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大阪弁=ありのままの自分でいるツール

初対面の人と話をすると…
かなりの確率で聞かれることがある。

「関西ですか?」
「いや、言葉が…」

そういう時、

「これでもだいぶオブラートに包まれてきたんですけどねー」

と、答える。
これが、お決まりのアイスブレークのような会話パターンになっている。

そして、「関西」って括ってくる段階で、
相手は「関西」に馴染みがなく、私の話す言葉が
大阪なのか?神戸なのか?京都なのか?は分からへんから

「関西のどこですか?」

ってなる。
正直、相手が「私が関西のどこか?」なんかにそれほど興味があるかどうかは知らんけど、その辺が会話のきっかけとして切り出しやすいんやろうなーって思うし、それくらい私の言葉はユニークなのかもしれない。

コミュニケーションツールとしての「言葉」とは

結婚するまで大阪を出たことがなかった私は
「大阪弁」があたり前の環境にいたので
そこにユニークさを見出したことはなかった。

わたしは、そこまで面白い人間でもなんでもない。
周りには「つかみ」がうまかったり
「おち」が秀逸な人がいっぱいいて、
そんな中に埋もれてた一人やったから…

そんな私が、初めて自分が発する言葉が
ユニークなんやと知ったのは、
入社時研修の時。(かれこれ20年前?恐っっ)

東京採用の女子数人が、
私が座る席を囲むように立って、

「えー 大阪弁?かわいー」
「もっとしゃべってー」

って、キャーキャー言われて、

「えっ。何しゃべればええんやろ…」

って固まったことを覚えてる。
そして、その時、大阪弁が「方言」だと知った。

私にとって「方言」とは「田舎」の言葉で
「大阪弁」はそれに当たらないと思っていたので
軽い(いや、かなりの)ショックを受けたことを覚えている。

「標準語」とかってなんやねん!
そんな「借り物言葉」で、自分を表現できるかーっっ!

って思ってたし!w

とはいえ、仲良くなった人からも、

「大阪弁でメールとか打つの、難しくないの?」

って素で聞かれるから、
きっと、特別な「言語」を扱っているように
感じられてるんかもしれん…w

けど、あえて言うとするなら、
これがありのままで一番楽な表現なだけ。

頑なに大阪弁に固執している人に見えるかもしれへんけど、
これでも、結婚して初めて大阪を離れ、
東京に来た時には、あまりにも会う人。会う人に
「関西ですか?」って聞かれて、会話のペースが違うから
大阪弁をしゃべったらアカン気がして、無口になった時期がある。

ほんまは、「そんだけ言うなら(別に相手はそんなつもりちゃうやろけど…)「標準語」たるものをしゃべったろーっ!」て思ってんけど
喋ろうと思ったら、なんて言えばいいんか分からんくて
瞬時に翻訳できずに、無口になるしかなかっただけやけど…

とは言え、それはかなりストレスフルな状態やったから、
開き直って「」がある。
そう。こうするしかなかっただけ。

だって、私はコミュニケーションが取りたかったから。

そう。目の前の人とつながりたかっただけ。簡単な話。
どんな言葉を使うかよりも、「なにを伝えたいか
「標準語」だろうが「大阪弁」だろうが、そんなツール枝葉の話でしかないし…

そもそも、これも一種の自己開示なんちゃうか?と思う。
ありのままの自分自分自身を一番飾ることなく表現しやすい方法
ただそれだけ。

ちなみに、夫は関東の人。
結婚した当初は「言葉の壁」「文化の壁」をモーレツに感じて、
なんで私は大阪弁の人と結婚せーへんかったんやろ?と
本気で考え、大阪のノリで会話のキャッチボールをする友達夫婦が羨ましくってしょうがなかったくらい。

「バカなんじゃない?」なんて言われようもんなら、上から見下されたような気がして、必要以上に食ってかかっていたかもしれへん…懐かしい話や

やばっっ。「大阪弁」ってだけで、まだまだ書ける。笑
ただ、自己紹介をしようと思っただけ。
で、自分の何を紹介しようか?と思ったら、
きっと私のユニークネスは「大阪弁」ってことやっただけやのに…w

ってなわけで、私は「言葉」とか「伝える」とかそういったことに向き合っていきたいから、あえてありのままの自然体の文章でこれからも綴っていこうと思います。


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