見出し画像

グランドデザイン思考を実践知にして新規事業開発を未来へつなげるぞ!

ども、しのジャッキーです。今日は書籍の紹介記事です。2024/10/18、「超・実践! 事業を創出・構築・加速させる グランドデザイン大全/Hiroyuki "Pinky" Arai / 荒井 宏之 (著)」が発刊されました。企業の中で、新規事業開発に関わる、イントラプレナーで、おそらく知らない人はいないピンキーさん初の書籍となります。

グランドデザイン大全はどんな本?

本書は「来るべき理想の未来を描き、そこに近づける思考=グランドデザイン思考」を形式知化しています。「グランドデザイン大全」この思考法によって、多くの企業、イントラプレナーが、顧客が想像できないような未来を創造し、それを実現する、そこに向かっていく製品・サービスを開発する新規事業開発を実践できることを目指した書籍になっています。

私と新事業開発

私自身は、社会人になって以来、ずっと一つの会社に所属していますが、2011年頃から、新規事業開発の周辺で仕事をしてきました。ある一つの事業のスケールを目指す大きな新事業組織、社内中の新規事業企画・開発の社内伴走支援(アクセラレーター)、社会課題起点や企業内研究所技術起点での社内起業(イントラプレナー)など、様々な立場やフェーズの新事業に関わってきました。

以下参考

最近、私自身が経験してきた新事業開発の経験は「フォーカス型」「ボトムアップ型」「トップダウン型」の3つの型に分類される、ということを知りました。こちらについては、以下の記事をご参照ください。

グランドデザイン大全の3つの特徴

私は、大変恐れ多くもにもピンキーさんから、新規事業開発のwikipediaなどと呼ばれているのですが、「グランドデザイン大全」が他の新規事業開発本と異なる特徴は以下の3つだと思います。

  • 内容濃いのにコンパクト

  • 絶妙な抽象度でやることが順番に書いてある

  • 緩急つけて気持ちに寄り添ってくれる

内容濃いのにコンパクト

図表もふんだんに使われており、非常に読みやすいです。内容に非常に濃ゆいものになっています。しかしながら、読み終わってみて、これだけ濃い内容なのに200ページか、と驚きました。

例えば、通称赤本「スタートアップ・マニュアル/スティーブン G.ブランク (著), ボブ ドーフ (著), 堤 孝志 (翻訳)」は460ページ、通称青本「リーン・スタートアップ/ エリック・リース (著), 伊藤 穣一解説), 井口 耕二 (翻訳)」は408ページ、日本の書籍でいけば、「起業大全――スタートアップを科学する9つのフレームワーク/田所 雅之 (著)」は775ページです。

絶妙な抽象度でやることが順番に書いてある

このコンパクトさにまとめられているゆえんは、Pinkyさんの15年以上にわたる事業伴走の経験から導きだしたグランドデザイン思考に基づいて、本当にやるべきことに焦点を絞ってまとめ挙げていることが一つの要因だと思います。

その上で、詳しく書こうと思えば、いくらでも詳しく書くことができるのでしょうが、それを、絶妙な抽象度でまとめていることで、多くの読者にとって、「あぁ、なるほど」と腹落ちできる内容になっています。

また、全体を通して、サステナブルなハンバーガーを事業開発という仮想の事例がちょいちょい挟みこまれていることで、ステップのなかに、それぞれのフェーズでどのようなことをするのかがイメージしやすくなっています。

緩急つけて気持ちに寄り添ってくれる

海外のビジネス書で多い印象があるのですが、章のはじめとかに、偉人の名言が引用されてから始まる書籍を見かけます。あれ、私の学がないからなのかもしれませんが、それが内容を理解するための補助になったことが少なかったりします。

しかし「グランドデザイン大全」においては、書籍全体を通してちりばめられた偉人の名言が、ぐさぐさと心に刺さりました。

例えば、アンラーニング・リスキリングの重要性を説く第1章第1節の最後はこんな感じ。

アインシュタインの「常識は18歳までに身につけた偏見のコレクション」という言葉を贈ります。偏見を捨てて、自分を変えることで、イノベーターに成長していきましょう

グランドデザイン大全, p.23

新事業開発はへこたれることが多いですが、ちょっとした「言霊」が心の支
えに
なったりするものだと思います。

考え方を「顧客を愛するがゆえに、生み出さざるをえないプロダクトをつくる」に変える必要があります
~中略~
たった一人の顧客にフォーカスして向き合い続けると、自ずと「原体験化」され心に火がつきます。イノベーションに原体験は不要です。ただし、原体験化するほどに、しっかりと顧客に向かうことは必要不可欠です。

グランドデザイン大全, p.97-98

新規事業に関わるようになって感じていた大きな悩みの一つは、私は新事業に打ち込むほどの原体験がない、でした。上記の引用部分や、書籍の中のコラム「夢や目標はいらない。目の前のことに集中する」は、とても共感できるものでした。私は、自分なりにこの悩みに取り組み解決してきましたが、同じような悩みを持つ新事業開発者は多くいると思います。

本書の中では、このような、新事業開発者にとって気持ちの面での悩みや不安に寄り添った内容も多くちりばめられています。

参考① 原体験について

参考② 夢や目標はいらない。目の前のことに集中する

グランドデザイン大全からの学び

私自身、ピンキーさんとの月は2021年3月くらいからなので、現時点では3年半ほどですが、ピンキーさんからは、いつも企業内新規事業開発者/イントラプレナーへの愛を感じます。不思議と元気と気づきをもらいます。

グランドデザイン大全」を読みながら、これまでの様々な経験がフラッシュバックしてきました。いま私は、既存事業も新規事業もひっくるめて、大きな事業領域としてとらえて、その事業領域をどうするか、という事業戦略を相手にする仕事をしています。その業務の一部として新事業開発にも関わっているという関係性にあります。

本書の本当に一番最後の10章第8節「グランドデザインの実現とプラットフォーム化」に2つの図があります。1つ目は、新事業の1st Pinからビジネス変革(BX)、産業変革(IX)を通してVisionを達成していく、というグランドデザインについて、2つ目の「Flywheel as a Service/ as a Platform」は、それがどのようなビジネスアーキテクチャであるかを示しています。

私自身は、ネイチャーポジティブという、環境問題においておそらく最後のメガトレンドにおいてBX、IXにチャレンジしています。これらのグランドデザイン、プラットフォーム戦略の妄想の絵ばかりを描くことに精を出して、実践の手を緩めれば、途端に画餅になります。グランドデザイン「思考」とありますが、常に行動し、学び続けることまで含めた実践知にするが大前提です。引き続き、市場・顧客、そして社内関係者と愛をもって対話して、市場創造していくぞー、という想いを強くしました。

セミナーがあるぞ!

残念ながら、私はネイチャーポジティブの最新トレンドを知るために、生物多様性COP16が開催されているコロンビア・カリへ飛び立つ日で参加できないのですが、「グランドデザイン大全」から学ぶ読まなない読書会が10/25(金)19:30~21:00、オンラインで開催とのこと。要チェックやぁ!

Pinkyさんのnoteでの本書の紹介記事

Pinkyさんが主宰する、イントラプレナーをスターにする企業内新事業開発者のコミュニティ「IntraStar」のFacebooグループは以下

ニュースレターは以下

おわりに

以下の新任マネージャーの心得というマガジンにこういった記事をまとめているので、もしよかったらのぞいてみてください。本記事への「スキ」やアカウントのフォローをしてもらえると励みになります!

以上「形のあるアウトプットを出す、を習慣化する」を目標に更新していきます。よろしくお願いします。

しのジャッキーでした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?