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再活用しやすい行動ログを残す「規格」としてのタスクシュート

タスクシュートというツールは、一見すると単なるタスク管理ツールの一つに過ぎないように見えるかもしれない。しかし、その真価は、活用・再活用が極めて容易な行動ログを作成できる点にあると思う。


タスクシュートでは何を記録するか

タスクシュートのログは次のような項目で構成されている。

  • タスク名

  • 開始時刻

  • 終了時刻

  • 見積時間

  • 実績時間

  • コメント

  • メモ

これらの情報を記録することで、過去の行動を振り返る際に非常に役立つログが作られる。

タスクシュートがもたらす記録の利便性

タスクシュートは、「前回いつやったか」「どのくらいの時間を要したか」といった具体的な記録が手軽に引き出せるため、ログの再活用が非常に容易だ。

過去の実績がすぐに確認できるため、過去のデータを基にした現実的な見積が可能だ。これにより、類似タスクにかかる時間が具体的にわかり、無理のないスケジュールを立てることができる。過去の実績データがあることで、理想や予測に基づくスケジュールではなく、実際の経験に基づいた現実的なスケジュール作成が可能となり、過剰な負担や非効率的な計画を回避できるのだ。

また、データを使ってタスクの発生頻度を分析し、定期的に繰り返される作業はリピートタスクとして設定できる。これにより、同じタスクを何度も手動で登録する手間を省くことができる。

加えて、各プロジェクトの所要時間の集計も簡単に行える。プロジェクト全体の時間配分を把握し、報告書の作成や業務改善のためのデータとして活用できる。これによって、単なるタスク管理に留まらず、業務効率化のための強力なデータベースとしても機能する。

タスクシュートの「コメント」や「メモ」機能も重要な要素だ。これにより、タスクの実行時にどのような状況や考えがあったのかを後から振り返ることができる。例えば、作業手順や注意点を記録しておけば、次回同じタスクに取り組む際に無駄なくスムーズに進められる。特に、複雑な業務や一度やっただけでは覚えにくい作業においては、この記録が大きな助けとなる。

なぜタスクシュートのログは再活用しやすいのか

タスクシュートのログが再活用しやすいのは、情報が規格化され、必要な情報が一目でわかる形で記録されているからだ。

タスク名に加え、実績時間メモがセットで保存されているので、同じタスクに取り組む際に以前の作業時間や注意点をすぐに確認できる。

また、タスクシュートは「タスク」という単位で情報が一元管理されているため、情報の所在がわかりやすい。フォルダを探し回る手間もなく、タスク名を検索するだけで、タスクに紐づく情報がにすぐアクセスできる。必要なデータがしっかり見つかるので、過去のログを活用しようという意欲も高まる。

このように、情報が規格化されており、欲しい情報にアクセスしやすいため、タスクシュートの行動ログは容易に再活用できる。

活用しやすい記録、活用しづらい記録

タスクシュートの公式アプリを使わず、似たような要素を自分のノートに取り入れて運用してみた結果、タスクシュートのログ規格がいかに優れているかに気づいた。

タスクシュートでは記録が規格化され、データが整理されている。過去のログを振り返る際にも、必要な情報にすぐアクセスでき、わかりやすい。再活用を考えて設計された記録なので、そのままで役に立つ。

一方で、ただ思ったことを自由に書き出したメモや、日々の反省や日記的な記録は、そのままでは活用しづらい。使える箇所を抽出し、重要な内容を要約し、さらに情報を整理して関連付けるといった加工が必要で、これらを行わなければ実際には役立てることが難しい。

自分なりのメモの規格化を目指す

タスクシュートの公式アプリから離れて、まずはシンプルな時刻とタスクのログを取り始め、少しずつ機能を追加しながら、自分なりのタスクシュートツールを作り上げてきた。その過程で見えてきたのは、記録を残す際に基準や規格があるだけで、ログが整理され、後から再活用しやすくなるという点だ。

適当な形式でバラバラに残したメモは、あとから見返す際に扱いづらい。内容がまとまっておらず、読む気になれないことも多い。実際、初期に適当に残したメモは翌日に見返しても、なんとなく読みづらくて飛ばしてしまったことが多かった。しかし、例えば「箇条書きにする」「タイムスタンプをつける」などの簡単なルールを設けたり、一日の最後に「時刻順にソート」しておくと、データが整理され、翌日に読み返す気になる。

ブックマークに時刻をつけておくと、前後のタスクシュートログと一緒に振り返ることができ、情報に文脈が加わる。これにより、なぜそのブックマークをしたのか、何が自分の琴線に触れたのかが思い出しやすくなる。また、メモを見返した際にその時の気づきを日時つきで追記していくと、自分の考え方の変化や進化がわかり、後々振り返る際に面白さを感じることもある。

まだメモを完全に活用できているとは感じていないが、うまく規格化することで、後から活きるようなアイデアや思考の源泉として活用できるようにしたいと考えている。すぐに使えなくても、後々役に立つメモにできれば、記録を残すのもより楽しくなる。このプロセスは引き続き、試行錯誤していきたい。

まとめ

タスクシュートは、単なるタスク管理ツールではなく、規格化された行動ログがとれる優れたツールだ。

タスクシュート以外のメモもうまく規格化して活用できるようにしていきたい。

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