『蓮の暗号』4月28日発売
『蓮の暗号 〈法華〉から眺める日本文化』が美術専門出版社のアートダイバーから4月28日に発売されます。
昨年7月から半年間、BUNBOUのnoteに連載したものを、大幅に改稿、加筆しました。
日本文化の底流にある「法華」というものに光を当ててみたいという思いを抱いたのは東日本大震災のあった2011年。とはいえアカデミアの外にいる者にとって山が大き過ぎ、丸々10年かかりました。
COVID-19で世界が閉ざされていなければ、それでも手をつけられていなかったでしょう。
ただ振り返ってみると、パズルのピースをあわせていくように、その10年のあいだに出会った人々、自分の眼で見てきたもの、経験したこと、学んだことがあって、ようやく一冊の書物になった気がします。
この本は、そのささやかな精神史の記録でもあります。
本書は、あくまで素人の手の届く範囲で、私たちが見落としてきた〝暗号〟を解読しようとした試論です。
法華経が日本に受容されて1500年。その思想は文学、演劇、音楽、舞踊、茶、美術工芸とジャンルを横断して強い影響を与えています。
そして、そこに共通するものは目の前にある多様な生命の肯定であり、いかにして対立を調和へ転換していくかという視点だったように思われてなりません。
初校があがってきたタイミングに欧州で第二次世界大戦後最大の軍事侵攻が勃発し、安全保障の専門家たちは核兵器が使用される可能性にさえ言及していました。1分1秒でも早く停戦し人々の安全と権利が保障されることを切に望みます。
また図らずもこのような世界情勢のもとで本書が刊行されることに、著者としては感慨深いものがあります。
手に取ってお読みいただければ幸せに思います。
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