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答えはいつも相対的であることを知る

質問自体の文言はどうでもいいのですが


「先生ですか、親ですか?」
「リーダーですか、先輩ですか?」
「スポーツですか、勉強ですか?」
というような2択の問題があるとします。例えば

Do you agree or disagree:
It is teachers, rather than parents, who should teach children basic behavior.

ですね。
これに答えるとしましょう。いつも覚えていてください。TOEFLの質問は常に「何かと対比しての答え」です。言い換えれば absoluteな答えではなくて、常にrelativeなんです。何かとの対比があっての答えになります。それを念頭に置いていないと、答えがおかしくなります。例えば上の問題でこのような理由で agree にしたらどうでしょうか。
…. because teachers should acquaint children with basic rules and habits, such as greetings and cooperation. For example, when I was in elementary school, Mr. Watanabe …
などです。

これはちょっと無理があります

なぜでしょうか。これは”teachers”を “parents”に置き換えてもそのまま成立するからです。”Mr. Watanabe”を”My father”に入れ替えても大丈夫だからです。この答案を作れてしまうのは、「相対的に答える」という意識が希薄だった、ということになります。もっと言うと、「できるだけ汎用性の高い英文を準備して記憶していた」のではないか、と勘繰られることにもなります。では、相対的な答えを作る習慣ができるように、いくつか練習しましょう。

例1)

「リーダーですか、先輩ですか?」で、やってはいけない理由づけは、

Leaders should point out the errors made by their subordinates, correct them, and later emphasize the importance of careful checking.

これだと、1こ上の先輩でも、あるいはmentorでもやってくれそうですね。ここでは、

Leaders should take a bird's-eye view and guide all subordinates in the same direction. This is something your co-worker, who is only a couple of years more experienced, might not do.

くらいにしてから、具体例にすると良いでしょう。明らかに違いを出しています。

例2)

「スポーツですか、勉強ですか?」だとこんな質問があり得ます。

If you were an HR manager, which type of student would be more attractive: a good athlete or a student with good grades?

ここでやってはいけない理由づけは、

The most important thing that athletes should do is make a plan, implement it, and review it to achieve better results next time.

これは勉強でもビジネスでもなんでもそうなんでしょうね。だからこれを「アスリートが・・・」という狭い主語で使った場合、少し違和感があるんですね。それはスポーツ or 勉強という、二項対立になっているからなんですね。ここでは、

Many athletes take on leadership roles within their teams. At the same time, athletes often excel in working as part of a team, which is an essential skill in most workplaces.

くらいにすると、「勉強ができる(だけ)の人」との違いが明確になると思います。

こうして

「それって、親でも先生でも同じ答えになるんじゃないの?」という答案を回避することができます。何も考えられない場合には、まずはしゃべることが重要なので、それで大丈夫です。が、こうした意識があると、もっと的確な回答ができることでしょう。答えはいつも相対的なんです。

テスト的にはここが大切なのですが

これは「まずは何か話せないことにはスコアがない」というレベルの人が考える問題ではありません。けれど、「うまく話したはずなんだがスコアが芳しくない」と言う23点くらいの人なら、考えておいても良い問題かと思います。

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