全部デザイン


武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論Ⅰ 第4回(2020年6月8日開催)日本デザイン界の巨匠・川上元美さんの講演を聴講した記録を残します。

川上さんのことに関しては説明をする必要がないほど有名なデザイナーだと思いますが、今日の講演の中では、数多くのこれまでデザインされてきたものを見せていただき、本当に幅広いなと感嘆しました。

時代により添えるデザイン、時代が求めているもの、その時代の最新技術や素材をふんだんに活用したデザインは、常に進化しています。そして、デザインの対象を何かに限定せずに、ものづくりから仕組み作りまで「全部デザインの対象だ」とおっしゃっていた姿が本当に印象的でした。

アイデアを考えるときは、常に考え、そして探し続ける。様々なことをデザインしていく中で、横につなげていきながら発想を広げる。本当に少年のような無邪気さで好奇心たっぷりにお話しされる姿は、老いを全く感じさせない若さ、まだまだこれからもチャレンジしていくぞ、というバイタリティがあふれていました。

まさかNECの製品も手掛けられていた(しかもGD金賞)とは・・。


川上さんのデザインワークの中で特にすごいなと思ったのが、鶴見つばさ橋。これは製品を超えてもう街そのもの・・。この未来感がある美しい造形は、後世にも残る偉業だなと思います。

デザインの幅がどんどん広がっている今だからこそ、その幅の広さを何十年も前からずっと実践されてきた川上さんが巨匠と呼ばれる所以なのだとあらためて感じた90分間でした。

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