成功と失敗のバランスシート
(これはずっと無料Noteです)
Twitterに書いたコトを、Noteでもちょっと補足してみるというスタイルで書いてみようと思いました。今回は箇条書きじゃなくて、ちゃんと文章にしてみました。期末のもっともドタバタした時期ですので、サクッと書き終わらせるぞと思っていたら30分もかかり、でも読了は3分という儚さ。料理のようです。
出典:https://twitter.com/shinojapan/status/1106128941851394048
前段:人生はバランスしている
わたしは「バランス」という言葉はあまり好きではありません。
なんとなく平均的な発想ですし、バランスさせてうまくいくことってほぼないので事業戦略においてはほとんど意識していません。むしろ傾かせまくっているくらいです。
ただ最近、「人生はまるでバランスシートのようだなぁ」と思うことにたくさん出会うようになりました。これは「人間万事塞翁が馬」という故事が示すような、福は災いに繋がり、災は福に繋がるという話に近いです。これまでも本当にたくさんのそういうことが、会社経営のみならず人生でも起こってきましたし、きっとこれからも起こるのでしょう。
そう考えると、人生はバランスシートで表せるなと。気がつくわけです。
それがこの図です。前田くんの「メモの魔力」の流行に乗じて、「図解の魔力」という本でも書きたい気持ちです。
もうここに書いてある通りなのですが、少しだけ加筆をしたいと思います。
まず前提として、成功と失敗は左右でバランスしています。成功は左側に、失敗は右側に置いてみたいと思います。さらに上下に顕在と潜在という整理をしました。
ここには、4つの面がありますね。
1)顕在化した成功とは、目に見える結果です。
2)潜在的な成功とは、まだ目には見えませんが眠っています。
3)顕在化した失敗とは、目に見える失敗です。起こったエラーです。
4)潜在的な失敗とは、まだ隠れている失敗です。いつか起こります。
※なおここでは成功と失敗としていますが、「福と災」「嬉しいと悲しい」「楽しいと苦しい」と読み替えても良いのではないかと思います。
1つ目の法則:成功の顕在化は、潜在的な失敗を蓄積
なにかしら成功体験の顕在化があると、潜在的な失敗体験が増えると考えています。これは非常に重要で、なにかしら成功すると実は裏で得るはずだったベネフィットを失っている事に気が付かないからです。(=潜在)
たとえば、Reluxでは何が起こっていたか。
・SNSに注力し成功したため、SEOでは大敗しています。
・Webで大きくグロースしたため、アプリ対策には遅れが生じました。
・「宿を厳選」したため、サービススケールの課題が常に存在しています。
・中途採用でとても成功したため、新卒領域では認知度が全くありません。
・創業から離職者が長らくいなかったため、組織制度が属人的で弱い。
などです。
成功している裏では、なにかしら「やらなかったことによる失敗」が積み上がるためこのようなことになります。
2つ目の法則:失敗の顕在化は、潜在的な成功を蓄積
失敗をした瞬間は「あぁぁ、なんてことをしてしまったんだ・・・」と誰しも落ち込むと思います。わたしも落ち込みます。ただ実は、ほぼすべてのケースにおいてこれは成功への前触れ現象とも言えるものです。多くの人も格言を残していますが、「失敗は成功の母」という言葉は正確に言うと、「顕在化した失敗は、潜在的な成功の蓄積」であると思っています。
なぜでしょうか。
失敗が顕在化するということは、明確に何らかのイシューがあるからです。明確に何らかのイシューがあるということは、それをつぶすことができれば仕組みはアップデートされ、より強くなっていけるわけです。
また、もしもそれが全く効果のない打ち手や機能だとしたら、ニーズがなかったことがわかり新しい仮説設計にも直結したりします。
つまり、大量の失敗を積み上げることは潜在的な成功を積み上げていることにほかならず、それを顕在化させるための行動を取れば良いわけですね。
面積の拡大と、幸せなバランスシート
このバランスシートだけでかなり様々なことを話せますが、ここで取り上げたいことはこの2点になります。面積の拡大と幸せなバランスシートについてです。
「面積の拡大」とは、両側がどんどん膨れ上がって大きくなった状態を表します。これはたとえば、大成功している芸能人やミュージシャンなどを思い浮かべてもらえるとよいのではないかと思います。左側の成功が膨れ上がっているため、右側の負債も確実に大きくなります。
たとえば、街を自由に歩くことはできず、彼氏/彼女とも手をつないでデートすることすら許されません。(※注釈 ここでは失敗というよりは、負の側面とのバランスをイメージしてください)
幸せなバランスシートは、面積の占有率によって決まりそうです。
ここは人によってスタンスが変わるところですが、一般的に言えば顕在化した正の面積が増えて、顕在化した負の面積が減っている状態が望ましそうです。
※再掲:成功=福、失敗=災 と読み替えて頂いて構いません。
以下の図のようなイメージですね。
まとめ:つまり私が言いたいこと
なにかに成功していても、かならず何らかの負債が蓄積しています。だから油断をしてはならず、時に大胆に新しい取り組みをしなくては潜在的な失敗が爆発して顕在化してしまいます。秋山真之の書いた「勝って兜の緒を締めよ」ですまさに。だからこそ。特には成長している会社の、意思決定を司るような人たちは「今どんな潜在的な失敗をしているか?」を常に血眼になって仮説を立て、探し続けなくてはなりません。早期に発見すれば、顕在化して爆発する前に防ぐことができます。目を向けるべきはその成功ではなく、潜在的に継続している失敗なのです。
一方で信じられないほど大きな失敗をしたとしても、それは必ず次なる成功へつながっています。その失敗をどう活かせば、次の成功に繋がるのか? を、徹底的に考えればなんとかなるはずです。数多くの失敗が成功に近づいているというのはまさに世の中の真理です。
だからこそ、経営メンバーや意思決定ができるメンバーはこうした良い失敗を蓄積させまくるべきです。何もしないことはむしろ、成功のボラティリティも小さくしてしまうわけです。
私たちの会社は「FAIL HARDER」というバリューを掲げています。
大成功を目指したら、大失敗はつきものです。FAIL HARDERにこれからもたくさんの挑戦をして、アジアを代表するような旅行代理店を目指していきたいなと思いました。
Reluxでは引き続き採用活動をがんばってますので、なんかこいつ面白いぞ。なんかやってくれそう。と思ったら是非エントリーを!
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