サイクルヘルメット探訪
先月だったか、その前の12月だったか、「2023年4月から自転車利用時のヘルメット着用努力義務」の第一報を聞いたのは。
私は日頃自転車が欠かせない。
多少不便でも良いから繁華街から離れた静かな郊外で暮らしたくて、今の住まいを選んでいる。
しかし郊外というのは当然駅から遠いので、気温が低かったりお腹が空いていると、帰り道の途中で意識が遠のき倒れるんじゃないかと不安に駆られることもまれにある。
その不安を払拭してくれる一つが自転車だ。
ただ、私と同じように郊外で暮らしたい組の皆様もやはり、自転車利用者が多い。
静かで人の少ない夜道を運転していても、何故か曲がり角でタイミングよく自転車同士でバッティングすることがある。
(私はこれをご縁と呼ぶことがある)
数年前交差点にて、どう考えても私は青信号を左側通行で渡っていて、横からどう考えても赤信号右側通行でライト無しスマホ片手にイヤホンを付けて飛び出してきた人と自転車同士で軽く接触したことがある。
自分がどれだけ注意を払おうが、自転車事故リスクをゼロにすることは不可能だと確信した瞬間だった。
先月だったか12月だったか、努力義務のニュースを見てすぐに自転車屋に赴き、ヘルメットを物色したのも既に結構前のことのように感じる。
私は頭のサイズが成人の平均とは多少異なる。
帽子を買うにも、必ずサイズ調整ができるものや、あご紐が付いているサファリハットを選ぶなど、被れる帽子が多少限定的だ。
自転車屋に赴いた際も、大人用のヘルメットを試着してみたものの、頭をホールドしている感じがあるようなないような。
大人用ヘルメットで良いのか、子供用を選ぶべきか、店員さんに詳しく聞いてみたかったものの、店員さんは皆他の客への接客中で、私は一人孤独感を覚えつつ静かにヘルメットを棚に戻し、無言で自転車屋を後にした。
4月が迫っている。
私には夢がある。
I have a dream.
自転車事故を起こしたり、頭部を損傷している場合ではない。
そろそろちゃんと自転車屋さんに、ヘルメットのサイズ感について訊ねなければ。