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eスポーツタイトル「VALORANT」がビジネスチャンスを引き起こす!たかがゲームと侮れない、「SE215」の成功とは。【shinra gaming】
こんにちは!心羅ゲーミングスタッフのよろずです。
このnoteでは、心羅ゲーミングが展開するブランドのメインターゲットである、FPSの世界についてご紹介します。
今回は、コロナをきっかけに日本で大流行を起こしたVALORANTが巻き起こした成功事業をご紹介します。
日本で行われた当ゲームの世界大会である「VALORANT Champions Tour(VCT) Masters Tokyo」では、会場となったTIPSTAR DOME CHIBA(千葉市)と幕張メッセ(同)に合計3万7000人以上のファンが訪れました。
参照:
この人気をきっかけに多くの企業がeスポーツに参入し、様々な成功を収めている一方で、ほとんどの企業がeスポーツへの参入を行っておらず、VALORANTというゲームを知らないことが現状です。
今回の記事では、VALORANTの流行にも触れながら、多くの企業がいちゲームのヒットを元に新規事業の立ち上げを行い、成功を収めているのかを紹介したいと思います。
日本で異常な成功を収めた大ヒットFPS「VALORANT」とは?
『VALORANT』(ヴァロラント、またはバロラント)は、ライアットゲームズが開発・運営しているアメリカ合衆国のファーストパーソン・シューティングゲーム (FPS)で、ライアットゲームズによる初のFPSジャンルの作品です。(Wikipedia参照)
初のFPSジャンルでのゲーム開発にも関わらず、ライオットゲームズが成功を収めたのは、当社は「League Of Legends」というMOBAジャンルのゲームで世界的なヒットを生み出しており、eスポーツ史に名を刻むゲームを開発した実績を残していたためです。
VALORANTはvalve社が提供する「Counter Strike」からインスパイアされたゲームであり、Counter Strikeのゲーム性を元に、League Of Legendsから培われた「スキル」という要素を加えたゲームとなっています。
Counter Strikeは世界で最も人気の高いFPSジャンルのeスポーツタイトルとして知られていますが、その盛り上がりを知らない人も多いのではないでしょうか。
このゲームは世界中にファンが存在しているものの、競技的な面ではヨーロッパやアメリカを中心として展開されており、競技人口や支援を行うスポンサーの少なさといった面で、特にアジアで競技活動を行うプロゲーマーは長年苦しい生活を強いられてきた側面がありました。
ライオット社は、そんなアスリートの「次なる競技の場」としてVALORANTを展開し、世界中のプロゲーマーをこのゲームに呼び込むことに成功しました。
Counter Strikeで活動を行っていた、当時日本トップの実力を誇る「Absolute Jupiter(旧Jupiter、現ZETA DIVISION所属)」もそのその影響を受け、全面的にVALORANTへの競技活動移行を表明し、YouTubeやtwitchといった動画・配信サイトで精力的な活動に取り組んでいました。
その努力は実り、世界大会で3位に入賞する偉業を収め、テレビや雑誌などインターネット以外のメディアでの露出機会が激増。
多くのファンを獲得することに成功し、Red Bullや日清食品とのスポンサー締結を発表。
これらのニュースは、ゲームファンのみならず日本国内で大きな話題を呼びました。
そんな彼らの功績もあり、VALORANTは日本でも異常と呼べるほどの流行を起こし、爆発的にプレイヤー人口が増加することとなります。
VALORANTの流行により、なぜ「SHURE SE215」はヒットしたのか?
SHUREが販売を行うイヤホンの「SE215」は、VALORANTの流行により売り上げが向上したイヤホンの一つです。
Amazon価格は2024年12月24日時点で11,191円。
決して安価に買えるイヤホンとは言えません。
そんな中で、若いゲーマーが多いeスポーツの業界で圧倒的なシェアを誇っているのには、大きく3つの要因が影響しています。
一つ目は、その「形状」にあります。
SE215はミュージシャンがステージ上で使用するインイヤーモニターと同様の薄型形状となっており、耳にフィットしやすい設計となっています。
なぜゲーマーにとってこの形状が優れているかというと、eスポーツの大会ではイヤホンとヘッドセットが併用されるケースが殆どだからです。
VALORANTの世界大会ではPlantronics SHR2638-01という、主に航空機の通信ヘッドセット開発に携わっている音響機器メーカーが販売しているヘッドセットが使用されています。
これはゲーム音声を聴くためではなく、観客からの歓声やノイズを遮断する遮音と、プレイヤー同士の意思疎通を図る通話機器として活用されています。
音声はイヤホンから取り入れ、その上から遮音・通話用のヘッドセットを着けるため、イヤホンの形状によっては耳が痛くなり、長時間のプレイ自体が困難となってしまいます。
そのため、プロ選手が使用するイヤホンは形状も重視される傾向にあるのです。
2つ目は、「音声」です。
FPSジャンルのゲームは銃を用いて敵と交戦を行うため、いちはやく敵の位置を把握し、敵よりも早く弾を撃つことが重要となります。
そのため、敵の位置を「足音」から読み取って、優位に立ち回る行為がゲームの世界では勝利のための定石として知られています。
SE215は低音を得意とするイヤホンであるため、FPSの足音を聞き取るイヤホンとして高い評価を多くのプロ選手から受けています。
SHURE商品ページ 概要
スポーツの世界と同じように、競技で上位を目指すプレイヤーやプロ志望の若者はトップアスリートが使用しているデバイスを使って上達を目指すため、eスポーツで優位に立てるSE215がVALORANTの流行に伴い売上が増加することは必然と言えます。
3つ目は、「プロの使用率」です。
先述したように、eスポーツの世界で採択されるゲームタイトルには無料プレイ可能なものが多いため、スポーツと比較しても若年層のプレイヤーが多く、才能に恵まれた選手も多く存在しています。
上達を目指すプレイヤーにとってゲームを行う環境は非常に重要であり、デバイス選びで失敗しないためにも、プロが使用しているデバイスを使うことは非常に堅実な考えであることが分かります。
大手デバイスメーカーはこのユーザー心理を活用し、人気選手が所属しているプロチームのスポンサーになることでデバイスを提供し、プロのフィードバックを受けながら、良い点は伸ばしつつ、悪い点は改良を行うことで、より選手から支持を得られる商品を発売し、圧倒的なシェアを確立することに成功しています。
例:Logicool G PRO X SUPERLIGHT2 Amazon商品ページ
SHUREはイヤホンの成功事例のみならず、マイク製品にもこのノウハウを活用することにより、よりゲーム・eスポーツ業界でブランド力を伸ばしているのです。
VALORANTの世界的な流行、そして、VALORANTやeスポーツの世界で活躍する選手に目を向けることで、SE215は圧倒的なシェアを確立しました。
今回は一例に過ぎませんが、他にも様々な商品がeスポーツの流行をきっかけに注目を浴びるきっかけを手に入れているので、今後もこのnoteでご紹介できればと思います!