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Nintendo Directを見て クリエイティブはシンプルで良いと思ったことの話

■はじめに

こんにちは!クリエイターのShinoと申します。
今回もタイトルのことについてまとめてみました。

〈最近の私のワーク〉

■シンプルで良いと思ったのは「あの作品」から

先日公開された、任天堂の新情報発表イベント「Nintendo Direct」。

今回リリースされた中で、私が一番嬉しかったのは、「星のカービィ ディスカバリー」の情報。新作の噂を全く聞いていなかったために、とても良い意味で「寝耳に水」でした。

私は小学生くらいの頃からカービィが大好きです。ゲーム自体が楽しいのはもちろんのこと、BGMがとにかく好みなのです。以前、アニバーサリーを記念してのオーケストラコンサートが開催された時は、気づいた頃にはチケットが売り切れだったので、思い切って高額転売に手を出してしまったほど。元値の2倍くらいの値段でしたが、そんなのはどうでもよく感じたほどに感動できました。

それでは、カービィの曲は高尚で深みのある内容か?と言われると…これは正直違うと思います。
ほとんど同じコード進行、似たようなメロディー、あるあるな転調。その定型がわかってしまえば「自分でも作れそうだな」と思うこともあるくらいシンプルで、言葉を選ばなければ「単純」な造りになっています。

それでも、新しいゲームができて、新しいテーマ曲が流れると、その度に全身鳥肌が立って泣きそうになるのです。これまで自分がカービィのゲームをプレイしていて楽しかった思い出がものすごい勢いでフラッシュバックして、今作もきっと楽しいんだろうな、という期待感がぐんぐん込み上がってきます。

つまり、クリエイティブが人の心を動かすきっかけというのは、複雑な造りになっているか、とか、先進的な手法を取り入れているか、というようなテクニックには依存しないのです。人が生まれてからこれまでに触れてきた創作物によって生成された、「私の好み」という、ロジカルには語りづらい価値観にハマるかどうかということだと思うのです。
カービィの曲で言えば、前述にあるシンプルなコード進行や親しみやすいメロディー、ここぞという時に入れてくれている転調といったひとつひとつの要素が、「Shinoの好み」にバッチリハマった、ということになりますね。

「ディスカバリー」の曲も既に何十回も聴いていますが、まだまだ全然飽きません。
そして、こういった新曲に触れていつも思うのは「やっぱり自分にはこんなに良い曲作れないなぁ」ということ。まだまだ精進。

■複雑さや先進さとは

幾つかのクリエイティブに触れている私からすると、デザイン側が「いかにシンプルに、ダイレクトに伝わるか」を追求しているのに対し、音楽は日に日に「複雑さ」や「先進さ」が話題に登ることが増えているように感じます。最近だと「ブラックアダーコード」というAugコードを基準としたスラッシュコードのことをよく見るようになりましたね。

まず、これ自体は全く悪いこととは感じていません。複雑な理論が構築されていくのは、それつまり文化の発展であり、ルールやロジックに基づく創作の幅がどんどん広がっていくことを意味しているので、むしろ積極的に展開されるべき、と思っています。

しかし他方で、音楽においても「シンプルでダイレクト」な造りというものを追い求めたくなっている自分がいることもわかっています。事実、JPOPは今でこそ入り組んだ曲がたくさん出るようになりましたが、90年代の名曲などは、どれもシンプルでありながら素晴らしいものが揃っていますし、どれも甲乙をつけ難いことがわかっています。

そうやって考えると、創作で人に感動してもらうのって、とてもとてもとても難しいことがわかりますね。ましてや、仕事で活動できているクリエイターは本当にすごいと思います。そんな中に入れたらいいなぁなんて考えが頭をよぎることもありますが、自分の場合はどれだけ積み重ねればそこまで行けるのか…想像してもキリがないので、今回のところはこの辺で終わりにしたいと思います。

Shino


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Shino
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