ギャルバースファウンダー草野絵美×amity_senseiが語る、NFT界におけるファンコミュニティの作り方とは?
3月26日に渋谷109にてクリエイターを対象に、metaとシンセカイテクノロジーズが運営する"クリエイターレーベルcryptex"共同開催のワークショップイベント「42’LABEL’」を開催。
NFTプロジェクト新星ギャルバース (Shinsei Galverse) 共同創業者/ クリエイティブディレクター 草野絵美氏とクリエイティブなiPadの使い方を発信しているYoutuber amity_sensei氏にゲストとして登壇いただきました。
今回は実際にイベントで話された内容や来場された方々の声を取材してきたのでぜひご一読ください。
「42LABEL」とは
meta × cryptexが主催する、初心者クリエイター向けにNFTを「知る」「持つ」「作る」「売る」という4つのステップに分けて全6回、年2回実施するワークショップ形式のイベント。NFTを制作する方法、コミュニティを盛り上げる方法などクリエイターが新たなスキルを学ぶことを目的としています。
metaがクリエイターの活動を後押しするための新たな拠点として2023年3月に運営を開始した渋谷109の8階にある「クリエイターコラボレーションスペース」で開催されます。
クリエイター向けに、ブランドや企業のNFT活用事例を紹介
トークセッションの前段として、cryptex事業責任者yayopii氏とcryptexプロデューサーのasami氏による、「NFTとは何か、クリエイターのNFT活用事例」など基礎的な部分をセッションを実施。
NFTを活用した企業の話にも触れ、現状では個人だけでなく、ブランドや企業がNFTを活用した事例が増加しており、某美容ブランドではでは自社ブランドのエンゲージメントを高めるために無料でNFTを配布し、所有者には1000ドル相当の化粧品がもらえるなど、友人や家族が化粧品サンプルをもらえて顧客ロイヤリティを高める施策の取り組みが開始されています。
他にもBEAMSとNFTプロジェクト「metasamurai」がコラボし、クリスマスに店頭にある洋服をARフィルターを活用して写真撮影できるキャンペーンを打ち出したことで客足が伸び、売上向上につながっていたり、ブランドとNFTプロジェクトのコラボが今後もさらに増加していくのではないかといったNFT活用への期待が膨らむ内容でした。
また、「NFT界ではホルダーとしての楽しみ方も豊富にある」と実際に多くのNFT作品を所有しているasami氏は語り、「商業利用が許可されているNFTでのグッズ制作」「シールの交換、収集」など。クリエイティビティな楽しみ方を紹介しました。
次に草野氏、amity_sensei氏による「ファンコミュニティの作り方」をテーマに、事前にクリエイターから質問を募ったQ&A形式のトークセッションが行われました。
Q.どのようにファンコミュニティを作っていけばいいのでしょうか
草野氏
ファンコミュニティの作り方は、大きく3つあります。
1つ目は、多様なコミュニティに訴求をすることです。
ギャルバースの総数は約8000体なのですぐに完売させるのは厳しいと考えました。そのためリリースまでに5ヶ月を費やし、「どんなコミュニティの層に購入してほしいか、コミュニティメンバーになってほしいか」を考えてアプローチを行いました。コミュニティの中でもレトロアニメが好きな人達、ジェンダー・エンパワメント文脈があるコミュニティなどギャルバースと親和性の高いところに声をかけ、Mint list (先行販売枠)をギブアウェイました。
2つ目はギャルバースの想いや今後の展開を細かに説明し、指針を立てることです。例えば、ギャルバースでは「アニメを作りたい」という目標があるのでそのムーブメントに参加してくれる人を募っていきました。その際に報酬面も細かく開示して透明性を高く保つことを意識しましたね。
3つ目はNFT販売後にホルダーさんのクリエーション支援を行うことです。ギャルバースの二次創作、Vtuberとして配信活動を行ったりしている人を支援していますね。最近ではAI技術が発達してきているので、アニメの衣装デザインや設定資料をホルダーさんとブレストするのにも活用しています。AIで自分の買ったギャルを二次創作して楽しんでいるクリエイターも多くいます。
Q.NFTクリエイターが自分の作品を売る際にするべきことはなんでしょうか
草野氏
初めの1歩として、とりあえず今あるクリエイティブをNFT化して、ミント(NFTの販売サイトに公開すること)だけでもしておくというのはありだと思います。ミントしておくだけで、ある日急に誰かに見つけてもらえる可能性もあります。実際に私の息子が作成した「Zombie Zoo」というプロジェクトでは発売2週間目で有名なアーティストの目に留まり、完売しました。この価格で買いたい」とオファーをする仕組みもありますので、価格を決めずに置いておくこともできますし、何にせよ、ポートフォリオとしてミントだけしておくとチャンスが広がるくらいに捉えておいたらいいと思います。
Q.これからNFTクリエイターを目指す人はまず始めに何をすればいいのでしょうか
草野氏
NFTはストリート文化な部分があり、多くのヒット作品は既存の流行りのカウンターだったりします。たとえば、ロードマップを出すのが主流だった時期はロードマップなしのプロジェクトが突然登場してウケたり。あと、二次創作が世に出れば出るほど本家が盛り上がるというところもなんだかファッション業界と類似しているように感じます。何かの真似をするより、まだ市場に出ていないものを見つけて勝負するのも良いのではないかと思います。
amity_sensei氏
まずは二次創作を作成してみるのもいいと思いますね。商用利用を許可しているNFTプロジェクトは豊富にあるのでまずそこから始めてみて1個売れたらツイートで報告してまた売れる、それが積み重なることで相乗効果を生むのではないかと思います。
また、自分にあったプラットフォーム、界隈で勝負することが大事だと思います。私自身の経験としてyoutubeで発信しているコンテンツをツイッターで発信しても全然ハマらないけど、他のSNSならハマるなど自分に合う場所があると思うのでそこをリサーチすることが大事だと思います。
Q.NFTを活用してるZ世代へリーチする方法について何か良い方法はないでしょうか
草野氏
もう売り切っていて、ホルダーたちがZ世代じゃないということですよね。今のファンたちを大切にすべきです(笑)大人しかいないコミュニティーでフロアも高かったら入れないはずです。施策を打つとしたら新たに次世代コレクションとして、Z世代に対して新しくビジョンをもったコンテンツを作るのが良いと思います。
amity_sensei氏
無理にZ世代向けを狙おうとしすぎると、今応援してくれている人が離れていく可能性がありますよね。Z世代に人気のインフルエンサーとコラボして売っていくのも1つの手だと思います。
Q.仕事と並行しながらホルダーとの絆を深めたり、コミュニティを運営していく上で意識していることは何でしょうか
草野氏
とにかくいろんな人に頼りましょう!NFTプロジェクトの運営では制作やコミュニティでの会話などやるべきことがとても多いので自分で手が回らない部分は得意な人に担当してもらい、うまく回していくのが良いと思います。あとは、コンテンツをリードアーティスト以外でも自動的に生み出される仕掛けを作ること。例えば、ギャルバースでは保有しているNFT絵柄をvtuberでも使用できるというものがあります。これを活用してホルダーの皆さんがvtubeを活用してくれることでコンテンツが日々生み出されます。
参加者の声
今回イベントに参加した方の多くが熱心にメモをとっており、フリータイムでは積極的に質問したりするなど熱量が高い印象でした。また、実際にディスコードを触っている人が大半で情報の感度が高い方が多かったです。イベント終了後、参加者の方に感想を聞いたところ、「トークセッションでは学ぶべきことが多く、来てよかった」「実際にプロジェクトを運営していて実績を出している人の考えや戦略などがとても勉強になった」などのお声をいただき、かなり満足度も高いようでした。
まとめ
ファンコミュニティの作り方では、短期的に考えるのではなく、長期的な目線で一つの目標に向かって一緒に盛り上げてくれる仲間を募り、販売後も継続的にホルダーの支援などをしていくことが鍵になりそうです。
クリエイターの方はまずは作品をミントし、NFTにしておくことから始めるのが良いと思います。また、自分の得意な領域、界隈をリサーチしてアプローチするのが売れるための近道なのではないかと思います。
「42LABEL」イベント限定NFTを配布
クリエイターの方にNFTを身近に感じてもらうために、イベントに来場してくれた方のみGETできる、42LABEL限定NFTが配布されました。
次回のイベントでも配布予定なのでぜひ来場の際はGETしてくださいね!
<参加者限定の42LABEL NFT>
次回イベントについて
4月16日に第二回「42LABEL」イベントを実施
新たにNFTプロジェクト「Metasamurai」のクリエイティブ・ディレクターRusher氏と「What’s UP John!」のfounder SHIBACHAN氏をゲストにお迎えし、「NFTクリエイティブのヒント」というテーマで深掘りしていきます。
▼イベント応募フォームはこちら
https://forms.gle/7b5nS83ANyPKgYN78
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