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家族の在り方

日本のテレビドラマの好きなところ。最も一般的な、週1回が3カ月間の1クール放送。この長さがちょうどいい。

韓国や中国のテレビドラマって40話や50話、それ以上とか普通ですよね。この長さが個人的にはどうも長すぎて、10話程度で完結する日本のテレビドラマっていいなあ、と思うわけです。

もちろん長いからこそ盛り込めるドラマ要素も増えるわけで、その辺りは個人の好みが分かれるところかと思います。

2019年に中国で放映され人気を博したドラマ、 『都挺好 -ALL IS WELL- 』。

人から勧められて見始めました。蘇州を舞台に、3兄弟とその父親を中心に繰り広げられる物語です。長男蘇明哲、次男蘇明成、長女蘇明玉の3兄弟は、それぞれ自身の家庭や仕事に忙しい現代人。幼少期は母親の男尊女卑な考え方が反映された家庭で育ち、当時の確執は彼らの間に今も残っています。その母親が亡くなり、残された父親の面倒を兄弟で見ていくというところから物語はスタートします。多くの人が直面するであろう現代人の悩みを共有できたり、ここは中国的概念だなと感じるところもあり、見始めた感想は純粋に面白そう、でした。

でも、この家族、問題が多すぎるのです。我儘な父親、面子を気にする長男、感情的になりやすい次男、過去の確執から自分を解放できない長女。もちろん皆が様々な出来事を乗り越えていく家族ドラマなわけですが、それにしてもこんなにも問題が起こるのかと思うくらい、次から次へと問題が発生します。

毎回家族の誰かの行動や言動に振り回される展開。そして例によってこのドラマも一般的な中国ドラマの長さで、日本のドラマを見慣れた私には長いのです。ドラマ半ばにして見るのに疲れてしまい、しばらく見るのを休止していたほどです。

それでも休み休みでなんとかたどり着いた最終回。泣けます。本当に観てよかったと心から思います。

家族間の問題って離れて暮らそうが一緒に暮らそうが、連絡が疎遠になろうが頻繁にあろうが、家族であり続けるかぎりは向き合わざるを得ないもの。

理想の家族の在り方ってどういうものでしょう。親として、子としての在り方。兄として弟として、妹としての在り方。その答えは他のどの家族とも違う、その家族だけのもののはず。

私の両親は2人ともドラマの蘇家と同じく、3兄弟(3姉妹)です。父を見ていても母を見ていても、少なからず兄弟(姉妹)間の問題は抱えているのだなと感じます。特に父の兄弟は歳を重ねてから兄弟関係が悪化しており、現在は不仲のようです。年齢を重ねることで、今まで見えてこなかった問題に直面し、時には対立関係だって生まれるのかもしれません。

そんな父、叔父、叔母にとってもきっといつかは、都挺好、ALL IS WELLな瞬間が訪れることを信じて。

普段は用事がなければ実家に連絡も入れない、親孝行もろくにしていない私ではありますが、家族が本当に有事のときには、蘇明玉さながらの娘能力、妹能力を発揮できる私でありたい。何か問題が発生した際には、向き合うことを恐れずに、自分達なりの家族の在り方を模索していきたい。

だから、必要な時はいつでも私を頼ってね。



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