフォーカス調整も行います。
・フォーカスを確定する
最終的に決めた露出で、フォーカスがきているか再度確認します。
最後に
インタビュー撮影となると、これ以外にもやることは沢山ありますが、まずはカメラ設定に関わるところだけ記述してみました。
動画のことで何かお困りなことがありましたら、個別の教室も開いておりますので下記リンクも覗いてみてください。