Alton Glenn Miller 「In The Mood」で他との差別化を考える
2019年レパートリー拡大企画、最後にアップしたのがこのIn The Mood。
言わずと知れたジャズの名曲です。
今回一番気にかかったのは、既にアレンジ作品がたくさんあること。
その中で差別化を図るには…と試行錯誤を重ねました。
1.アレンジで意識したこと
前述の通り、私が作るまでもなく素晴らしい楽譜が既に世に出回っています。
そこで他と違う作品にするべく導入したのがが、アドリブ回しとオリジナルのトゥッティです。
YouTubeなどを見るとわかるのですが、大半の演奏はグレンミラーオーケストラの音源が参考になっています。
アルトとテナーでソロの掛け合い、その後はソプラノがトランペットソロを吹く、という流れですね。
せっかく作るのならこの構成とは別にしたいと思い、大きく変えてみました。
まずは全ての楽器に同じ尺のソロを用意。
やっぱりどの楽器も一回は見せ場があった方が良いじゃないですか。
その中でもソプラノは高音多め、バリトンは低音多めと楽器に合わせた音域を使うようにしてみました。
そしてトゥッティは一瞬最初のテーマが戻ってくるのかと思いきやオリジナルフレーズというプチサプライズ展開。
この思いきやが欲しかった。
途中のハーモニーは全部自分で聴いて一番バランス良さそうなのを選んだんですが、やっぱり難しいですね。。。
2.こだわりポイント
ソロやトゥッティはもう説明したので他の細々したところを。
・テナーでバッキングを表現する
これは何かを参考にして作ったわけではないのですが
メロディーとベースだけだとちょっと寂しいなぁと思い、ピアノやギターで弾くであろう内声部をテナーにお願いしてみました。
リズム感がより軽快になるし、和声も充実するのであっても良いですよね。
・メロディーリレーをする
ここのところ
実は他のアレンジだと大体全部同じ流れなんですが、私の楽譜ではテナー→アルト→ソプラノの順にメロディーを回しています。
担当の時だけベルアップ、なんてのも面白い演出かもしれませんね!
・ソプラノが荒れ狂う
ビッグバンドなどでは最後のテーマの時にトランペットが上のAbを吹いたりするわけですが
ソプラノでそれやっても盛り上げるの難しいんですよ。
というわけで手数で勝負。力技です。
途中16分音符なんかも出てきますが、極力簡単な指使いでできるようにしてみました。
3.最後に
どのアレンジも素晴らしいです。というか私が邪道すぎるんです。
でも他とは違う要素がたくさんあるのも事実なので、そこをお気に召していただいたら…ぜひ…購入をご検討ください…
有名な曲ですので野外ライブでも飲食店とかでもウケると思います。
ぜひプログラムの一曲に加えてみてください!
Shino's Studio