動静脈吻合(AVA血管)
動静脈吻合とは毛細血管を通さずに直接、動脈から静脈に連絡する血管で、この吻合のコントロールにより体温調節を行う。
動静脈吻合は手足の末端、顔、腸の絨毛に存在すると言われている特殊な血管で、手の場合、背側ではなく掌側にあり、足では背側と指、顔は耳、瞼、鼻、唇、皮膚の薄い抹消に多く、皮膚表面から約1ミリの毛細血管より少し深いところに1平方センチあたり100〜600個存在する。拡張した時の直径は毛細血管の10倍、血流量は1万倍にもなる。完全に閉じると血流量はゼロになる。
体の熱をコントロールするために存在するため、主に体の飛び出したところに多い。脳や心臓など生命維持に必要な部分に優先するためにある。夏は積極的に開いて皮膚近くを通り熱を逃す。AVA血管の反応には個人差があり、冷え性の方は反応性が高く少し寒く感じても早い段階から収縮反応が起こり血流が低下することがわかっている。皮下脂肪や筋肉量により個人差があると言われる。動静脈吻合は自律神経の影響を受けている。