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新NISAに頼るな──CROSS DIG 1on1
「新NISA」活用していますか?
NISA(ニーサ)とは、株式や投資信託の配当金や分配金、値上がりで得られた売却益が非課税になる国の制度です。2024年に制度が新しくなりました。私は今28歳ですが、老後に必要となるお金はいったいいくらなのか?
先行き不透明のなか、新NISAを活用した長期運用で資産形成を…と考えている人が周囲に多いです。
しかし、私たちの将来の不安と向き合うにあたって、お金だけでは解決できない問題があります。それは人手不足です。『キミのお金は誰のため』著者・田内学さんにお話を伺いました。
1.未来の大きな不安―人口減少と労働力不足
人口の変化
高齢化の進行:これから先、65歳以上の人が増え、働く世代が減っていきます。
2040年には大幅な人手不足:専門家によると、2040年には約1100万人分の労働力が足りなくなる可能性があると言われています。
なぜお金だけでは解決できないのか?
「働く人」が減る未来:たとえお金が増えても、社会を支える「働く人」が足りなくなれば、病院や介護施設、公共サービスなど、必要なサービスがうまく回らなくなります。
たとえばリンゴを買うためには、リンゴを作る人が必要です。働く人が足りないと、モノが足りなくなり、サービスの価格がどんどん上がってしまいます。
2. 「働く力」を磨く
これまでの金融教育では、投資や株の買い方など、お金の増やし方を教えることが中心でした。
本当に大切なのは…
自分のスキルや経験を磨くこと
→ 自分自身がどんな経験や技術を持っているかが、将来の収入に直結します。転職市場を上手に活用すること
→ 働き方が変わってきた今、違う職場や新しい仕事でスキルを活かすチャンスが増えています。
投資だけに頼るのではなく、まずは自分の「稼ぐ力」を高めることが、未来の不安を減らす大きな鍵になります。
3. 社会全体を変えるには―効率化とイノベーション
人手不足という大きな課題を前にして、一番重要なのは社会全体の効率化だと田内さんは語ります。
AIやロボットの導入:同じ仕事をより少ない人数でこなせるようにする技術の発展が期待されています。
働き方の見直し:長い時間働くのではなく、短時間でも成果が上がる仕組みを整えることが大切です。
効率化それ自体を正しく評価する仕組み
効率化を進めても、そのこと自体が「ちゃんと評価されない」という問題が起こりうるのが現状です。公平な評価制度が必要です。
こうした仕組み改革が、働く人の負担を軽減し、社会全体の生産性を高め、人手不足による社会の崩壊を防ぐ鍵となります。
4. 若者が未来を変える!自分の力で社会を作ろう
若い人たちはどうすべきか?
自分の市場価値を上げる
社会の仕組みにも目を向ける
→ ただお金を増やすだけでなく、働く環境や公共サービスを改善する提案をしていくことが、未来を明るくする力になります。
危機感をチャンスに
今の不安や課題を、未来の変革へのエネルギーに変えていくことが重要です。わたしたち若者自身が自分の未来を自分で切り拓く力を持っていると信じましょう。
まとめ
新NISAは有用な制度ですが、未来の大きな不安──働く人が減り、社会を支える仕組みが崩れる──を解決するものではないと田内さんは語ります。
本当に大切なのは、働く力や自分自身のスキルを磨き、効率的な働き方や新しい技術を取り入れ、社会全体の仕組みを変えていくこと。
このような視点を持って、自分のキャリアや社会の未来について考えてみませんか?
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