学校教育の悲しい現実
月1回、アドラー心理学の勉強会をzoomで開催しております。
正の注目、負の注目、目的論、課題の分離、4つのR、共同体感覚などなどなど、いろんな実践例を皆さんであげながらです。
で、昨日の夜は、麹町中学校と桜丘中学校のお話をしました。
有名な学校なので、検索するとどんなことを実践している学校かがわかります。
麹町中学校は、定期テスト、宿題の廃止、固定担任制の廃止、校則の廃止、A Iプログラムによる授業などなどなど、自律を最優先にした、上位目標にした学校です。
宿題なんて、わかるものにまた取り組むといった無駄なことはやめよう、それが自律を妨げているなど、服装や態度をよくするといった迷信に頼らないなど、既存の学校から言ったら、カチンとくる学校です。
桜丘はもっとぶっ飛んでいて、子供たちの楽しさを最優先上位目標にしています。
だから、全て自由です。
授業中に寝ているし、廊下で勉強しているし、P Cやスマホで遊んでいるし、でも、子供たちは楽しく学校生活を送っています。
この2つの学校のお話、特に、授業風景の動画をみんなで見ました。
で、やっぱりぶっ飛んでいるので、授業が既存の学校とはまるで違う。
一見すると、学級崩壊してるんじゃないのって。
これが何でアドラー心理学と関係あるのって、結論言えば、同じです。
何が大切なの、何のための学校なのって、本質を突き詰めていくと、麹町も桜丘もアドラーも同じところに辿り着いただけのことです。
アドラー心理学って、難しいこと言ってるわけでなくて、当たり前のことを当たり前にしましょうって言ってるだけなのです。
でも、それをやろうとすると、空気を読めとか、同調圧力に負けるとか、上司の言うことを聞けとか、それで折り合いをつけちゃうんですね。
で、本質を見失って、訳のわからん学校になっていくわけです。
既存の学校はこれです。
で、この麹町中学校の校長先生が一昨年、11月に名古屋に講演に来ました。
学校の先生はもちろん、一般の市民のみなさん相手です。
教育長、市長も来ました。
各学校で、これを見習って、いろんな改革をしていこう!っていうヤツです。
次の年の4月から、麹町を見習った学校はいくつあったか?
それを昨日の勉強会で質問しました。
さらに、今年の4月、どれだけの学校がさらに実践するでしょう?って。
最初の質問はゼロです。
志ある先生たちが、学校のシステムを変化させようとしましたが、学校はそれを認めませんでした。
今年はいくつ変えようとするか?
みなさん、5校とか、3校とかという答え。
答えは2校(私が把握している限り)です。
ゼロから2校。
これが学校の現実です。
教師の現実なんですね。
全く変わらないんです。
この話にみなさん絶句してました。
参加している方は、民間や大学生ですから。
もう絶句です。
笑いです。
社会は学校をどう見ているのか?
それを現場の先生は知りません。
笑いもんだってことを。
日本の学校教育の悲しい現実です。