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【雑記帳】この世は仮説がいっぱい
幼い頃に夢中になった本があります。
学研まんが「ひみつシリーズ」です。
特にお気に入りだったのは、次の4冊でした。
「宇宙のひみつ」
「恐竜のひみつ」
「地球のひみつ」
「化石のひみつ」
当時読んでいたシリーズは絶版となっていますが、今でも「新ひみつシリーズ」として出版されているようですね。
このシリーズでなくとも、これら、宇宙、恐竜、地球、化石、を扱った書籍は、昔も今も数多く出版されています。
ただし、昔と今では内容が多少変わっているはずです。
新たな発見によって、当時最も有力だった仮説が新説に変わっていたりするからです。
反対に、長い年月を経ても変わっていない内容もあります。
例えば「地球の断面図」です。
地球の1/4もしくは1/8をカットした図で、地表から地球の中心に向かって「地殻→マントル→核」と層になっていることを説明している図です。
幼い頃のぼくは、この図は科学者が地球の中心まで穴を掘って調べてわかったことだと思っていました。もちろん、そんなことはありません。
ただ、その事実を知った当時(小学校高学年か中学生くらい)は、とてもショックを受けました。なぜなら、これをキッカケに、
仮説なのに仮説と示さない
そんなことが科学の分野には沢山あるとわかったからです。
「通説」と「定説」という言葉をご存知ですか?
それぞれの意味は次の通り。
通説(つうせつ)
世間に広く通用している説のことである。すなわち、いくつかの仮説のうち多数が支持しているものをさす。確定的であるとされる定説とは異なる。(Wikipedia)
定説(ていせつ)
定まった説。疑いの無い証明済みの確定的であるとされる説。(Wikipedia)
意味として区別はされていますが、一般的に区別されているかというと、疑問が残ります。
実際は、事実か否かではなく、世間に広く通用していると誰かが認めたら定説として扱われることばかり目にします。
誰がどうやって認めているのかは、よくわかりません。学会とかでしょうか。
先に挙げた「地球の断面図」もその1つです。
また、最近は歴史分野でもよく見かけます。
例えば、聖徳太子。
ぼくが小学生の頃、一万円札には聖徳太子が描かれていました。
その図案として用いられた「唐本御影」(とうほん みえい)は、当時、聖徳太子の肖像画として扱われていました。しかし、今はでは聖徳太子を描いたものか否か決着がついていないとして「伝・聖徳太子」と扱われています。
大人の思惑、都合、忖度、狡猾さを感じる
「新発見」とか「歴史的新発見」と言った煽り文句を使って、本来くつがえるはずのない「定説」が簡単にくつがえっています。
「仮説」や「通説」がくつがえるのは十分ありえることです。
しかし、「定説」がくつがえるのは、どうなのでしょう。
そもそも、事実か否かではなく、世間に広く通用していると”誰かが認めたら”定説として扱われる時点で違和感があります。
そこには、仮説よりも定説としたい誰かの思惑、都合、忖度、狡猾さを感じます。
だから、子供の頃と違い、今はショックではなく嫌悪感を受けます。
オカルトよりもタチが悪い
仮説の域を出ないのに、そこにはあえて触れず、なまじ科学的な根拠を主張されると、オカルトよりもタチが悪いと感じてしまいます。
例えば、「地球空洞説」というものがあります。
地球の中は空洞で、別世界があるという考え方です。
ジュール・ヴェルヌのSF小説「地底旅行」(1864年)をはじめ、ファンタジー作品では昔から馴染みのある設定です。
そんな「地球空洞説」を、世界各地の神話や実在する探検家の体験談に基づいて、事実のように主張されることがあります。
当然、その主張に対しでは、万有引力の法則に対する矛盾など、科学的なツッコミが山ほど行われます。
でも、ぼくからするとナンセンス。
地球が空洞になっている説にせよ、地殻とマントルと核でできている説にせよ、実際に地球の中心まで穴を掘って証明しない限り、どちらも仮説の域を出ません。
少なくとも、ぼくにとっては。
「通説」は、言葉の存在から認められません。支持の多さと事実か否かは無関係だからです。
「科学」とか「法則」という言葉を使って自説の正しさを主張しようが、「オカルト」とか「トンデモ」という言葉を使って他説のイメージダウンを図ろうが、「仮説」という言葉を避けている限り、信用できないと思ってしまいます。
「真実」と「真実に近付く歩み」
ぼくは、その2つをしっかり区別したいのです。
区別した上で、「真実」を発見した人だけでなく、「真実に近付く歩み」をしている多くの人達も讃えたい。そう考えています。
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