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BSドキュメンタリー<レバノン1982年>

昨晩のNHKBSドキュメンタリーは衝撃的だった。

1982年のある日に突然起きた、内政不安定な時代の数々の暗殺、虐殺。別に戦争中の国でもないのに。
丁度私は1984年から1年間、オーストラリアにワーホリで滞在していたのだが、当時レバノンからの移民が目立っていた理由が今頃わかった。私はまさに平和ボケした国から来た若造だった。。
毎回見続けるのは正直しんどいが、海外のドキュメンタリーはすごいと思う。時間のかけ方が違う。最近気づいたのが、フランスのドキュメンタリーのすばらしさ。フランス制作ながら、英語でナレーションをいれたものもあるし、視野の広さが東の方の島国で育った人間とは一味も二味も異なる。
その典型が昨日放映された、「レバノン1982 なぜ虐殺は起こったか」である。ゼロ歳であろうが人はもちろん、ペットから何から生きている目に付くものは全て虐殺されたという。それも戦時下でもないのに。
結局、周辺の国々から利用されて、異なる宗教観の軋轢も含めて、ある日気づいたらそうなってた、ということのようだ。
現在早朝に放映している「カーネーション」の中で既に亡くなって退場した人物であるが、主人公、糸子の幼馴染の弱弱しくて優しい勘助については、過去に一番戦争の悲惨さを表しているとNoteにも書いたが、まさにその延長ともいえる内容が続く。
勘助のように上官から命令されて殺人をしなければならなかった人物がしっかりとインタビューに答えている。
日本のドキュメンタリーでも、過去に石井部隊に所属していた人物の話などを聞いたことがあるが、ここまで顔を出してきっぱりと話す人物はなかなか見ない。やはり日常生活のシビアさの違いだろうか?
身体から考えさせるような時間であった。

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