杉本博司 瑠璃の浄土 特別企画
京都市京セラ美術館で開催中の「杉本博司 瑠璃の浄土」
メインビジュアルにも使用されている代表的な作品「OPTICKS」シリーズは世界初公開ということもあり大きな話題になりました。
京都市京セラ美術館のリニューアルオープンの記念企画であり、京都市中の町内の掲示板には「OPTICKS」の写真を使ったポスターが貼られておりました。
今回、コロナの影響により予定が代わり、10月まで展示が延長されております。
そんな中、ラストの1月の企画として「OPTICKS」和菓子の販売をさせていただく事になりました。
「OPTICKS」
はプリズムを通した朝日を白漆喰の壁に写し、その光をポラロイドカメラで撮影し制作されたそうです。
作品の詳しい説明は上記の杉本博司さんのサイトにございます。
和菓子版「OPTICKS」
今回、和菓子を制作するにあたって、平面ではございませんので、上から見ると青〜暗闇のグラデーションを描くように調整されたお菓子とさせていただきました。
横からみるとこのように斜めになっております。
先日、杉本さんが京都にいらっしゃった際に実際にお召し上がりいただきご了承いただきました。
展示テーマと味
また、今回の展示では「瑠璃の浄土」というタイトルの通り、仏教的な浄土がテーマとされています。
和菓子の世界では仏教とともに伝わった古いお菓子がいくつかございます。
それらは遣唐使が中国から持ち帰っもので「唐菓子」とよばれているのですが、シナモンなどのスパイスを使ったものがございます。その中で「歓喜団」という湯でた団子のようなお菓子(現存するものでは油で揚げたものなど)がございまして、元を辿っていくとインドの「モーダカ」というお菓子が源流だそうです。
インドのお菓子では「カルダモン」がよく使われます。中国に伝わった際に「シナモン」に変わっていったそうなのですが、それがどのような理由だったのかまでは、調べがつきませんでした。
とにかく、現在でもインドでは「お菓子」といえば「カルダモン」だそうで、他にも世界中にカルダモンやスパイスを使ったお菓子があるそうです。
少し、話がそれましたが、今回のお菓子には「カルダモン」を使用しました。
和菓子にスパイス?というのはあまりない組み合わせ(得にこのような錦玉羹といわれている寒天のお菓子)なのです。
下の黒い部分は、在来品種のサトウキビに拘って和三盆等を作られておられる阿波の服部製糖所https://www.awawasanbon.comさんの和三盆糖蜜で色付け風味付をさせていただきました。
和三盆糖蜜のナチュラルな酸味と苦味、和菓子の甘さと食感、スパイスの香りが合わさって、夏らしい爽やかな和菓子になっております。
お召し上がりは
10/4までの展示期間中、美術館内カフェ「ENFUSE」さんにてお召し上がりいただけます。ただし、数量は限定となっておりますので、品切れの際はご了承いただけますようお願い申し上げます。
展示作品と合わせてお楽しみいただけましたら幸いでございます。
企画 ENFUSE
和菓子製造 京菓子司 金谷正廣
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