アニバーサリー作曲家を追う Vol.2 フランツ・フォン・スッペ

2019年に記念年を迎える作曲家
2人目は今年で生誕200周年を迎える、オーストリアのフランツ・フォン・スッペ。
オペレッタの父とも呼ばれた彼、おそらく名前はそれほど有名ではありませんが、誰もが一度は耳にしたことがある曲を書いているんです。

ここから先に書いてしまうと、彼の代表曲とも言えるのが「軽騎兵」序曲。
同名のオペレッタで演奏されるオーケストラの楽曲です。
演奏はこちら

日本でもゼリア新薬から出ているヘパリーゼのCM曲に起用されていました。
たいへんコミカルにアレンジされていますが(笑)

1.作曲家 スッペの誕生


フランツ・フォン・スッペ(1819-1895)はロマン派楽派の作曲家。
出生はダルマチア地方スプリト(現クロアチア)。
ベルギー系貴族の家系に生まれたスッペは、幼少期から音楽の手ほどきを受け、
作曲をするようになりました。
10代の時にイタリアはクレモナにてフルートと和声法を学んだ後、
同じくイタリアのパドヴァで法学(!?)を専攻。
実はこれ、父親の強い希望故だったそうですが現地でロッシーニ、ドニゼッティ、ヴェルディといった名作曲家との出会いを経て
結局音楽を志すようになったとのこと。

その後はウィーン音楽院で、名だたる作曲家(※1)を輩出した師であるジーモン・ゼヒターに入門。
劇場の指揮者としてのキャリアを20年以上積んだ後にフリーの作曲家に転身し、
オペレッタを中心とした作曲活動を行います。
劇場のために作った曲は100曲以上であり、オーストリアのオペレッタの黄金時代の巨匠に数えられるほどの名作曲家になりました。

2.音楽的影響と作品


運動会のBGMでおなじみ「天国と地獄」の作曲家、ジャック・オッフェンバックのオペレッタを聴いて
ウィーンで初めてのオペレッタを作ったスッペは、そのことから「ウィンナ・オペレッタの父」と呼ばれるようになりました。
スッペの主なオペレッタ作品は以下の通り。

3.楽曲


最後に、あえてオペレッタではないスッペの楽曲をご紹介します。
(曲名をクリックするとYouTubeに移行します)

「その丘から何が来た」によるユモレスク変奏曲

演奏会用行進曲「丘を上り谷を下って」

年代はロマンですが、非常にわかりやすい楽曲が多いです。
クラシック音楽を聴きたいけど何から始めたら・・・という方に良いかもしれません。


※1.フランツ・シューベルトやアントン・ブルックナー


Shino's Studio

YouTubeチャンネル

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○参考文献○

Wikipedia フランツ・フォン・スッペ

Wikipedia 美しきガラテア

Wikipedia ボッカチオ

モバイル音楽辞典


※肖像画に関しては以下サイトよりパブリックドメインのものを使用しています。
Wikimedia Commons


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