室蘭旅行記 ① (太平洋フェリー)
仙台はそろそろ毛布だけでは寒くなってきた10月末、研究室の用事で室蘭に行くことになった。
出張が多いのは旅行好きとしてはありがたい。
今回も用事の前後で少しだけ北海道を周ったので記事にした。
ちなみに去年も同じ用事で室蘭に行っており、前回は最東端・根室を目指した。
行程としては、
1日目:室蘭入り (日高本線訪問)
2日目:室蘭で所用 (少し室蘭観光)
3日目:帰路 (途中函館観光)
といった感じになっている。
今回は北海道に行く手段として、太平洋フェリー(仙台→苫小牧)を選択した。
研究室メンバーにフェリーで行くことを提案したが、誰も頷いてくれず皆飛行機で行くとのことなので、初めての1人フェリーとなる。
出発前
2023年10月22日の昼頃、少しだけ実験を行う為に研究室に向かおうとするが、途中で原付がパンク。
実験前にコンビニで買ったカップ麺を食べようとするが、ポットの設定温度が何故か70℃になっており硬い麺を食べるハメに。
実験を行うと装置の不調でそこそこ危険なヒヤリハットが発生し、事後処理した後に先輩に報告・・・
と散々な日曜日を過ごした後、北海道へ向かう準備をする。
本来は防寒具を購入して自宅に一度戻り、荷物を纏めてから仙台駅に向かい、バスでフェリーターミナルに行く予定だった。
諸々のアクシデントで予定は狂ってしまったものの、事故処理で駆けつけてくれた先輩が車を出してくれると言うので、お言葉に甘える。
仙台駅から仙台港へ向かうバスはフェリー専用の連絡バスではなく、あくまで路線バスなので結構時間が掛かるが、今回は自家用車なので18:15 (出航85分前)頃にはフェリーターミナルに到着。
今回乗船する「きそ」。
早めに来たので待合室にいる人はまばらだったが、実際はそれなりの人が乗るらしく一部の上級部屋は満員で予約不可となっていた。
送ってくれた先輩に別れを告げ、船内へ。
これまでフェリーには2回ほど乗船した事があるが、どちらも4人個室だったので1人で乗ることに些か不安を感じる。
出航
流石に雑魚寝は嫌だったのでカプセルホテル的な部屋のB寝台を予約してある。
部屋はあまり広くなく、換気設備なども無いので締め切ると結構暑くなってしまう。
同じ部屋にB寝台の空間が幾つかある形となっている。
プライバシー確保の為に上下の部屋の入り口を反対にしているとの事だが、上下よりもむしろ向かいの人の存在が気になった。
出航30分前、15分前頃には銅鑼が鳴らされ、重ねて「今の銅鑼は〇〇分前を表すものです」という放送が掛かる。
出航までは人が多く歩き回っているので部屋で大人しくし、出航後少ししたら船内を歩き回る。
ちなみに廊下は狭く、部屋やトイレから出る時はゆっくり顔を出さないと人とぶつかる可能性が高い。
本来であれば仙台駅で駅弁を買って行くつもりだったが、先輩に直でフェリーターミナルまで連れてきてもらったので、コンビニで買ったカップ麺を食べる。
1人で寂しいし金もないので船内のレストランは使用せず。
よく見ると袋の中に割り箸が入っておらず狼狽したが、売店でタオルを買う際にダメ元で聞いてみると割り箸をもらう事ができた。
よくあるタイプの割り箸ではなく、太平洋フェリー専用のもので少し驚いた。
ラウンジで食事を終えた後は一旦部屋へ引き返す。
途中位置情報を示すモニターがあったので見てみるが、動いているようには見えない。
地図の範囲が広いので当然だが。
最初は船の揺れに慣れず、酔いそうで中々動く気になれなかった。
何やら演奏会の催しもあったみたいだが、体が動かずにパス。
船内散策
体調が落ち着いてきた21時前頃に体を起こし、風呂へ向かった。
海上での入浴というのは毎回変な感じがする。
お湯に浸かっていると船の揺れは感じにくいが、洗い場を流れる水を見ていると明らかに揺れているのが分かって面白い。
出航直後は多くの人がいたが、22時近くになるとほとんど人が居なくなっていた。
客室は基本的に4, 5, 6Fにある。
一番上まで登り、デッキに出てみることにした。
かなり寒い事を覚悟したが、風が猛烈に強いことを除けば意外と暖かかった。
夜なので当然何も見えないが、柵から顔を出して下を見ると船による飛沫が見え、進んでいる方向がわかる。
西側には辛うじて街の明かりが見える。
ずっと外にいると海に落ちるような気がするので、部屋に退散する。
22時半頃、モニターを見ると金華山の辺りを進んでいるらしい。
やはり船は時間がかかると再認識した。
翌朝は曇りの予報が出ているものの、日の出を見るために早起きする為もう寝ることにした。
・・・しかしB寝台部屋は暑く、中々寝付けない。
波による揺れは少ないものの、船自体の駆動音でガガガガと周期的に揺れているので落ち着かない。
12時過ぎに飲み物を買う為に起き上がって船内をウロウロする。
仙台港を含む盾が展示されてるが、中には鹿児島港のものもあった。
入港したことがあるのだろうか。
昔ながらのミニゲームセンター。
今日日こんなものは滅多に見られないと思うので、プレイしておけば良かったか。
船は本州最東端・魹ヶ崎の南あたりを進んでいる。
魹ヶ崎は一度行ったことがあるが、車で行く道も狭くて怖く、最終的には車を降りて1時間ほど山を歩かなくてはならないので、到達した時は最果て感が味わえる。
日の出
そんなこんなで部屋に戻り、寝ては起きてを繰り返していた。
今日の日の出は5:52らしいので、5:30には起きてデッキに向かおうと考えていたが再び目を覚ますと6時を回っていた。
中々寝られない割には肝心の時間に起きられずモヤモヤしたが、折角なのでデッキに上がってみる。
曇りの予報であったが、割と綺麗な太陽が見えた。
時間通りにくればちゃんと日の出を見られたかもしれない。
西側を見るとうっすらと下北半島が見える。
苫小牧港着まではまだ5時間ほどあるので、もう一度眠りにつく。
②に続く・・・