第15夜 イタリア旅行記➁
まえがき
前回はイタリア旅行記の①という事で、
シルミオーネ、パドヴァ、ヴェネツィア、
そしてジェノヴァの備忘録を綴りました。
本日はイタリア旅行記②
街そのものが世界遺産 ≪ヴェローナ≫
美しの都 ≪フィレンツェ≫
ミラノから日帰り旅行 ≪コモ湖≫
の備忘録を綴ります。
本日も対戦よろしくお願いします!
ヴェローナ(Verona)
2022年6月5日
2022年6月4日
友人のジョバンニ君と飯を食って散歩していたら、「そういえば明日サージ(ジョバンニ君のクラスメートで、僕とも面識がある)と日帰りでヴェローナに行くんだけど来ない?」と誘われたので二つ返事で行くことにした。基本的に友人のお誘いは断らないのが私という人間である。
朝10時前位にミラノ中央駅に集合し、3人で鉄道に乗った。旅行の時はいつも一人だったので、複数人で旅行に行くのは非常に新鮮であった。2人は同じEntrepreneurshipを専攻しているクラスメート同士なので、車中も散策中も延々とビジネスの話や自らの将来の展望の話をしていた。これもまた新鮮である。「私が求めていたのはこういうクラスメートだったのかも知れない」と自分の学校及専攻選びの失敗を恨んでしまった。
ちなみにヴェローナはミラノとヴェネツィアを点で結んだ線分の概ね中点に位置している。ミラノからは鉄道で概ね1.5時間であるため、日帰り旅行は極めて容易である。
街ごと世界遺産!ヴェローナ
Verona Porta Nuova駅に到着。
人の流れに従って少し歩くと、レンガ造りの建造物が見えてくる。さらに進むとレストランやカフェが立ち並ぶブラ広場(Piazza Bra)が広がり、目の前には≪アレーナ・ディ・ヴェローナ≫(Arena di Verona)という円形闘技場が現れる。この闘技場はローマのコロッセオよりも古くに建築された闘技場とされており、やや小さいものの、コロッセオとは異なり当時の姿がほとんど完全な形で残っているために歴史的価値が高いらしい。夏場は屋外のオペラ会場として利用されている。
円形闘技場は外観だけ眺めて、
ジョバンニ御一行は街中を歩き行く。
≪エルベ広場≫(Piazza delle Erbe)に到着。
エルベ広場には歴史的建造物が立ち並ぶ。
その中でも特に有名らしいのが≪ランベルティの塔≫(Torre dei Lamberti)で建築開始がなんと1172年だそうだ。
快晴の空の下に広がるエルベ広場は
なんとも形容し難い美しさであった。
白も赤茶も黄色も、全ての色という色が
煌々と輝いているように見えた。
ランチタイム!≪小豆色のリゾット≫
街歩きをしながらランチの場所が決まった。
店名を記録するのを忘れたのが悔やまれるが
こちらのリゾットを食べました。
日本人がこの色を見ると
確実に小豆の味が想起されてしまう。
アマローネはヴェローナ近郊で作られる高級赤ワインで、リゾットアッラマローネは、この赤ワインと肉や野菜のブロード(出汁のようなもの)、ヴェローナ特産のチーズであるMonte Veronese、そしてヴェネト産のお米を用いて作ったリゾットです。
まさにヴェローナが詰まった一皿。
私はこのリゾットが一番好きでした。
本当に美味です。
絶景!サンピエトロの丘
ランチを終え、再び散策。
旧市街から≪ピエトラ橋≫を渡り
中世の街並みを一望できるスポット
≪サンピエトロの丘≫
(Piazzale Castel San Pietro)の頂上に
ケーブルカーを使わずに到着。
ジュリエットの家
ヴェローナはロミオとジュリエットの聖地として有名らしく、≪ジュリエットの家≫(Casa di Giulietta)という、ジュリエットの生家のモデルとなった場所も存在する。観光客でごった返す小さな中庭部分の奥にはジュリエット像が鎮座している。右胸を触ると恋が成就し、左胸を触ると財産に恵まれると言われているらしい。
観光客ほぼ全員が右乳を鷲掴みにしていた。
財産より恋の成就が優先事項らしい。
あなたは右乳を揉みますか?
それとも左乳を揉みますか?
帰る前に3人でブラ広場にあるレストランで酒を飲みながらピッツァを囲み、3人もろとも鉄道内でグッスリ睡眠し、ミラノ中央駅で解散して日帰りヴェローナ観光は終了した。
フィレンツェ(Firenze)
2022年7月30日
卒業論文もどきの執筆ために6月から2ヶ月間、中学からの先輩の伝手で日本企業でリモートのインターンをさせて頂いてていたのですが、それも7月29日で期間を満了し一段落ついたので、本格的な執筆作業に取り掛かる前に1泊2日の旅行に行くことにしました。
あまり遠いと1泊2日のほとんどを移動が占めてしまうので、ミラノから気軽に行ける場所として挙がったのがフィレンツェというわけです。なにせ高速鉄道での所要時間はわずか2時間程度です。格安バスで行っても4~5時間程度です。
7月30日の朝、快晴の空の下
自宅近くの贔屓のカフェの外の席で
カプチーノを優雅に楽しんだ後、
ミラノ中央駅に向かった。
ミラノ中央駅から高速鉄道で約2時間、
フィレンツェのターミナル駅
フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ
(※Stazione di Santa Maria Novella, SMN)
にあっという間に到着。
フィレンツェ内での移動手段はトラムかバスである。宿泊先の立地が微妙だったこと、夏で衣服が少ないためバックパック一個のスーパー身軽モードだったこと、散歩しながら景観をじっくり楽しみたい等の事情を鑑みて、トラムのチケットを何枚か購入だけして、
宿泊先まで3~4㎞歩くことにした。
やはり現れるクソデカ大聖堂
ターミナル駅からアルノ川に向けて歩を進めていると程なくして街中に常軌を逸したサイズの建造物が眼前に現れるのだが、これがフィレンツェの代表的なシンボルの一つ
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂※Cattedorale del Santa Maria del Fiore
ミラノのDUOMOも最初見た時は相当驚いたが、初見のインパクトはこのフィレンツェのDUOMOの方が大きかった覚えがある。
当時の私は大聖堂の中に興味が湧いていなかったので外観だけ撮影して素通りしてしまったのだが、現在は激しく後悔している。歴史や文化に詳しくなくても、美しいものや激しいものに身体は勝手に感動してくれるものだと最近知ったのである。ちゃんと入って見学するべきだった。読者の皆様はフィレンツェに行った際は是非見学して下さい。
アルノ川沿いを散策、ヴェッキオ橋
ホテルのチェックインを済ませ、
小型バックに切り替えて再び散策開始。
フィレンツェを流れるアルノ川の畔を歩く。
そしてフィレンツェの名所である
≪ヴェッキオ橋≫ ※Ponte Vecchio
が目の前に現れました。
寄りで見ると建物がせり出している。
橋そのものに店が構えられております。
貴金属や高価な品物を置く店が多い印象。
夜になって店が閉まると、歴史が垣間見える木製・鉄製の扉が沢山現れる。
シニョリーア広場 Piazza della Signoria
私のしょうもない話をいつも聞いてくれる中学&高校の同期の友人Yさんは私がイタリアの大学院に進学すると決まってから「フィレンツェに行ったら、この香水を代わりに買ってきて欲しい」とずっと頼まれていた。
私なんかと友人をやって下さっているのは非常に有難いことなので、私は基本的に友人の頼みを断れない類の人間である。「今こそ約束を果たす時!」と言わんばかりに真っ先に香水の店に向かった。
その店の名は
【Spezierie Palazzo Vecchio】
フィレンツェはシニョーリア広場
ヴェッキオ宮殿の近くに
一店舗しか構えていない香水の店。
唯一無二の店である。
外観も内装も赴があって既に最高。
お目当ての香水を購入したので広場を観察。
こちらがシニョーリア広場。
結構歩いたので糖分を摂取。
Twitter上でオススメされたジェラート屋の一つが広場の近くにあったので給水。一説にはジェラート発祥の地とされるフィレンツェでジェラートを食すのはマストでしょう!!!
飯がうんめー!!!
お腹が空きました。
オススメの飲食店もTwitter上で募り
親切なフォロワー様が御教示下さいました。
店の名は ≪Cibrèo Trattoria≫
トスカーナ州もまた美食の宝庫。
せっかくなのでChianti Wineを頂く。
見て下さいこのビジュ!!!
プロシュート・メローニ!!!
メロンと生ハムは相性が良いのだ!!
そして店名を冠したローストビーフ。
なんと美しい。。。。。
トスカーナの伝統的な家庭料理
Pappa al Pomodoro
(パッパ・アル・ポモドーロ)
固くなったパンをトマトソースで
柔らかくして食べる料理らしい。
うまい!!!
大満足して一旦ホテルに戻って仮眠。
ミケランジェロ広場
仮眠を取り終えたのでフィレンツェの街を一望できるというミケランジェロ広場(Piazzale Michelangelo)へ行くことに。夜のフィレンツェを上から眺めるのはさぞ美しいだろうと心躍らせて暗い道を孤独に上りました。
この後黙々と暗がりを上ることになります。
遂にミケランジェロ広場に到着!!
見て下さいこの景色!!!
煌々とした東京の摩天楼の夜景も良いですが、暖かい光に包まれた仄暗いフィレンツェの夜景も素晴らしいではありませんか。
夜でも人は結構多かったです。女性二人組がそれぞれワインボトルを片手にラッパ飲みしながら肩を組んで騒ぎながら歩いていました。強い。。。下戸の私としては非常に羨ましかったりしたわけです。
人生最高のジェラート体験
Twitter上で有識者の方が御教示した下さったジェラート屋に赴くべく、来た道とは違う経路でミケランジェロ広場から下りました。やはり夜の散歩は良いですね。
お目当てのジェラート屋がこちら。
【Gelateria Della Passera】
このジェラート屋はこだわりの自然素材を用いたクラシックなジェラートが売りらしい。大人気店なようで、夜でも人が列を成しておりました。
チョコレートとピスタチオ味を注文。
この組み合わせが個人的なベストです。
めちゃめちゃ美味でした。
ジェラート屋の周辺は小さな広場の様になっており、この日は偶然にも路上歌手がいらしており、美しい歌声でメロウな雰囲気の曲を歌っていました。夜のフィレンツェでうっとりとした気分になりながら食べる美味なジェラート、それはもう極上の体験でございました。この体験を忘れることはないでしょう。
満ち足りた気分で就寝しました。
7月31日
1泊2日なので早くも最終日。
少し早起きしてチェックアウト前に
朝のフィレンツェの街を眺めるべく
再びミケランジェロ広場に来訪した。
こちらが朝のフィレンツェの街。
夜には見えなかった細部が見えます。
フィレンツェが丸ごと見えるのです。
ミラノ行のバスが出るのが夕方だったので
それまでのらりくらりと散歩しました。
こちらもまたTwitter上で有識者の方が御教示して下さったお店。
その名は ≪Ditta Artigianale≫
通常より一回り大きいカップのカプチーノと美味しいらしいカップケーキを食して朝食を終えました。ここも朝から大繁盛でした。
歩き疲れた時、観光客の喧騒から離れられる休憩スポットもTwitter上で有識者の方が御教示して下さいました。
その名は ≪Caffè del Verone≫
ランチはミラノで知り合った有識者の方が教えて下さったパニーニのお店に行きました。店名は ≪Ino≫です。
拘り素材の大きなパニーニが食せます。
フィレンツェの古着屋にて
Twitterというのは本当に凄いもので、かつてフィレンツェに留学されていた方が御自身の体験からオススメの店をDMでいくつか御教示して下さったのですが、その中に一店古着屋がありました。なんとマユさんという日本の方がお勤めになられているそうなのです。
【Melrose Vintage Ginori】
是非会ってみたいと思い、フィレンツェ旅行の締めに古着屋に行ってマユ様なる方に挨拶をすることにしました。本当にいらっしゃいました。世間話や身の上話をした後に、御教示して下さった方に報告するためにお写真を一緒に撮って頂きました。
これにてフィレンツェ旅行は終了。
格安バスが離発着するバス停はフィレンツェのターミナル駅から若干遠く時間も無かったのでトラムで行くことにしました。来た時にトラムのチケットを3枚買っていたのに延々と歩いていたために1枚も使うことなく持て余していたものが役に立ちました。
2枚余ったチケットは、券売機でチケットを買おうとしているものの細かい現金が無くて困っているカップルに話しかけてタダで差し上げました。
良い旅しろよな!!!
コモ湖 (Lago di Como)
8月14日
朝早くに目覚めた。
特に予定もなかったので日帰りでミラノから鉄道で一時間程度で行ける観光地である
【コモ湖】に行くことにしました。
半袖半ズボン、うっすいバックパック
アンダーアーマーの運動靴という、
あまりにも気楽過ぎ且つ荷物も皆無な装いで
家を後にしました。
要するにミラノからはそれ位気軽に行ける
観光スポットという事なのです。
閑静で落ち着いた街。遭難しかける。
「閑静で落ち着いた街中」
という言い方でオブラートに包みます。
湖の畔でぼーっとするには非常に良いです。
ゴリゴリ観光地という感じではなかった。
コモ湖と周辺の街を一望できる灯台があるとの情報をキャッチし、灯台行のケーブルカーの駅に向かったところ、蟻のように人が行列を成していた。待ち時間が読めなかったので陸路で灯台に行く道をグーグルマップで検索したところ距離的には6㎞と出たので灯台まで歩いて行くことにした。
初見殺しの急勾配がいくつも…
頑張って登る。
2㎞ほど歩いた所で道に迷った。
スマホを開いた。
通信が途絶えていた。
一瞬焦ったものの
スマホのデータ通信とGPSの位置情報は
関係がないのでグーグルマップは稼働中。
本来進むべき道から50m程度外れていた。
グーグルマップは正常に使用可能だが、
分かりづらい道に加えて、急勾配、孤独。
こんな場所で遭難して独りで野垂れ死ぬのは勘弁だったので、危険回避として来た道を戻って引き返すことにした。
灯台から景色を眺めるのは断念した。
道の途中で見た景色も悪くなかったので
ひとまず良しとすることにした。
「これまでの努力が水の泡に」
なんて愚かなことはしない。
コンコルド効果ってやつだったかな。
損切撤退は早いに越した事はないのである。
圧巻のコモ大聖堂 (Duomo di Como)
無事に来た道を戻ってきたが、
これでは観光した気になれないので
大聖堂 (DUOMO)に入場してみることに。
初めてDUOMOの中に入ったが
こんなにも荘厳な空間だとは知らなかった。
寺社仏閣の境界線(鳥居)を通った瞬間に
肌がゾワっとする感覚や、不思議な冷気が
大聖堂でも感じられた。
宗教を超えて、特別な空間には
特殊な空気が流れているのかも知れない。
コモ大聖堂を後にして、
適当に見つけた店でジェラートを食して
コモ湖日帰り弾丸旅行を終了した。
あとがき
長期間旅行をしていたわけではないのに、
ひとつひとつの場所での思い出が濃すぎて
無駄に長くなってしまいました。
特にフィレンツェは尋常ではない長さに…。書き終わる気がせずに途中で萎えた程です。
それだけイタリアという国の観光は
濃密な時間を過ごす事ができるのです。
まだまだ旅行先がいくつもあるので、
この調子で長文と駄文にまみれた備忘録が
続くと思われますので
暖かく見守って下さると幸いでございます。
記事を読んで下さいまして
誠にありがとうございます!!!
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サポートして下さいますと幸いです🙇🙇🙇
それでは
第16夜へ続く…To be Continued…
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