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RSGT2025にオンライン参加してきた 後半戦

株式会社タイミーでエンジニアリングマネージャーをやっているShinoP (@marupopu)です!

今回はRSGT2025にオンライン参加してきたので、そのことについて書こうと思いますが、書いているうちに長くなってしまったので、前半戦と後半戦に分けて書いていきます!
こちらは後半戦の記事になります!

前半戦の記事はこちら

Day2

セッション関連

Keynote: Maximizing Value Using a Digital Product Mindset
https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2025/proposal/21280/maximizing-value-using-a-digital-product-mindset

ユーザーストーリーマッピングの著者であるJeff PattonさんのKeynoteでした。
Day1のKeynote同様、完全に咀嚼はできていないので、後で見返したい内容ではありますが、大枠はプロダクトシンキングの話でした。価値に焦点を当てることの本当の意味から、顧客と組織に価値をもたらす製品を特定する方法、そして価値を実際に特定し測定する方法という流れで話されていました。

Jeff Pattonさん

現時点で印象に残っていることは、価値とは誰にとっての価値なのか?という点です。
ここでは、顧客にとっての価値と会社にとっての価値という二つで考えるという説明がありました。
私の感覚ですが、経営層からは会社の価値ベースで話されることが多いと思う一方で、実際に作る人たちは顧客への価値ベースで話されることが多いと思っています。
この前提が崩れると、話がすれ違ってしまうので注意したい点です。

また、Business problem, Opportunities, Output, Outcome, Impactの説明をされていて、どのような関係性なのか、どこに焦点を当ててみるのかを会社の価値と顧客の価値の話も交え説明していただきました。
これらを説明する時に、その場で図を書いて説明していただいたので理解が捗りました。

手書きでの説明

他にもプロダクトとは何か?という部分も印象に残っています。
私のイメージでは、顧客から見たものがプロダクトだと理解していたのですが、Jeff Pattonさんは部品もプロダクトと言っていたのです。
例に出されていたのは車の話で、車全体は最終的なプロダクトですが、エンジンやブレーキなどの部品もカスタマイズできる以上、それは一つのプロダクトであると。
また、Chooser=Customerというような表現をしていました。
序盤の方に、Product is Anythingという表現もしており、プロダクトの眼鏡で見たらなんでもプロダクトと言っていたのですが、後の説明を聞いて、エンドユーザーだけでなく、その過程で選ぶ人や使う人がいる以上、プロダクトになり得るのだと理解しました。

この理解をした上で、プロダクト全体思考のことを考えてみると、顧客の目に触れるのは最終的なプロダクトだと思っていたので、プロダクト全体=最終的なプロダクトだと錯覚していたのですが、その過程にあるプロダクトも対象として考えるという認識に改まりました。

他にも、AARRRモデルの話やScrumは1週間であたかも価値が出せると言っていることに対してのフラストレーションがあるという話もあり、盛りだくさんの内容でした。

AARRRモデルの話

こちらも、すごく良いKeynoteでした。

他には下記のセッションを視聴しました。

新人マネージャーサバイバルガイド - 使いやすい便利なマネージャーになろう
https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2025/proposal/20574

プロダクトマネージャーこそがリーダーだった!? リーダーシップ論から見るPdMとスクラムのいびつな関係https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2025/proposal/20944/pdm

初めてのCoaches Clinic

オンラインでも、より楽しめる参加のスタンスを模索したいという気持ちが大きかったので、現地参加だとあまり興味をそそられなかったCoaches Clinicにも申し込んでみました。
また、同じチームで働いているメンバーにShinoPは及部さんと喋ってみるといいかも!と言われていたこともあり、指名させていただきました。

Coaches Clinicの及部さんのプロフィール
テーマ内容

25分という短い時間でしたが、体験としてはすごく良かったです。
実は、Coaches Clinicの前に及部さんが廊下のボイスチャットに1人でいるのを発見し、自己紹介や雑談をしていたこともあり、話しやすい土壌もできていたことも大きいと思いました。

テーマは、ShinoPのエンジニアリングマネージャーになるという判断について、もっと言語化したいという想いと、実際になってみると様々なものをシューティングすることに精一杯になり、本来やりたかったことに注力できていないので、相談に乗って欲しいという内容でした。

エンジニアリングマネージャーになった背景はこちら

背景等を説明し、及部さんからのアドバイスとして、より組織に対して影響を与えていくには、権限を持って進めていくルートか、じわじわと広めていくルートがあるという話をしてもらいました。

権限を持っているということは、自分のコントロールできる範囲があり、課題だと思っていることに向き合うために、自分のコントロールできる範囲の中で投資を減らす/選択と集中をすることが大切という話をしてくれました。また、及部さんもShinoPと近い考え方を持っていて、権限を持って進めていくルートを選択しており、現在経営に携わっているとのことでしたので、諸々参考になり、ネクストアクションもはっきりしたので有意義な時間を過ごせました。

Day2の廊下

Day1の廊下が少し寂しかったのですが、諦めずに入り浸り続けました。
そして、お昼の時間にCoaches Clinicのところで書いた及部さんを発見したので、雑談がてらオンラインのわいわい感などについて話していました。
なぜ、オンラインはわいわい感が薄いのか?という話題で、仕事をしながら参加している人が多いのでは?であったり、初参加の人が使い方がわからないのでは?という仮説を立てながら会話を楽しみました。
その後、Day0で知り合ったメンバーも入ってきてくれたり、知り合いの知り合いみたいな形で、現地参加のメンバーが何人か入ってきたり、一定のわいわい感を得られました。

以下は、参加できなかったのですが、Discord上で呼びかけをしてもらった結果、現地参加で夜のGatheringを終えた常連の人々が何人か入ってわいわいしているのを観測しました。
一定、告知すると現地参加、オンライン関係なく入ってきてくれる人がいるということがわかったので、次回オンライン参加する時にはこのやり方を参考にしようと思いました。

及部さんからのオンラインでのわいわいする為の呼びかけ

Day3

オンラインOST

この日は朝から廊下で雑談をして、OSTに備えました。
OSTの楽しみの一つで、始まる前にミュージカル?寸劇?なるものがあり、OSTの概要を説明してくれるのですが、オンライン参加の場合は、ノイズ キャンセリングの影響か聞き取りが厳しく、雰囲気だけ楽しそう…という感じでした。
映像は見れたので、おーのAさんのハチがかっこいいなぁと思いました。

その後、オンラインでRSGTのOSTは初めてだったので、どのような感じになるのだろうという興味がある中で始まりました。

Miro上でMarket Placeをやって、Zoomのブレイクアウトルームを活用するようでした。

Miro上でのMarket Place

OSTとしてしっかりと成り立っていたので、オンラインでOSTをする時の参考になりました。

内容に関しては、初参加の方が多めだったこともありホストがあまり出なかったので、以下の2トピックを出しました。

  • オンライン参加での改善点、もっとわいわいするために!
    内容的には、今回のオンライン参加を経て、もっとわいわいできないか?という話題で、そもそもどんな方が参加しているのか?であったり、なぜオンラインで参加しているのか?などを話した後に、改善点とかを話し合いました。

オンラインでわいわいする為には
  • 組織課題のトリアージに関して
    こちらの内容は、他社において組織課題のトリアージをどのように行っているか気になったのでトピックを出してみました。
    ログラスの飯田さんが来てくださり、ログラスの事例を聞けました。
    実は、OST前にも廊下で飯田さんとお話ししていたので話しやすかったです。

組織課題のトリアージに関して

OSTの体験としては、現地ほど自由に動けないような印象でした。
ハチや蝶の動きが難しいというか、周りのブレイクアウトルームの様子がわからないので、一のテーマに入り浸りやすい構造になっているのだと感じました。

Closing Keynote

本間日義さんによるClosing Keynoteでした。
スクラムの源流はThe New New Product Development Gameという野中先生・竹内先生が書いた論文と言われているのですが、その論文に書かれているインタビュー対象となったのが、当時本間日義さんが所属していたホンダだったということで、本間日義さんは源流の元だから湧き水の話ですね!と言って講演が始まりました。

当時の開発の仕方や何が良かったのか?などを中心に話されていて、その中でもワイガヤについての話がとても感銘を受けました。

このセッションでの私のまとめとしては以下です。
大前提、本田宗一郎のDNA、暗黙知を心で理解している人々の集まりがあります。
その上で、会社のスタンスとして何に注力するか?という方針がシンプルに示されます。
その方針に寄与するために、みんなで考え、キーポイントを先に押さえ、ステークホルダーと話し合い、進めながら各部署を巻き込んでいくという流れを作っていくということでした。
その流れを作る上で、全てワクワク・ドキドキするまで、徹底的にワイガヤを行うことと、とにかくやってみるという点が重要なことだと理解しました。
これを行うことで互いに信頼し合い、より良いものを作っていける原動力になっているのだと感じました。

胸が熱くなる良いClosing Keynoteで、また後で見返したいと思います。

最終的な感想

今年のRSGTのキーワードは信頼だと思いました。
各セッションで信頼を得るというワードがすごく印象に残っており、何をするにしても信頼がないと実現するのは難しいと感じたことが理由になります。
それぞれのセッションは良かったですし、何より今回の全てのKeynoteはとても面白く感じました。

一方で、やはり現地参加の方が体験は良いと感じました。(個人の感想です)
セッションは良かったのですが、後で公開されるものなので、キャッチアップしようと思えばできると考えると、実際に参加している時にしか味わえない体験を重視したいなぁと思ってしまうのです。

しかし、現地参加ができなかったら、またオンライン参加はすると思うので、イメージとしては現地参加がBestであり、オンラインはGoodといったところでしょうか。
オンライン参加も、自分の振る舞いを変えればもっと楽しめたはず…!と思うと次回オンラインで参加する時があれば、楽しむために色々アプローチしてみようと思いました。

なんだかんだ楽しいRSGT2025でした!!
このような素晴らしい場を作っていただいてる運営の皆様に感謝です!!
そして、来年は絶対現地参加するぞ…!!


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