ランダムでエンチャント紹介 拡張版1
こんにちは、紅崎史信と申します。
Twitter(現X)にて毎朝エンチャント紹介をちまちまと投稿し始めて約460日が経過しました。生活で色々あって動画を作れていない間にニコニコ動画が襲撃され、作ったところで投稿できない状態になってしまいました。
加えて、毎朝の紹介が約100文字程度だと充分に紹介しきれてなかったり、小ネタを省かなければならなかったりと、不足な部分が多く、私としても『せっかく素敵なエンチャントがいるのに、その魅力を紹介しきれないのはもったいない!』と思った次第。つきましてはこういった文章で紹介し、それでも足りない、素敵な子に関しては動画でも語りたいと思いました。
これから少しずつ投稿していく文章では、毎朝のものと同じようにランダムに選出したエンチャントたちを好き放題に語っていきます。ただ、実際に使ってみての感想はあまりかけないので、あくまでも見た感じと、直感的で主観的な感想になってしまいますので、その点はご了承ください。
●《侵入警報/Intruder Alarm》について
さてさて、本記事で語るのは《侵入警報》についてです。
クリーチャーたちがアンタップ・ステップにアンタップしなくなる代わりに、クリーチャーが出るたびに皆アンタップするようになります。
タップ能力でクリーチャー・トークンを出せるカードとの相性が凄まじく良いです。過去には《鏡割りのキキジキ》と『キキジキアラーム』を結成して無限にコピートークンを生産したり、クリーチャー化した《禁忌の果樹園》と『フォービドゥンアラーム』を結成して無限にマナを生産してアメリカ地区予選大会第4位に記録を残したりというものを始め、様々なコンボが開発されました。
同じエンチャントなら《ゴンドの存在》、青単色で済ませたいなら《キセレクスの投光騎士》等々、相性の良いカードがどんどん増えており、これからも増えていくので拡張性と将来性がとんでもなく巨大な1枚です。
他にはタップインのクリーチャーをアンタップインさせることもできます。地味だけど嬉しい効果ですね。割とタップ状態で戦場に出すカードは多く、墓地から自分を蘇生できるけれどタップインなクリーチャーや、基本P/Tの割に軽いけれどタップインなクリーチャーのデメリットを払拭できるのが素敵ポイント。
出身はストロングホールドなので1998年2月に生まれてからも新たなコンボが生まれる無限コンボの重鎮。再録もあまりなくSecret Lairを除くと第8版とエルドレインの『おとぎ話』しかありません。思ったより少ないですね。
※代表的な同期:ドリーム・ホール、スリヴァーの女王、モックス・ダイアモンド、罠の橋
イラストについて見ていきましょう。
初登場のストロングホールドでは、ウェザーライト乗組員のミリーがヴォルラスの幻影を発見したシーンが描かれています。紅崎の知識不足により、このイラストの場所がどこなのかはわかりません……
フレーバー・テキストは上記の通りです。
MTG世界の猫族戦士ミリーを、現実世界の猫と同列で扱って良いのかわかりませんが……
……という記述があるため、ミリーにとっても嗅覚は非常に重要な索敵手段だったと思います。
その鋭い嗅覚に引っかからない幻影、それも敵対しているファイレクシアのエヴィンカー(ラース次元を支配する総督)であるヴォルラスの幻影が現れたとあればタップ状態じゃいられません。飛び起きてアンタップするでしょう。
そういうストーリーの反映から、誰かが来るまでは待機(タップ)状態のままで、誰かが現れたら飛び起きて警戒態勢(アンタップ)になる能力の設計に至ったのでは……なんて思います。
対して第8版のイラストではゴブリンたちが焚火を囲んで休んでいたところ、仲間の呼びかけで臨戦態勢をとるシーン、という感じになっています。左上にあるトゲトゲは敵の何かしらか、『!?』みたいな演出なのか。
フレーバー・テキストにはそう記述されています。皆でのんびりと休んでいるときにする異音ほど怖いものは無いですね。ゴブリンたちも憩いのひとときの中、何かしらの敵の兆候を発見して臨戦態勢になっているというところでしょう。カード名である《侵入警報》らしいイラストですね。
続いてのイラストはSecret Lair『FBLTHP: COMPLETELY, UTTERLY, TOTALLY LOST』に収録された際のイラストです。確か『フブルスプをさがせ!』みたいなコンセプトだったと思います。
よく見るとイラスト左上あたりに鐘を鳴らしている兵士がいるのでそこが侵入警報的な要素になっているのでしょう。
そして現時点で最新の収録が『エルドレインの森』のおとぎ話カードです。ジュラルドという騎士がハイフェイの領域に足を踏み入れてしまったシーンが描かれています。
エルドレインにおけるフェアリーは『フェイ』とも呼称され、その中でもハイフェイは古い時代から生きている、下級のフェイとは比較にならない強大な種族なのだそう。代表的なキャラクターで言えば、ハイフェイの頂点である《慈愛の王、タリオン》やその姫君《夢見る決闘者、オビラ》が挙げられます。
そしてハイフェイは他の定命たちの世界には基本的には介入しません。そんな彼等の領域に人間がひょっこりと現れたのがこのイラストの場面。入り込んだジュラルドは一千もの輝く瞳で見つめられたとあり、イラストには手前の5名の他に奥の方に無数のフェイ(恐らくハイフェイ?)が飛んでいることから警戒態勢になっているのではないかと考えられます。《侵入警報》にピッタリのイラストと物語ですね。
というわけで、文字数気にせず好き放題書けました。
コンボに活かしやすい能力が有名な1枚ですが、イラストやフレーバー・テキストと能力がとてもよく合っており、素敵な1枚に仕上がっています。旧Twitterではこんなに書ききれませんね。一体何ツイート分になるでしょうか。
毎朝のツイートで物足りない分を、できるだけこんな風に拡張版として投稿出来たらなと思います。
最近では新セットのプレビューが始まってますね。ブル~ムバロウでは『クラス』が再登場し、ダスクモーンからはかなり濃厚なエンチャントの気配が感じられます。
さらにはファウンデーションからはエンチャントの枠として、主にテーロスで採用されていた輝くニクス枠が標準採用されるとか!非常に楽しみです。
皆様にエンチャントとの良い出会いがありますように。
おわり。
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参考文献
・北中卓(2017). “犬と猫の嗜好性.” ペット栄養学会誌, 20, 15-16.
・宮崎雅雄(2016). “哺乳動物の嗅覚コミュニケーション.” におい・かおり環境学会誌, 47(1), 25-33.
参考URL
・MTG Wiki
・ヴォルラス
(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%82%B9/Volrath)
・ミリー
(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%BC/Mirri)
・フェアリー
(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC)
・タリオン
(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3/Talion)
・Secret Lair, Fblthp: Completely, Utterly, Totally Lost
(https://secretlair.wizards.com/us/en/product/696659/fblthp-completely-utterly-totally-lost)