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留萌旅行記 ① (札幌入り)
はじめに
留萌に行こう、と思い立ったのは去る3月5日、稚内から特急サロベツで札幌に向かっていた時。
留萌本線の起点である深川駅に停車した際に
「留萌本線ってどんな路線なんだ?」
と気になり調べてみると、なかなか見どころの多そうな路線だと感じた。
しかし、留萌本線はただでさえ経営の苦しいJR北海道の中でもトップクラスの大赤字路線。
廃線が検討されると、沿線自治体が反対してなんとか存続に向けて鉄道会社と協議を行う場合がほとんどだが、留萌本線に関しては2021年2月には路線名にもなっている留萌市が協議を離脱し、既に事実上の廃線容認をしている。
近年では札沼線の北海道医療大学-新十津川間が廃線になったのが記憶に新しく、留萌本線もそう長くは持たないだろうと感じた。
勿論、公共交通機関でもある鉄道を「明日廃止にします」と即廃止するようなことはないので、廃止の方針が決まってからでも留萌本線に乗りに行くことは出来る。
だが、廃止が決定すると全国の鉄道マニアが集まってくるのは明らかだろう。
2018年に廃止された三江線では廃線前に多くのマニアが訪れ、普段はガラガラの車両が満員に近い状態にまでなったことが報じられている。
いわゆる「葬式鉄」という奴。
葬式鉄とは廃線間近にだけ集まってくる鉄道マニアを揶揄する言葉であり、基本的に推奨されるものではない。
私も廃線が取り沙汰されていることに興味を持っている部分が少なからずあるので、葬式鉄を全面否定することは出来ない。
しかし廃線間近の鉄道マニアで溢れた列車に乗るのは旅行でも何でもなくただの罰ゲームでしかない。
やはり出来る事なら、あまり目を付けられていない内に行っておきたい。
ということで、早速計画を練って飛行機を取り、6月に留萌に行くことを決めた。
都合が良いのは大学が夏季休暇中の8, 9月になるが、前述した様に留萌市が廃線を容認したのが2月の為、なべく早くに行こうと焦ってしまった。
しかし飛行機を取った日が後に外せない用事が入っていることに気づき、なんやかんやあって友人と2人で7月に行くことに最終的に決定した。
記事は以下の内容で5分割してある。
① 1日目:札幌観光 [今回]
② 2日目前半:留萌本線 (秩父別・留萌)
③ 2日目後半:留萌本線 (増毛・留萌)
④ 3日目前半:留萌本線 (石狩沼田)
⑤ 3日目後半:美瑛・富良野観光
札幌入り
2021年7月2日、9時過ぎに自宅を出て仙台空港に向かう。
仙台駅から仙台空港までは仙台空港アクセス線で25分程度で向かうことが出来る。
一度飛行機の搭乗時間に遅れかけてからは必要以上に早く空港に行くようになり、空港で暇を持て余してしまった。
11:50に仙台を発ち、14時過ぎには札幌駅に到着した。
昼食を食べる為地下鉄東豊線に乗車し美園駅へ。
札幌ラーメンの中でも特に有名な「麺屋彩未」に向かう。
駅から数分歩く。
店は住宅街の中にポツンとあった。
超人気店ではあるものの、遅い時間である為か並ばずに入れた。
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席に着くと考える暇もなく注文を取りに来たので、無難に味噌ラーメンを注文。
正直感動するレベルではないが、普通に美味しかった。
店を出て地下鉄で大通駅に向かう。
今回同行する友人は私よりも数時間早く関東から北海道に来ており、小樽に行っていたらしい。
あと1時間程度で札幌に戻ってくるというので、それまで大通公園近くのスターバックスで時間を潰す。
私は普段からスタバに行くような人種ではないが、この時は「47 JIMOTO フラペチーノ」というご当地メニューが出ていたので、記念に飲んでみることに。
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慣れないスタバに緊張しながらも「北海道 クリーミー とうきびフラペチーノ」を注文。
美味しかったが、上に乗っているとうもろこしパウダー?が合っているかは微妙。
その後札幌駅で小樽から戻ってきた友人と合流し、すすきのの「だるま 本店」に向かう。
だるまは札幌のジンギスカンの人気店であり、本店には少しのカウンター席しかない為混雑することが多いらしい。
その為16時半過ぎという夕食にはかなり早い時間にやってきたが、この時間でも店のカウンター席はほぼ埋まっていた。
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久しぶりにジンギスカンを食べたがやはり美味しい。
しかし店が狭すぎるので、今度はわざわざ本店に来なくても良いなと思った。
藻岩山
超早めの夕食後、再び街に出る。
次に向かうのは藻岩山だ。
ロープウェイの乗り場に行くために市電に乗る。
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実は札幌の市電に乗るのは初めてだった。
現在は交通渋滞の解消などの為に路面電車が廃止されてしまった都市が多いが、やはり市電のある街は良い。
すすきの停留所より約20分、大通りの真ん中を通りロープウェイ入口停留所に到着。
ここからロープウェイ乗り場までは無料バスも出ているが、面倒なので歩いていく。
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ロープウェイに乗車。
偶然近くにいたおじいさんに割引のチケットを貰ったので幾らか安く乗ることが出来た。
まだ明るいからか乗客はさほど多くない。
山頂へは、ロープウェイだけでは行けず途中でケーブルカーに乗り換える必要がある。
ケーブルカーは想像以上の傾斜だった。
そして山頂(展望台)に到着。
それなりに登ってきたので、札幌の都心部がかなり遠くに見える。
暗くなっていくと段々客が増えてきたが、なんとあと少しで完全に夜景が見えるくらい日が落ちたところで、ケーブルカーの営業を終了するので全員乗車するようにアナウンスがかかってしまった。
某ウィルス対策で時短営業しているとの事だが、夜景が見え始める頃に営業を終了するので当然ケーブルカーは激混みになる。
普段通り営業した方が密が避けられるのではないだろうか(旅行者の私たちが言えることではないが)・・・。
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山を下るときに少しだけ夜景が見えた。
今度来たときは是非展望台からゆっくり眺めたい。
この後は再びすすきのの店に向かい、少しお酒を飲んだ後今日のホテルがある中島公園付近まで歩いて就寝。
明日は遂に件の留萌本線に乗車する。
②に続く・・・